引き算の発想で、購入時の既存間取りを活かして、理想の間取りをつくったおうちです。リノベーションプランを検討していると、理想の数に比例して費用が増えてしまいがちです。しかし。このおうちでは、理想とコストのバランスがとても上手に取られています。
「そのまま」と「こだわり」のバランス
例えば、コストを抑えるための手法のひとつに、購入時の設備や建材を一部そのまま利用する方法があります。このおうちは築浅物件だったことから、状態が良かった浴室とトイレは手を加えず、元々あったものを利用しています。また、間仕切り壁の下地や天井下地の一部も既存利用しているそうです。そうやってコストを抑えた分、無垢材フローリングには徹底的にこだわったと言います。「リビングは長い時間いる場所で、ずっと触れるものなので、特にこだわりました。節のカタチが美しいものをデザイナーさんに探してもらいました」。幅広のグランデホワイトオークが用いられています。
憧れテイストから見つけた理想の暮らし方
「西海岸風に憧れていて、最初は《Saturdays NYC》のショップをお手本にしていました。でも、いろいろ調べていくにつれて『そもそも西海岸テイストってなに?カリフォルニアってなんだ??』と迷走してしまって(笑)。結局、『子供が素足で走り回れて、木を感じるシンプルな家』に行きつきました。おうちづくりのテーマ決めは難しかったです。テイストも大切ですが、それ以上に「自分たちがどんな暮らしをしたいのか」を見つけることだと、試行錯誤する中で気づきました」と奥様は話します。
天井の高低差を活かした空間づくり
「夫婦ともにリビングを広くしたいと思っていて、特に天井にこだわりました」とご主人。キッチンから玄関まで排気ダクトが通っており、それを隠すためにキッチン部分の天井が少し低くなることに。そこで、キッチンとリビングの天井高のギャップを敢えて活かす空間設計、照明設計を採用。視覚的なメリハリが付いたことで、リビングがより広く感じられるようになりました。
得意を活かしたコストコントロール
ご夫婦が入居後に取り組んでいるのが、DIYによる収納棚・収納スペースづくりです。「もともとモノづくりが好きだったので、コストカットをするためにも、自分たちで出来るところは暮らしながらDIYして増やしていく…ということに挑戦しています」とご主人。
ウォークインクローゼット(WIC)の収納棚は、ご主人の手作りです。壁に打ち付けて設置しなければならないハンガーラックは取り付けを大工さんに依頼。ハンガーラック下の棚はご主人が製作し設置しました。「ハンガーラックの支柱がちょうど通るように板に穴を空けるなど、上手につくるなぁ~と、夫に感動しました!」と奥様。他にも、冷蔵庫横の収納ラック組み立てや既存利用のトイレリメイクなどにも取り組んだそうです。
既に在るものは活用し、自分たちでできるところは自分たちでやる。アイデアと工夫で理想を叶えたお手本にしたいリノベーション事例です。
面積 | 73.12m² |
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間取り | 3LDK→1LDK+WIC |
建物 | 中古マンション |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
リノベーション完工年月 | 2017年11月 |
完工時築年数 | 築8年 |
場所 | 東京都八王子市 |
家族構成 | ご夫婦、お子様1人 |
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