アクセントクロスとは?色の選び方や施工費用、居心地の良さを実現したリノベーション事例をご紹介

アクセントクロスとは?色の選び方や施工費用、居心地の良さを実現したリノベーション事例をご紹介
こだわり・暮らし方

目次

白一色の壁紙で単調になりがちなマンションのお部屋。家具や雑貨を統一しても、「おしゃれに決まらない……」という経験をした方もいらっしゃるかもしれません。そんなときに、壁紙の一部にアクセントクロスを使うと、お部屋の雰囲気が一気に変わります。今回は、アクセントクロスとはどういったものなのかをご紹介。失敗しない色の選び方、お部屋に取り入れる際の注意点、設置の費用相場などを解説します。リノベーションの事例も、ぜひ参考にしてみてください。

※最下部にある「費用情報に関するご注意事項」をお読みください。

アクセントクロスとは?

アクセントクロスとは、お部屋のクロス(壁紙)の一部に違う色や柄のクロスを取り入れ、お部屋のポイントにすることです。クロスの一部を変えるだけで、単調だったお部屋の印象をガラリと変えることができます。お部屋が広く感じられるだけでなく、おしゃれな雰囲気を演出することも。通常使われている白いクロスと、ほとんど変わらない値段で気軽にリフォームできる点も魅力です。

アクセントクロス イメージ画像

アクセントクロスの色の選び方とは?

クロスの変更に挑戦しようと思っても、「どんな色のアクセントクロスを選べばいいのかわからない」という方も多いのでは。ここからは、アクセントクロスの色の選び方をご紹介していきます。

選び方1:理想のお部屋のイメージで選ぶ

まずは、理想的なお部屋のイメージを膨らませましょう。そして、次にご紹介する、色の種類と与えるイメージを確認しながら、お部屋にぴったりの色を考えましょう。

暖色、寒色、中間色

あたたかいイメージなら暖色系、クールなイメージなら寒色系、どちらにも偏らないイメージなら中間色を。赤やオレンジ、黄色などの暖色系を選ぶと、元気でにぎやかなイメージのお部屋に近づきます。また、青やグレーなどの寒色系は、落ち着いたイメージのお部屋にピッタリ。緑、紫などの中間色は、フラットなイメージのお部屋におすすめです。

  該当する色の例 与えるイメージ
暖色 赤、オレンジ、黄色 あたたかい、元気、にぎやか
寒色 青、グレー クール、落ち着きがある
中間色 緑、紫 フラット

明度

色の明度もお部屋のイメージを左右します。明度とは色の明るさを表す尺度のこと。明度が高いと白に近く、明度が低いと黒に近い色になります。
広い部屋に見せたいなら明度の高い色、高級感を大事にしたいなら明度が低い色を選ぶのがおすすめです。
たとえば、温もりのあるイメージのお部屋にするために、暖色系のオレンジのアクセントクロスを選ぶとします。その場合、明度が異なると、お部屋の印象も以下のように感じられるでしょう。

  • 淡いオレンジ:お部屋が広く見えて明るく開放的なイメージ
  • ダークなオレンジ:高級感があり落ち着いたイメージ
  該当する色の例 与えるイメージ
明度が高い色 パステルブルー、ペールピンク、ライトグリーン 明るい、開放的、柔らかい、軽い、部屋が広く見える
明度が低い色 ディープブルー、モスグリーン、ダークグレー 落ち着いている、高級感、重厚感、部屋が狭く見える

彩度

彩度とは色の鮮やかさを示す尺度のことで、彩度が高いとビビッドな色に、彩度が低いとくすんだ色になります。したがって、エネルギッシュな雰囲気にしたければ、彩度が高い色を。やわらかく落ち着いた雰囲気を演出したいなら、彩度が低い色を選ぶとよいでしょう。

  与えるイメージ
彩度が高い色 エネルギッシュ、落ち着きがない、派手
彩度が低い色 やわらかい、落ち着いている、地味

選び方2:お部屋の利用目的で選ぶ

書斎やダイニングルーム、寝室など使い方が明確なお部屋には、利用目的に合わせた色のアクセントクロスを選んでもいいでしょう。仕事や勉強をする書斎には、集中力をアップさせてくれる青や緊張をやわらげるブラウン。食事を楽しむダイニングルームには、料理がおいしく感じられるやさしい赤や、楽しい雰囲気になる黄色。質の高い睡眠をとるための寝室には、リラックスできる緑や落ち着きのあるグレーなど。お部屋の用途にフィットする色のアクセントクロスを合わせると、居心地のいい空間になります。

以下に色ごとのイメージをまとめているので、ぜひ参考にしてください。

派手、情熱的、明るい、興奮作用、食欲アップ
爽やか、冷たい、涼しさ、安眠
黄色 明るい、幼い、にぎやか、騒がしい
安らぎ、自然、リラックス
清潔、明るい、広がり
高級感、クール、重厚感
グレー 控えめ、落ち着き、洗練
高貴、上品、神秘的
茶色 自然、落ち着き、渋い、大人っぽい
ピンク かわいい、ロマンチック、甘い

選び方3:家具の色に合わせて選ぶ

すでにお部屋にある家具の色に合わせて、アクセントクロスを選ぶのもいいでしょう。イメージは明確ではないけれど雰囲気を変えたい場合は、ソファやカーテンなどお持ちのインテリアとマッチする色を選ぶのがおすすめです。家具の色と近しい同系色のアクセントクロスを選ぶと、スッキリとしたまとまりのあるお部屋に見えます。たとえば、淡いベージュのソファにアクセントクロスを合わせるとしたら、ブラウンやグレージュ、やさしいイエローなどが合うのではないでしょうか。また、家具の色とは反対色のアクセントクロスを選ぶと、家具とアクセントクロスの両方が際立ち、個性的な雰囲気が出てきます。

なお、家具だけでなく床の色も意識して選ぶのも大事なポイントです。壁紙のサンプルと床の色を照らし合わせてみて、違和感がないか確認しておきましょう。

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アクセントクロスを取り入れる際の注意点

アクセントクロスを取り入れた際によくあるのが、「思ったより目立ってしまった」「お部屋全体のバランスが上手にとれなかった」といった失敗です。完成して残念な気持ちにならないためにも、事前に注意点をおさえておきましょう。

注意点1:面積は2割から3割がベスト

アクセントクロスが一番映える理想的な面積は、お部屋の壁面積全体の2割から3割ぐらいがベストといわれています。お部屋の壁が4面使える場合、そのうちの1枚にアクセントクロスを使用する、とイメージするといいでしょう。それ以上になってしまうと、お部屋のバランスが崩れてしまう可能性もあります。アクセントクロスは、あくまでアクセントとして2割から3割を占める分量が、お部屋に入ったときに好印象になります。

注意点2:サンプルはできるだけ大きめのもので確認

カタログに掲載されている小さなサンプルで、実際の色や質感を正確に掴むのは難しいもの。お気に入りのアクセントクロスが見つかったら、メーカーにサンプルを請求して、できるだけ大きなもので確認するようにしましょう。A4サイズ程度のサンプルであれば、実際に壁にあてて設置イメージを膨らませてみましょう。大きいサイズのサンプルを確認しておくことで、実物が届いたときに「思っていたのと全然違う」「想像より色が濃い・薄い」とがっかりすることも避けられます。

また、色は面積が大きくなると薄く見える傾向があります。広い面積に貼ると少し薄く見えることを意識しながら選ぶとイメージに近い色が選びやすくなると思います。とはいえ、実際に手にとって確認するのがベストですので、可能な場合は大きいサンプルを取り寄せることをおすすめします。

注意点3:印象の強い色や柄を選ぶ

失敗したくないという気持ちから、地味で落ち着いた色を選択したくなる場合もあるかもしれません。しかし、白い壁紙に控えめな色のアクセントクロスを合わせてしまうと、色の違いがはっきりせずアクセントにならない場合も。白壁との違いがはっきりする色味や絵柄を選ぶと、お部屋の雰囲気を変化させられます。

注意点4:部屋全体を3色でまとめる

部屋のカラーは配色の比率を意識しながら3色でまとめるとバランスの良い印象になります。多くの面積を占める床や壁の色をベースカラーとして、そのほか2色を家具やカーテン、ラグなどでプラスするイメージです。

したがって、アクセントクロスを取り入れる際には、ベースカラー以外の2色を意識するとうまく調和するでしょう。たとえば、カーテンやソファで使用されている色とアクセントクロスの色を合わせると、統一感を出しやすくなります。

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アクセントクロスの施工費用相場

ここからは、アクセントクロスの張り替え費用にはどれくらい必要なのかを解説していきます。張り替えるアクセントクロスのグレードや、依頼する業者によって費用が異なるため、目安として参考にしてください。費用の内訳としては、「クロスの材料費」と「工事費」です。

アクセントクロスは、一般的に平米単価で販売されており、1,000円から2,000円ぐらいが単価相場になっています。6畳から10畳のお部屋に必要な壁一面分のアクセントクロスの必要量は、10平米から15平米。材料費としては10,000円から30,000円程度かかる計算になります。その他、工事費として、養生費や廃材処理費、下地処理費などで、15,000円から20,000円程度。合計すると、アクセントクロスにかかる費用としては、一般的に25,000円から50,000円程度になります。ただし、業者によってかなり差があるため、数社から見積もりを取り、価格やサービスを比較検討して選ぶのがおすすめです。自分で探すのが大変という場合は、複数社からの見積もりを一括で行うサービスもありますので、利用を検討してみてください。

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アクセントクロスのリノベーション事例

アクセントクロスは、使用する色や場所、広さの違いによってさまざまな雰囲気を演出してくれます。実際にアクセントクロスを取り入れているリノベーション事例をご紹介。アクセントクロスの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

3種類の壁紙で色鮮やかな空間を演出

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壁紙、塗装色、床材のバリエーションが豊かなこちらのおうち。トイレには3種類の壁紙を使い、黄色の手洗器をセレクトしてカラフルで楽しい空間になっています。

▼このおうちの詳しい事例を見る
「のびのび遊べ、学べる秘密基地のある家」

 

淡いブルーグレーのアクセントクロスが際立つ北欧スタイル

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北欧スタイルが心地よいご夫婦のおうち。室内の随所に映える淡いブルーグレーのアクセントクロスが目を引きます。出掛け先で目にしたカフェやショップなどの空間を参考にしたそうです。

▼このおうちの詳しい事例を見る
「丁寧に選ぶ暮らしづくり。北欧スタイルが心地よい空間」

 

グレーの壁紙が映える和モダンの寛ぎ空間

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和と欧の要素を融合させたモダンな空間が広がる、一戸建て住宅。おうちにはグレーの壁紙が施され、ゆったり寛げる空間になっています。

▼このおうちの詳しい事例を見る
「おもてなしのJAPANDI(ジャパンディ)スタイル」

 

飽きのこない優しいグリーン

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明るく開放的なリビングには、壁とドアに、ご夫婦が大好きな色というやさしいグリーンのアクセントクロスを使用しています。「家族でゆっくり過ごせるリビング」をコンセプトに奥さまのアイデアで採用されました。「グリーンは好きな色ですが、ずっと見ていたら飽きてしまうかも」と心配していた奥さま。しかし、ますますこの色が好きになっていったそう。自分が気に入っている色であれば、長い期間見続けても飽きがこないのかもしれませんね。

▼このおうちの詳しい事例を見る
「優しいグリーンと無垢材のぬくもり。子供とナチュラルに暮らす家」

 

アクセントクロスについてよくある質問

Q:アクセントクロスを貼る場所はどこがいいですか?

A:部屋の中でも最も目につきやすい壁に貼るのがおすすめです。大きな窓やドアがある壁はアクセントになりづらいため、その他の面を使うとよいでしょう。

Q:アクセントクロスとエコカラットの違いは何ですか?

A:エコカラットは、住宅設備機器メーカーのLIXIL(リクシル)が発売している壁材です。微細な気孔がある原料で作られており、湿度の調整、においの吸収などの機能があります。タイル・レンガ調でデザイン性にも優れていることから、アクセントクロスのように壁の一部に使用される場合が多いです。

まとめ

今回は、アクセントクロスについてご紹介しました。アクセントクロスは、お部屋の雰囲気を一気に変えてくれます。部分的に気軽に取り入れられる点も魅力です。つくりたいお部屋のイメージ合わせて色や柄を選んで、お部屋を自分好みに演出してみてください。

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筆者
リノベる。JOURNAL編集部
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