【種類別に紹介】天井リフォームの方法、費用、工期、注意点

【種類別に紹介】天井リフォームの方法、費用、工期、注意点
リノベーション基礎知識

「天井のシミや汚れが気になる」「天井の色やデザインを変えて部屋の雰囲気を変えたい」そんな理由から天井のリフォームを検討している方も多いのでは。なかには、業者に依頼するのではなく、DIYで対応しようか悩んでいる方もいるかもしれません。そこで今回は、DIYで出来るのかという点もふまえて、天井のリフォーム方法や工期、費用などを種類別にご紹介します。また、天井のリフォームを検討する際に注意すべき点についてもお伝えしますので、あわせてチェックしてみてください。

※最下部にある「費用情報に関するご注意事項」をお読みください。

目次

天井のリフォームはDIYで出来る?

天井のリフォームは、内容や規模によってはDIYで行うことも可能です。たとえば、クロスの貼り替えや塗装は、二人以上で作業するなど工夫をすれば、DIYで対応できることが多いでしょう。その場合、業者へ依頼する費用が不要になるため、コストを抑えられるというメリットがあります。

しかし、プロの仕上がりと比べると品質が劣る、手間や時間がかかるなどのデメリットも。また、高い足場での作業は安全の確保に注意を払いながら進める必要があるでしょう。DIYでできる範囲は限られていますので、時間をかけずに理想の天井に仕上げたいなら、プロに頼むのがおすすめです。

天井リフォームの方法、費用、工期の目安

天井の汚れの修繕、デザイン・機能性向上のためのリフォーム方法について、費用、工期の目安とともにご紹介します。なお、工期や費用は、施工範囲や素材のグレード、リフォーム前の状態などによって異なるため、施工会社に見積もりを取り、具体的な費用を確認することをおすすめします。

クロスを貼り替える

天井クロスの貼り替えは、シミや汚れを修繕したい、天井の色を変えて部屋の雰囲気を変えたいといった場合に行うリフォーム方法です。現在のクロスを剥がして、天井の下地材の上から新しいクロスを貼ります。天井のリフォーム方法としては一般的で、工期が短く作業の難易度も高くないため、比較的低予算で行えます。工期の目安は1~2日程度、クロスの費用は素材やグレードによっても異なりますが、1平米あたり1,000円から1万円程度が目安です。業者へ依頼する場合は、この他にも工事費や処理費がかかります。

塗装する

汚れの修繕や部屋の雰囲気を変えたいなら、塗装で対応することも可能です。現在のクロスの上から塗装する、もしくは、クロスを取り除いた天井に直接塗装する方法があります。その際には、水性塗料(AEP)や、漆喰、珪藻土といった自然素材を原料にした塗り壁材を主に使用します。

塗料の費用目安については、1平米あたり800円~6,000円程度と塗料の種類やグレードによって幅があります。また、防カビ、消臭などの機能付きの塗料や、自然塗料を選ぶと費用が高くなる場合が多いといえます。業者へ依頼する場合、工期は使用する塗料によって異なり、目安は1~4日程度。元の天井が塗装ではなく、クロスや木材の場合は、別途、既存仕上材の撤去費や下地処理費などで6~7万円程度必要になるので注意しましょう。

天井の工事

板貼りにする

汚れや傷みの修繕をしたい、部屋の印象をがらりと変えたいときには、板貼りという方法もあります。     

天井の板貼りに用いられる木材にはいくつか種類がありますが、最も多く採用されているのは薄く切った木材を合板に貼り合わせて作る「天然木化粧合板」です。そのほか、天然木から切り出して一枚板にした「無垢材」や、木目調の柄を印刷したシートを合板に貼り付けて仕上げる「プリント合板」などがあります。板貼りにすると、ナチュラルで温かみのある雰囲気にでき、素材にヒノキや杉を選べば、和のテイストを演出できるでしょう。

工期の目安は2日程度、費用の目安は1平米あたり7,000円~4万5,000円程度と素材の種類やグレードによって大きく異なります。先ほど挙げたものでは、無垢材、天然木化粧合板、プリント合板の順に費用が高いです。

天井を高くする

部屋の印象を変えたい、特に開放感を出したいときに行われるのが、天井を高くするリフォームです。

天井は一般的に、屋根裏や上階のコンクリートスラブ(コンクリート製の構造床)より下に、天井仕上げ材を張って仕上げています。これを二重天井といい、天井材の位置を上げる、または天井材を取り除くことで天井を高くします。

戸建ての場合は、天井材を取り除くことで生じる、屋根の傾斜をそのまま生かした勾配天井にするという方法も。勾配天井は、空間の広がりを演出できます。ただし、壁が塗装の場合は、天井高を上げた分、塗装を塗り足す必要があるので注意してください。

また、天井材を抜くと天井裏にある配管や配線が露出するため、状態によっては、見栄えを良くするための施工が必要になることも。上階の音や外気の影響を受けやすくなる点にも注意しましょう。

天井を高くするリフォームは、天井の構造や施工範囲、配線の処理方法などにもよりますが、工期は1週間程度、費用は6~35万円程度が目安です。天井の仕上げ材を解体・撤去する工事だけであれば、費用が抑えられることも。吹き抜けにする場合は、工期は約1カ月、費用は約100万円以上かかる場合が多いと考えておきましょう。     

なお、二重天井になっていないマンションや、天井を含む面で建物を支えるツーバイフォー構造の建物では、主要構造として機能している天井を動かしたり、抜いたりすることはできませんので、あらかじめ確認しておきましょう。

配管を活かしたデザインの天井

天井を低くする

天井に見えている梁を隠したい、天井が高すぎて冷暖房の効きが悪いという場合、天井を低くすることも。

天井材の位置を下げたり、新たに足したりすることで、天井を低くします。天井裏の空間が広くなるので、梁や配管を隠す、防音材や断熱材を足して天井の機能性を高めることができます。低い天井は圧迫感を感じる可能性がある一方、落ち着いた空間になる効果も。寝室など部屋の用途によってはメリットにもなりますので、検討してみてはいかがでしょうか。

なお、天井の構造や施工範囲などにもよりますが、工期は1週間程度、費用は15~35万円程度が目安となります。

断熱する

冷暖房効率が悪い場合、天井に断熱リフォームを施すという手もあります。室内の断熱性が高まると、冷暖房効率が上がって快適に過ごせるほか、室内のカビや結露などの心配も少なくなります。方法としては2種類あり、1つは天井裏に入って直接断熱材を入れる方法。

断熱材の入れ方は、パネル状や袋に入った状態の断熱材を敷き詰める「敷き込み工法」や、綿状の断熱材を吹き込む「吹き込み方法」などが主流です。もう1つは天井材を剥がして断熱材を入れる方法。屋根裏に入れない場合にはこちらの方法が採用されます。工期は2~4日程度、費用は15~35万円程度が目安ですが、工法や施工範囲、天井裏から作業できるのかどうかによっても異なります。

躯体現しの天井

天井リフォームの注意点

天井のリフォームを検討する際、事前に確認しておきたい点を紹介します。

下地や天井裏の状態をチェックする

築年数が古い住まいの場合、クロスを貼り替えようと剥がしたら、天井の下地も傷んでいた、というケースも少なくありません。そうすると下地の修繕や交換も必要となってしまいます。このような想定外の事態を避けられるように、あらかじめ業者に現場調査を依頼しておきましょう。施工場所の状態にあった見積もりを出してもらうことができます。

部屋全体の雰囲気を考慮する

天井は面積が広いため、天井の印象が部屋の雰囲気を大きく左右します。たとえば、白系や細かい柄のクロスだと部屋が広く見えますし、黒やグレーのクロスだと重厚感が生まれ、落ち着いた印象になります。したがって、部屋全体の雰囲気を考えながらリフォームを検討することが大切です。なお、天井は照明との距離が近いことを前提に色を選ぶようにしましょう。

また、色の見え方は光源の種類によっても異なります。オレンジがかった色みの電球色なら温かみのある色合いに見えますし、青みの強い昼光色なら青白く明るく見えます。そのため、素材や色を選ぶ際には、光源の種類や色みも考慮しましょう。その際は、ひとりで考えるのではなく、プロの業者に相談しながら決めることをおすすめします。

マンションの場合は管理規約を確認する

マンションの場合、リフォーム可能な範囲や内容は管理規約の使用細則に記載されていますので、事前に確認しましょう。基本的に建物の主要な構造部分はリフォームできません。

前述したようなクロスの貼り替え、塗り替え、二重天井から直天井への変更などはリフォーム可能な場合が多いです。しかし、仕上げ材の奥にあるコンクリートの構造部分はリフォームできませんので、すでに直天井の場合は、それ以上に天井を高くする、構造部分となるコンクリートを抜いて吹き抜けにするなどはできません。

植物とインテリア小物

天井リノベーションの事例をご紹介

木のぬくもりのリビング

こちらのお住まいは、小上がり上の天井を少しだけ下げたデザインにしています。床高を上げつつ天井を下げ、籠もり感を演出。デザインとして取り付けた柱や、素材違いで段差のある床と天井が、広々としたLDKに立体感を加えています。

▼このお住まいの詳しい写真や間取りを見る
暮らすほど愛着が深まる私の家
https://www.renoveru.jp/renovation/358

躯体現しの天井

こちらのお住まいは、天井と壁のベースを躯体現しにし、天井にはラワン有孔ボードを、壁はラワン合板とタイルを配しています。ダイニングの天井は少し段差をつけたデザインにし、天井と床の仕上材にも変化をつけ、同じ空間にありつつゆるやかにゾーニングされています。

▼このお住まいの詳しい写真や間取りを見る
少ない素材で豊かに
https://www.renoveru.jp/renovation/375

小上がりのあるLDK

こちらのお住まいは、天井を躯体現しにしています。リビングの天井をぐるりと囲むようにキャットウォークを配置。飼い猫ちゃんが自由に動きまわれる工夫がされています。

▼このお住まいの詳しい写真や間取りを見る
機能性の高い設計で、人も猫も快適な団地暮らし
https://www.renoveru.jp/renovation/319

まとめ

クロスの貼り替えや塗装、高さの変更など、天井のリフォームには様々な種類があります。内容によってはDIYでも対応できますが、足場を使うことになるので、作業の際は十分に注意してください。また、納得のいくクオリティにするためには事前に情報収集を行い、試し塗りをするなどしてから取りかかるようにしましょう。

リフォームする場合は、目的や理想とする部屋の雰囲気によって、適したリフォーム方法、素材が異なります。したがって、プロの業者に相談しながら進めることをおすすめします。天井以外の部分もリフォームしたい場合は、部屋全体のリノベーションを検討するのも良いでしょう。ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、理想の暮らしに合った天井リフォームを検討してみてください。

費用情報に関するご注意事項
リノベる。JOURNALは、一般的な内容をご紹介するメディアです。 リノベる株式会社の費用とは異なりますのでご注意ください。 尚、記事内の費用相場は、小規模な工務店や職人による施工費用も含んでいます。 会社や工事の規模やサービス内容により費用は大きく異なりますので、ご了承下さい。

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