以前は社宅で暮らしていたというご夫婦。社宅は、コスト面ではとてもリーズナブルで良いのですが、その一方、間取りが決まっているため、どうしても住まい方が固定されてしまうのが難点です。「自分たちの暮らしに合わせた家を！」という強い想いから、間取りをイチからつくることができる中古マンションのリノベーションを選択されました。
新築マンションより、イチからつくれるリノベーション
「新築マンションを見学しましたが、オシャレなモデルルームはオプション装飾ばかり。オプションを除くとごく普通の部屋で、賃貸と大きく変わらず魅力を感じませんでした。戸建てよりマンション派な私たちが、理想的なマイホームを手に入れるにはリノベーション一択でした」とご夫婦は話します。
転勤の可能性はあるけれど、住宅購入を諦めたくない
物件探しでは、旦那様の転勤の可能性があることから、将来の売却も視野に入れて資産性＝手放しやすさ（立地、広さ）を重視。名古屋市内でも中心部の人気エリアを選択されました。駅近の好アクセス物件です。築33年ですが、窓にペアガラスが使われる等、時代に合わせてメンテナンスされている管理の行き届いた物件だったことが、決め手のひとつだったそうです。
広くても使えなければ意味がない。自分たちに合った間取りと広さ
ご夫婦がリノベーションの設計プランで大事にしたのは、「のんびりくつろげるリビング」と「持ち物にぴたりと合う収納」の2点。もともと住んでいた社宅は、70㎡の3LDKで広さも収納もじゅうぶんでしたが、光の入りにくい部屋があったり、持ち物と収納のサイズに合わなかったり…と、うまく活用できていない空間があったそうです。
そこでリノベーションでは、おふたりの暮らし方に合わせて間取りを1LDKとし、加えてウォークインクローゼット（WIC）と土間を設けてしっかり収納スペースを確保することを、社宅時の70㎡よりもコンパクトな61㎡で叶えました。
開けて使う。閉じて使う。
開放的なLDKの隣に配置された寝室は、リビングとしても使えるよう「可変性のある扉」にしているところが特徴的です。「ほぼ仕切りを開けてワンルーム生活をしています。家でのんびり過ごしたいインドア派の私たちとしては、ちょっと疲れてベッドにダイブしたいときに、別室に行かなくて済むので便利です(笑)。ひとり暮らし時代のワンルームのような便利さです。ベッドでネットサーフィンや漫画を読みながらリビングにいる妻と会話したり、いつも同じ空間にいることができます」と旦那様。
「どちらかが先に寝たいときは仕切ってベッドスペースだけ消灯でき、2wayの使い方ができるところもいいですよ。来客時は見せたくないものを詰め込んで閉めるだけでOK。エアコンがリビングの1台だけで済むのも利点ですね」と奥様が魅力を教えてくださいました。
リビング内にも隠すゾーンをつくり、ワークスペースの前（テレビ台の裏）に格子ガラス壁で仕切りを入れ、プライベート感が出せるようになっています。
まるでショップのようなウォークインクローゼット
特徴的な各スペースの中でも、特にこだわりが詰まっているのがウォークインクローゼットです。ファッション好きなご主人のご要望から、ショップをイメージしたクローゼットが完成しました。室内窓から見える服や、有孔ボードにかけられた時計・サングラスのコレクションが、インテリアになっています。訪れたご友人からの「お店みたい！」が最高の褒め言葉なんだとか。
収納スペースとしても活躍。機能的な玄関土間
玄関土間には、L字の靴棚の裏に見えない土間収納をつくり、何でも詰め込める収納スペースに。見せる収納と隠す収納を設けることで用途が増しています。また、台風の日は自転車を土間に避難させたり、パントリー代わりに飲料のストックを置いたり、様々な場面で活躍しています。
実用性とこだわりが詰まった暮らしに寄り添う住まい
61.84㎡の空間に自分たちの住まい方に合わせた工夫が散りばめられた、アイデアいっぱいのお手本事例です。
| 面積 | 61.84m² |
|---|---|
| 間取り | 3LDK→1LDK+WIC |
| 建物 | 中古マンション |
| 構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
| リノベーション完工年月 | 2017年12月 |
| 完工時築年数 | 築33年 |
| 場所 | 愛知県名古屋市中区 |
| 家族構成 | 夫婦 |
- リビング
- ウォークイン
クローゼット - 玄関
- トイレ
