マンションをリノベーションするデメリットは?リノベーション済み物件についても解説

マンションをリノベーションするデメリットは?リノベーション済み物件についても解説
中古マンション

新築よりも価格を抑えて自分好みの住まいを手に入れる方法として、リノベーションを選ぶ人が増えてきています。リノベーションに関する情報収集がしやすくなってきている一方、リノベーションに関するデメリット情報に出合って迷ってしまうことも。この記事では、マンションをリノベーションする際のデメリット、注意点を整理して解説します。

マンションをリノベーションするデメリット

住み始めるまでに時間がかかる

完成した状態の家を購入する場合と異なり、リノベーションは入居するまでに時間がかかります。リノベーションの内容や規模にもよりますが、設計の打ち合わせなどにかかる期間は1~3か月、工事期間は1~3か月ほど。物件を購入してから住み始めるまでに、3〜6か月ほどかかることを想定しておきましょう。

転勤や子供の進学、賃貸の更新など、入居したい時期が明確な場合は特に、希望する時期に入居できるか事前に確認することが大切です。設計の打ち合わせを始める前に、設計・施工業者に希望を伝えて確認してください。

想定外の修繕が必要になる場合がある

表面上は問題なく見える物件でも、解体後に表からは見えない部分の不具合が見つかることがあります。柱や配管の劣化など、解体するまで正確に把握することが難しい部分があり、事前に想定しきれない点はデメリットといえます。

状況によっては、リノベーションのプラン変更や追加の補修費用が必要になる場合もないとは言い切れません。どういったケースが考えられるか、またその対応策と費用はどの程度が想定されるかなど、設計・施工業者に確認してみてください。

間取り変更ができない場合がある

内装を一度すべて解体して、フルリノベーションする場合でも、建物の構造によって希望の間取りにできない場合があります。たとえば、壁で建物を支える壁式構造のマンションやツーバイフォー工法の戸建て住宅。室内の耐力壁(建物を支える壁)は、建物の強度を維持するため撤去できません。

マンションの場合、管理規約で間取り変更や水回りの移動が制限されていたり、全階共通のテレビ配線用の柱が室内にあったりすることがあるため注意が必要です。希望する間取りが実現できるかどうかを、事前に設計・施工業者に確認しておくと安心です。

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デメリットを解消するには?

信頼できる設計・施工業者を見つける

マイホームの購入やリノベーションは初めて経験する人も多いため、わからないことや判断に迷う場面は多く出てきてしまいます。不安や疑問はすぐにプロに相談して、ひとつずつ解決しながら進めていくことが大切です。満足のいく家づくりのために、物件探しから設計の打ち合わせ、工事などすべての行程を通じて、信頼して相談できる業者を見つけることが要になります。

引っ越し時期や間取り・予算の希望は最初に業者に伝えておくことで、希望や状況に沿った提案がもらえます。業者を選ぶ際は、料金はあくまで基準のひとつとして、対応の早さや担当者との相性、アフターサービスなどから総合的に判断するようにしてみてください。納得のいく業者選びがしやすくなります。

リノベーションをする前提で物件を選ぶ

リノベーションをする前提で物件選びをする場合とそうでない場合とでは、見るべきポイントが異なります。立地や広さといった条件に加えて、希望の間取りやデザインが実現可能かを判断する必要があります。建築やリノベーションの知識のない人が適切に判断することは難しいため、プロの手を借りるのがおすすめです。

物件の内見では間取りやデザイン、内装の古さなどに目がいきがちですが、フルリノベーションする場合、むしろそこは気にする必要がない部分になります。表面的な部分ではなく、希望の間取りが実現できる建物構造か、マンション規約で間取り変更が制限されていないか、といった点がチェックポイントになります。そういった箇所を漏れなくチェックしてくれる不動産業者や、物件内見に同行してくれるリノベーション業者を選ぶことも有効です。

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マンションをリノベーションする際の注意点

リノベーションできない部分がある

マンションの場合、戸建てと異なりリノベーションできる部分が専有部分に限られます。戸建ての場合は、外装や耐震補強の工事も所有者の判断でおこなえますが、マンションは個人で判断できる範囲が狭くなります。共用部にあたるため自由にリノベーションできないのは、窓サッシやバルコニー、玄関ドアなど。給水・排水管は、専有部分のみ新しいものに交換するなどの改修ができます。

工事の事前申請が必要

専有部分でも、リノベーション工事を行う場合は、管理組合への事前申請が必要になります。工事のスケジュールに合わせて前もって準備をしましょう。図面や工程表などの資料を提出し、管理組合の承認が得られてから工事着工となります。戸建てとは異なる、マンションならではの注意点です。

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リノベーション済みマンションを購入するメリット

マンションを購入してからリノベーションするのではなく、すでにリノベーションされているマンションを購入する方法もあります。ここからは、リノベーション済みマンションを購入するメリットについて見ていきましょう。

すぐに住み始めることができる

マンションを購入してリノベーションする場合、打ち合わせや工事などで3〜6か月ほどかかります。しかし、リノベーション済みのマンションを購入する場合、こうした期間は必要なくすぐに住み始めることができます。入居までに時間がかからない点は、リノベーション済みマンションのメリットだといえるでしょう。

手間がかからない

好みに合わせてリノベーションする場合、設計の打ち合わせを重ねて工事着工後も何度か現場に足を運び、引き渡し時もチェックをする必要があります。自分好みの内装にできる反面、手間はかかります。一方、すでにリノベーションが完成したマンションを購入する場合、そういった手間をかけることなく住み始めることができます。

新しい内装の家が安価に手に入る

物件により異なりますが、一般的にリノベーション済みマンションは新築よりも価格が手頃です。内装がリノベーションで刷新されているきれいな物件を、安価に手に入れることができる点が、リノベーション済みマンションを購入する際のメリットです。

リノベーション済みマンションを購入するデメリット

見えない部分の状態が確認できない

見た目は新しくきれいなリノベーション済みマンションですが、壁や天井の内部、給水・排水管などの状態を確認することができない点に不安を感じる方もいます。リノベーションで配線や給水・排水管が交換されているかなど、気になる部分は不動産業者に質問してみてください。

物件の選択肢が少ない

購入したいタイミングで、希望するエリアにリノベーション済みマンションが売り出されているとは限りません。さらに内装も好みに合う物件を見つけようと思うと、かなり候補が絞られます。

また、比較的リーズナブルな価格のリノベーション済みマンションは、競争率が高くなる傾向があります。前もって希望条件の優先順位づけをするなど、買い逃がさない準備が必要です。

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リノベーション済みマンションを購入する際の注意点

リノベーション済みマンションを購入する際には、リノベーションした箇所の確認をするようにしましょう。物件によっては、給水・排水管の交換をしていない場合があり、劣化が進むと水漏れなどのリスクが高まります。見えない部分の工事項目について、購入前に不動産業者に確認しておくと安心です。

工事の品質を確認する方法のひとつとして、「適合リノベーション住宅」があります。適合リノベーション住宅とは、一般社団法人リノベーション協議会が定めた「統一基準に則ったリノベーションを施した住宅」のことです。消費者が中古マンションを安心して選ぶことができるよう設けられた基準のため、「適合リノベーション住宅」を選ぶことで購入の際の不安が軽減できます。

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まとめ

中古マンションのオーダーリノベーションをする場合もリノベーション済み中古マンションを購入する場合も、メリット・デメリットがあります。物件探しを始める前にデメリットについても理解して、対応策を考えながら進められると安心です。本記事を参考に、ご自身に合った買い方を検討してみてください。

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