毎月第一土曜日に開催される『月イチ蔵前』。2017年5月6日(土)に開催される、5月の月イチ蔵前に出店するショップとその企画をご紹介します。今回注目したのは、鳥越のおかず横丁にある、手織りと手染めの工房兼ギャラリー『つばめ工房』。オーナーの高橋京子さんとスタッフのnodocaさんに、お店についてお話を伺いました。

つばめ工房について

昭和レトロな雰囲気を残す、おかず横町の一角

つばめ工房は、蔵前橋通りを一本入った『おかず横丁』の一角にあります。この辺り一帯には昔から職人さんが多く暮らしており、忙しく働く人々のために夕飯のおかずを売る店が集まっていたのだとか。今でも『つばめ工房』の前では、昔ながらのおかず屋さんが立ち並んでいます。

もともと企業でデザインの仕事をしていた高橋さん。「デザインだけでなく、すべて自分で作りたい」と思い、独立を決めたのだそうです。15年ほどフリーでお仕事をされた後、かつてお父様が繊維関係の仕事をしていた場所で『つばめ工房』をスタート。築40～50年経っているという建物は、きれいに改修されているものの、ところどころに当時の面影が残っています。

「『つばめ工房』という名前に、特に理由はないんです。親しみやすくて、覚えやすいのがいいなと」（高橋さん）

大学でテキスタイルを学んだというnodocaさんは、つばめ工房に入社して3年目。オーダーの手織り商品と、刺繍アクセサリーを作っています。

「想定外のことも起こるのが手織りの面白さ」

染めから織りまで、すべてが人の手で紡がれる

つばめ工房では、麻・木綿・絹・カシミアのストールやマフラーなどの販売、また、オーダーによる制作も行っています。今まで織りためてきたサンプル布や作品のアルバムからイメージを選び、糸の色からデザインまで、すべてお客様一人ひとりと顔を合わせて相談しながら決めていくのだそう。特別な記念日の贈り物にしたり、ご夫婦でお揃いのアイテムを注文される方もいるそうです。店の真ん中には織り機があり、店内にトントンと優しい音が響きます。

「織り上がってみると、思ったよりもいい出来になっていることが多いんです。前もってイメージは作っていますけど、想定外のことも起こるのが手織りの面白さですね」（高橋さん）

「目の前でちょっとずつ出来上がっていくのが楽しいです」（nodocaさん）

糸を染色して織り機に一本一本かけるまでが一番大変な作業で、すべての糸をかけ終わるまでなんと3日かかることもあるのだとか。繊細な手仕事は一日にしてならず、というモノづくりの奥深さを感じさせてくれます。

豊かな色彩、柔らかな質感が魅力

「草木染めというと素朴なものをイメージする方が多いんですが、私が好きなのは“端正なもの”。細めの糸を使って、透明感のある色ときれいな織りを心がけています」（高橋さん）

着物関係のお仕事をしていたこともあるという高橋さん。「これからは、着物の帯を織ってみたい」と教えてくれました。ゆるやかに時が流れるこのお店で、いったいどんな帯が織り上がっていくのでしょうか。とても楽しみです。

今月の月イチ：ラオスの布たち

手紡ぎ木綿×藍染めが美しいラオスの布

つばめ工房は、手仕事の作家さんの品々を紹介するクラフトギャラリーとしての役割も持っています。5月の月イチ蔵前で楽しめるのは、ざっくりとした風合いと独特のシャリ感が美しいラオスの布たち。エスニックな色柄はよく見かけますが、こんなふうにシックなテイストのアイテムはなかなかお目にかかれません。こちらは現地に住んでいる高橋さんのお知り合いが厳選したアイテムで、品質には自信があるのだそう。

ハンカチ各種　1,200円　ストール各種　8,400円～

コットンを使用しているので、使い込むほどに味わいが出るのも魅力的です。どんどん肌になじんで柔らかくなり、一度使うと手放せなくなるという方も多いのだとか。美しい藍色は、初夏の着こなしによく似合いそう。優しい肌ざわりを、お店で体感してください。

nodocaさんが参加する「刺繍と写真、絵の3人展」が開催

5月4日（木）～5月6日（土）の3日間、nodocaさん初の作品展が吉祥寺「ギャラリー イロ」にて開催されます。刺繍、絵画、写真の展示に加え、ハンドメイドの刺繍アクセサリーや絵画の販売も行うそうです。3日間だけのスペシャル企画、どうぞお見逃しなく！

ギャラリー イロ
【住所】武蔵野市吉祥寺本町1-37-7-101
【イベント詳細】http://blog.tsubamekobo.com/?eid=1501

昭和レトロなおかず横丁で、手織りの優しさに包まれる

心にそっと寄り添ってくれるような、つばめ工房の優しく美しい織物たち。「色も形も、デザインもこだわったものがほしい」「特別な日の贈り物を探している」という方は、ぜひ一度訪れてみてください。モノづくりの奥深さと面白さに触れられるのはもちろん、どこか懐かしくゆるやかな時が流れる空間に、きっとあなたも虜になりますよ。

つばめ工房
【住所】111-0054 東京都台東区鳥越1-12-1
【営業時間】11:30～18:30
【定休日】木曜日
【公式サイト】 http://tsubamekobo.com/

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http://monthly-kuramae.com/?cat=4