マンションの内装リフォームの工事費用はいくら?場所別に工事内容と相場を紹介
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マンションの内装リフォームを進める際には、検討すべき工事の範囲やタイミング、費用相場などが気になるものです。そこで今回は、マンションの内装リフォームを検討している人へ向けて、内装リフォームの範囲や可能な工事、各工事の費用相場を解説していきます。
※最下部にある「費用情報に関するご注意事項」をお読みください。
目次
内装リフォームの範囲とは?
内装とは床や壁、天井、キッチン、トイレ、お風呂など、室内にあるものをまとめて指します。これらの箇所のデザインや設備を全部または一部変更したり修繕することを、内装リフォームと呼びます。
内装リフォームを考えるべきタイミング
リフォームをするのに適切なタイミングはいつなのでしょうか。一般的には、以下のように築年数ごとにリフォームしたほうがよい箇所は異なります。
【築5~10年】
- フローリングのメンテナンス
- 壁紙の張り替え
- 天井の張り替え
【築10~15年】
- 和室における畳の張り替え
- 木材壁のメンテナンス
- 天井のメンテナンス
- 廊下のメンテナンス
- トイレのリフォーム
【築15~20年】
- フローリング・カーペット張り替え
- 浴室のメンテナンス・交換
- キッチンのリフォーム
【築20年以上】
- タイル床のメンテナンス
- 洗面台の交換
傷みの具合によっては、時期をずらしてリフォームを考えるのもよいでしょう。
【場所別】主な工事の内容と費用相場
内装リフォームで行う工事の内容と費用を場所別にご紹介します。なお、費用は地域や工事の規模、リフォーム前の状態、依頼する施工業者などの条件によって変わります。このため費用はあくまで目安として考えてください。
壁
壁のリフォームでは、主に以下のような工事が実施されます。
- 壁紙やクロスの張り替え
- 防音性を向上させる工事
壁紙・クロスの張り替えの費用相場は、量産品のクロスを用いる場合は1㎡あたり650円~1,200円程度です。1000番台クロスとよばれる量産以外のクロスを用いる場合は、1㎡あたり1,000円~1,700円になります。1000番台クロスは量産品のクロスよりも色柄が豊富で機能性が高いものが多くあります。
防音性を向上させる工事では、壁の中に遮音シートや吸音材を入れます。費用相場は18万円~25万円です。
▼関連記事
『壁紙・クロスの張り替えの費用相場は?自分でもできる?建物・間取り別の料金比較』
床(フローリング)
床のリフォームでは、フローリングの張り替えや防音性向上の工事を行うことが多いです。フローリングは主に複合フローリングと無垢材フローリングに分けられ、無垢材フローリングのほうが費用が高い傾向にあります。
複合フローリングは、集成材とよばれる複数の板を結合させた人工の木材や合板を使って作られています。この表面に天然木(単板)や化粧シートなどを張り合わせたものが複合フローリングです。6畳ほどの部屋で複合フローリングの張り替えをした場合は、工事費用の相場は5万円~10万円になります。
これに対して無垢材フローリングは、切り出した木材の一枚板を加工した床材を指します。自然素材のため調湿性に優れ、時間の経過と共に木肌の色合いが深まるといった特徴があり、質感や素材感を楽しむことができます。しかしながら、複合フローリングと比べると費用が高い傾向にあるため、6畳ほどの部屋で無垢材フローリングの張り替え工事をした場合は、10万円~25万円ほどが費用相場になります。
防音性を向上させたい場合は、主に以下のような工事が行われます。なお、各工事の費用相場はすべて6畳の部屋を前提としています。
- 防音の床材に張り替え:20万円~30万円
- 遮音マットを敷く:30万円~60万円
- 吸音材を床材の下に敷き詰める:35万円~80万円
- 既存の床の上にフローリングを重ね張り:10万円〜20万円
- 二重床工法:25万円〜60万円
床材にはさまざまな機能性を備えたものがあり、防音性を高める工事では主に防音性に優れた床材の張り替えや、吸音材を床下に敷き詰めるなどを行います。二重床の工事では、緩衝材を入れるかたちで床を二重構造にします。床に直接床材を張らないという性質上、より防音性を高めることが可能です。
天井
天井リフォームではメンテナンスやデザイン、機能性の向上を目的として行う場合が多いです。内装リフォームでは主に天井クロスの張り替えや、塗装を行います。天井高を変更して空間の印象を大きく変える場合もあります。
主な工事の内容と費用相場は以下のとおりです。なお、費用相場はいずれも1㎡あたりのものです。
- 天井クロスの張り替え(1000円~1万円)
- 塗装(800円~6,000円)
- 板貼り(7,000円~7万5,000円)
- 天井高変更(6万円~35万円)
そのほか、既存仕上材の撤去費や下地処理費などで6~7万円の費用も別途必要になります。
▼関連記事
『【種類別に紹介】天井リフォームの方法、費用、工期、注意点』
キッチン
キッチンのリフォームでは、主に以下のような工事が実施されます。
- キッチンの交換(50万円〜100万円)
- キッチンの交換+移動(100万円〜200万円)
本体の設備を交換する場合、形状やグレードによってリフォーム費用には大きく開きが出るのが特徴です。ちなみに費用が高額になりやすいタイプは、壁付け型よりも対面型です。キッチンを交換し、移動もする場合は、キッチン本体のみ交換するよりも費用が高額になります。
工事費用の相場については、おおよそ50万円~200万円を目安にしておきましょう。
浴室
浴室のリフォームで実施される主な工事の内容は以下のとおりです。
- ユニットバスの全体交換(60万円~120万円)
- 在来浴室の全体交換(80万円〜200万円以上)
- 在来浴室をユニットバスへ変更(65〜150万円)
- 浴室の移動(150万円~250万円)
- 浴室壁面施工(8万円〜30万円)
- 床材の張り替え(4万円〜14万円)
費用相場は目安として約100万円を見ておく必要がありますが、設備のグレードによって費用は大きく変わってきます。比較的グレードが低い浴室であれば100万円以下の費用で済むことも多いですが、よりハイグレードの浴室の場合は100万円よりも高い費用がかかることも珍しくありません。
洗面台
洗面台を内装リフォームで工事する場合は、主に以下のような工事が実施されます。
- 洗面台の交換(10万円〜25万円※本体価格含む)
- 洗面所の床、壁張り替え(4万円〜5万円)
- 洗面台位置変更 (工事費20万円~30万円+本体価格)
マンションの場合、床下の構造次第では洗面台の移動の工事は不可と判断されることもあるため注意が必要です。
トイレ
トイレをリフォームする場合は、主に以下のような工事を行う場合が多いです。
- 洋式トイレ本体の交換(10万〜25万円)
- 和式から洋式へ交換(50万円)
- ウォシュレット設置(4万円〜17万円)
- トイレ交換+床・壁・天井の張替え(25万円〜50万円)
- 位置を移動(29万円〜90万円)
費用相場は15万円~50万円が目安です。なお、トイレも洗面台同様に、マンションの床下の構造が原因で一部の工事はできない場合があります。特に位置を移動させたいときなどは要確認となります。
そのほか
そのほか、間仕切りを設置する工事を行う場合も。家族構成やライフスタイルが変わったときも、間仕切りをうまく使えば、使い勝手のよい部屋にすることができます。主な工事の内容としては、以下のようなものが挙げられます。
- アコーディオンカーテンの設置(5000円~6万円)
- パネルドアの設置(1万円~4万円)
- 壁の設置(8万円~23万円)
アコーディオンカーテンは、蛇腹のようなかたちで折りたたみが可能な引き戸になります。比較的手軽に取付けできるため、費用と手間がかかりにくい点がメリットです。パネルドアも同様に折りたたみが可能な間仕切りですが、アコーディオンカーテンと違うのは木目パネルをつなげて製造されているという点です。アコーディオンカーテンと比べると、少々価格は高くなります。
内装リフォームのポイント
理想どおりのリフォームをするために注意すべきポイントを整理していきましょう。
内装が得意なリフォーム会社を選ぶ
リフォーム業者にはさまざまなタイプがあり、業者によって専門的で実績豊富な分野は異なります。そのため、以下のような特徴を持つ、内装リフォームを得意とする施工業者に依頼するようにしましょう。
- 内装を専門としている
- 実績を多数持っている
- インテリアコーディネートにおいて高い提案力を持っている
統一感を意識する
リフォームを成功させるためには、空間全体の統一感を意識しましょう。それぞれの箇所で好みのデザインを選んで工事をすると、統一感がなく落ち着かない部屋になってしまう可能性があります。置いている家具との相性も大事です。うまく判断ができないときは、施工業者の担当者に相談してみてください。
内装リフォームを行う際の注意点
内装リフォームで思わぬ失敗をして後悔しないために、次のような点に注意しましょう。
マンションの管理規約を確認する
マンションは管理規約に違反しない範囲で工事を進める必要があります。たとえば遮音性の観点から床材の種類が制限されているなど、工事の範囲が限定的になることもあるので、あらかじめ管理組合に確認しましょう。
アレルギーを起こしにくい素材を選ぶ
内装リフォームでは、アレルギーに関するトラブルが発生する可能性もあります。そのため用いる壁紙や床材などの素材は、アレルギーを起こしにくいものを選ぶとよいでしょう。
複数の業者を比較して選ぶ
設備替えなどの部分的な内装リフォームを行う際には、事前に複数の業者から相見積もりを取りましょう。リフォーム工事の費用は、業者によって大きく異なることも少なくありません。これは、材料の仕入れ値が業者ごとに異なることなどが影響しています。いくつかの業者から見積もりを取り、比較したうえで依頼先を決めることが大事です。
ただし、単純に金額が安いの業者を選べば良いというわけではないため、注意しましょう。デザインの提案力や説明のわかりやすさ、得意としている工事の内容など、業者ごとに特徴はさまざまです。費用以外の面も見ながら、安心して依頼できる業者を見極めることが重要です。
解体工事などが伴う大規模なリフォーム(リノベーション)を行う際には、相見積もりを取らないことが多いかもしれません。なぜなら、見積もり項目が多く知識がないと比較検討が難しいのと、見積もりを出すまでに様々な検討や決定が必要となるためです。そのため、信頼できそうな1社を選んで、その会社に精緻な見積もりを出してもらう方がスムーズかもしれません。
まとめ
内装リフォームの主な工事内容と費用の目安について紹介しました。素材のグレードや工事の規模によっても費用は大きく異なります。あらかじめリフォームで実現したいことに優先順位をつけたうえで、予算とのバランスを考えながら、プランを決めるとよいでしょう。費用を予算内におさめるのが難しそうな場合は、施工会社の担当者に相談すれば、プロの目線で代替案を提示してもらえる場合もあります。今回ご紹介した注意点やポイントをふまえて、理想の部屋をつくってください。
費用情報に関するご注意事項
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尚、記事内の費用相場は、小規模な工務店や職人による施工費用も含んでいます。
会社や工事の規模やサービス内容により費用は大きく異なりますので、ご了承下さい。
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