玄関をリフォームしたい!費用相場や押さえておきたいポイントを紹介

玄関をリフォームしたい!費用相場や押さえておきたいポイントを紹介
間取り・部屋別

玄関は家の顔です。お客様も必ず目にする場所であり、玄関で家の第一印象が決まるとも言えます。「玄関が狭い」「玄関の収納が足りず散らかっている」などの不満も、リフォームをすると暮らしやすくなります。本記事では、玄関リフォームの工事内容や費用相場、リフォームする際のポイントや注意点をご紹介します。

※最下部にある「費用情報に関するご注意事項」をお読みください。

目次

人気の玄関リフォームの方法やメリット、費用相場

玄関のリフォームといっても、工事の内容はさまざまです。まずは、玄関リフォームの工事内容や工事費用をご紹介します。費用相場は検討するエリア、工事の範囲や規模、リフォーム前の状態、施工業者などの前提条件によって異なるため、あくまで目安としてください。

玄関土間をつくる

人気の玄関リフォームのひとつが、玄関土間をつくることです。比較的大規模な工事になります。玄関土間をつくるメリットやリフォーム方法、費用相場をご紹介します。

アウトドアが置ける玄関土間

玄関土間をつくるメリット

玄関土間とは、土足で過ごす屋内スペースのことです。床は漆喰を塗り固めた三和土(たたき)やコンクリートなどで仕上げるため、水や汚れに強く、庭の延長線上として使えます。そのため、玄関に土間をつくれば、自転車置き場やDIYスペースとして使ったり、土がついた野菜や観葉植物なども置いたりすることができます。 また、ベンチを置けば来客時のコミュニケーションの場としても活用可能です。広々とした土間にはベビーカーやアウトドア用品、ゴルフバッグなど、外で使うものも気軽に入れられます。

リフォームの方法

玄関土間をつくる際には、ふたつのパターンがあります。ひとつ目は「玄関に隣接する部屋の一部を使って玄関土間をつくる」パターンです。部屋の一部を土間にするためには、既存の壁を壊すなど大規模な工事が必要になります。 ふたつ目は「廊下の面積を使って玄関土間をつくる」パターンです。壁を壊す必要はありませんが、廊下の床を解体して、玄関の土間と高さをそろえる工事をします。どちらの方法でも、玄関以外の箇所の工事が必要です。

費用相場

玄関土間をつくるリフォームの費用相場は、一般的には30万円~100万円が目安です。どの程度の面積を拡張するか、既存の部屋や廊下を解体するかなど、工事のレベルによって費用は変わってきます。 工事費用が高いのは、既存の部屋を解体して玄関土間をつくるパターンです。既存の部屋の壁を壊し、新たな壁をつくったり壁紙を張ったりする工事が必要なため、高額になります。

玄関に収納をつくる

「玄関が靴やアウトドアグッズで散らかってしまう」という人に人気の手法なのが、玄関に収納をつくる方法です。玄関収納をつくるメリットやリフォーム方法、費用相場をご紹介します。

収納のある土間

玄関に収納をつくるメリット

玄関で多い悩みが、靴やアウトドア用品、子供が砂場で使うおもちゃなどで玄関が散らかってしまうことです。家族が増えたり、子供が成長したりして増えたものがあふれかえってしまうと、既存の収納スペースでは足りません。 玄関に収納をつくれば、あふれている靴やものなどをすっきり収納できるようになります。大きなシューズクロークがあれば、家族みんなの靴や掃除用具も十分に収納できます。高さを活用した壁面収納なら、省スペースで大容量の収納をつくれます。使いやすい収納をつくることで、家族が片付けられるようになるのもメリットです。収納にニッチ(柱の間の空間を利用して設ける壁面の造作棚)をつくれば、花や絵を飾れておもてなしスペースとして格上げできます。

リフォームの方法

玄関に収納をつける方法は、「既存の収納を撤去して新たな収納をつける」パターンと「隣接する部屋や廊下を解体して土間収納をつくり、収納として使う」パターンがあります。古い住宅では「下足入れ」と呼ばれる高さの低い収納が設けられているのが一般的です。下足入れを撤去し、天井まで高さのある壁面収納にすれば収納量を増やすことができます。 玄関が狭い場合は、背の低いカウンタータイプの収納をつけ、上部に収納を新たに設置するのがおすすめです。床から腰くらいまでの高さなので、圧迫感を出さずに収納力を増やすことができます。 ベビーカーやアウトドア用品、ゴルフバッグなど外で使う大きなものを収納したいのであれば玄関土間をつくり、収納として使うのがよいでしょう。使っていない部屋やデッドスペースになっている廊下があれば、新たに土間をつくれます。

費用相場

玄関に収納をつくるリフォームの費用相場は、一般的には5万円~50万円が目安です。設置する収納の種類によって費用は変わってきます。収納ごとの費用相場は以下の通りです。

  • カウンター収納:5万円~10万円
  • 壁面収納:12万円~40万円
  • 土間収納:30万円~100万円

費用を抑えたい場合は、既存の収納を取り換えずに、空いているスペースに新たに増設するのがおすすめです。例外として、収納をオーダーメイドにすると大幅に費用が上がります。

玄関ドアを交換する

戸建てであれば手軽にできて玄関の印象を変えられるのが、玄関ドアの交換です。玄関ドアを交換するメリットやリフォーム方法、費用相場をご紹介します。

ドア

玄関ドアを交換するメリット

外から見える玄関ドアは、交換することでガラッと家の印象が変わります。玄関ドアは素材やデザイン、色などのレパートリーが豊富です。外壁と異なる色の玄関ドアを選んでアクセントにしたり、取っ手や窓にデザイン性を持たせたりすると、洗練された印象になります。 玄関の湿気や暗さで悩んでいる場合は、玄関ドアを交換することで解決することがあります。通風窓つきや窓付きの玄関ドアを選べば、通気性や採光性が改善されます。また、玄関が寒い場合は、断熱性と気密性の高いドアを選ぶことで寒さが軽減することがあります。 また、最近の玄関ドアは防犯機能が充実しているので、防犯性を高めたい場合にも玄関ドアの交換は有効です。

リフォームの方法

玄関ドアを交換する方法は、一般的には「カバー工法」です。カバー工法とは、既存のドア枠を残してその上に枠をかぶせる工法です。壁を壊さないので工事は1日ほどで終わります。 一方、既存のドア枠や壁を壊して新たなドア枠をとりつける「全面取り換え」の場合は大規模な工事になります。片開きのドアから両開きのドアにするなど、特殊なケースです。

費用相場

玄関ドアの交換にかかるリフォームの費用相場は、一般的には20万円~35万円が目安です。既存の玄関ドアの撤去処分費用、新たな玄関ドアの取り付け費用、玄関ドアの材料費を含めた金額の目安です。 リフォームの費用相場は玄関ドアの材料費によって変わります。一般的なグレードの玄関ドアであれば17万円~32万円ですが、輸入品などハイグレードなものは22万円~43万円になります。例外として、種類の違う玄関ドアに交換する場合や、新たなドアのサイズが既存のものと合わない場合は、大規模な工事が必要になるため追加の費用がかかります。

玄関のタイルや壁紙を張り替える

「暗い」「汚い」といった玄関の印象を変えられるのが、タイルや壁紙の張り替えです。室内の工事のため、マンションでもリフォーム可能です。玄関のタイルや壁紙を張り替えるメリットやリフォーム方法、費用相場をご紹介します。 自転車の置ける玄関

玄関のタイルや壁紙を張り替えるメリット

玄関のタイルや壁紙は、年月とともに劣化していきます。タイルが割れたりはがれたりすると見た目が悪く、ケガをするおそれもあります。また壁紙もはがれてきたり、色がくすんできたりすることがあります。 玄関が暗い場合も、タイルや壁紙を明るい色に張り替えることで明るい印象になります。また、近年のタイルや壁紙は汚れがつきにくく落ちやすいものが多く、お手入れもしやすいのが特徴です。

リフォームの方法

玄関のタイルを張り替える際には、タイルをはがして張り替える方法と、既存のタイルの上から新しいタイルを貼る方法があります。タイルをはがす場合は、タイルを壊して下地処理をする必要があるので工事は大がかりになります。既存のタイルの状態がよい場合は、上からタイルを重ねたほうが簡単で費用も安くなります。 壁紙を張り替える際には、既存の壁紙をはがし、必要があれば下地を補修し、新たな壁紙を張るのが一般的です。

費用相場

玄関のタイルを張り替えるリフォーム費用は、5万円~10万円が目安です。タイルの価格や玄関の広さなどによって費用は変わります。タイルの工事費は1㎡あたり5,000円~15,000円が目安で、既存の床材を処分する場合は2万円~3万円が追加でかかります。コストを抑えたい場合はモルタル仕上げにする方法がありますが、職人の腕によって仕上がりが変わります。 玄関の壁紙を張り替えるリフォーム費用は、3万円~6万円が目安です。壁紙のグレードや壁の面積などによって費用は変わります。

玄関をバリアフリーにする

家族や自分自身が高齢になり、家のバリアフリーをする際には、玄関のバリアフリーリフォームを検討する人も多いでしょう。バリアフリーの工事は一度におこなわず、必要に応じて少しずつ手を加えるケースが多くあります。玄関をバリアフリーにするメリットやリフォーム方法、費用相場をご紹介します。

バリアフリーの玄関

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玄関をバリアフリーにするメリット

玄関をバリアフリーにして段差をなくしたり手すりをつけたりすれば、足腰が弱くなっても外出しやすくなります。車椅子のまま屋内に入れるようになったり、靴の脱ぎ履きがしやすくなったりすることで、介護される人も介護する人も暮らしやすくなります。

リフォームの方法

バリアフリーにするリフォームは、一度に全部をやると大がかりになるので、必要に応じて段階的におこなうのが一般的です。玄関をバリアフリーにするリフォームで比較的大がかりなのは、玄関扉を引き戸に交換することです。もともとが開き戸の場合、既存の枠や壁を壊して工事する必要があります。引き戸にすることで、開けた扉を手で押さえる必要がなくなり、車椅子でも安心して出入りできます。 また、玄関の段差を解消するリフォームもあります。玄関土間をかさ上げしたり、スロープを設置したりすれば、玄関の上がり框(かまち)との段差を解消できます。また、簡易的なリフォームでは手すりを設置するのが人気です。手すりがあれば段差を上り下りするときの支えになり、足腰が弱くなっても安心です。手すりは壁に直接取り付ける「壁付き手すり」と壁がなくても使える「床付き手すり」の2種類があります。

費用相場

玄関をバリアフリーにするリフォームのなかでも大がかりな工事である、玄関ドアの引き戸への交換にかかる費用相場は、30万円~50万円が目安です。玄関の段差を解消する工事は15万円~20万円、手すりの設置は1万5,000円~10万円が目安です。 バリアフリー化のリフォームは工事の内容などによっては補助金を受けられることがあります。自治体によって内容が異なるので、確認してみましょう。

玄関をリフォームするときに押さえておきたいポイント

毎日家族が使う玄関は、リフォームをすることで暮らしが快適になります。ここからは、玄関のリフォームを成功させるために押さえておきたいポイントをご紹介します。

植物で彩られた玄関

通気性・採光性を考慮する

じめじめとした暗い玄関は、よい印象ではありません。最近のドアは気密性が高いため、対策をしないと湿気や臭いがこもってしまうことがあります。通気性を確保するためには、通風窓付きの玄関ドアを選んだり、玄関網戸を設置したりすることが大切です。どちらも虫やゴミなどの侵入を防ぎながら風を通すことができます。 玄関が暗い場合は、窓付きの玄関ドアを選ぶことが大切です。玄関ドアを閉めた状態でも光を入れられるので、日中は電気を点けなくても過ごせることがあるでしょう。

寒い地域は断熱性・気密性を考慮する

玄関で多い悩みが、冬場の寒さが厳しいことです。古い住宅は玄関の日当たりが悪く、隙間風が入ってくることが多くあります。特に寒い地域では、玄関の断熱性・気密性を確保することで寒さが緩和され、光熱費も抑えることができます。 玄関ドアを交換するリフォームをする場合、デザイン性だけでなく機能も重視することが大切です。寒い地域や日当たりがよくない玄関の場合、断熱性・気密性の高い玄関ドアを選びましょう。

防犯性を考慮する

家族の安全を守るためには、玄関から防犯性を確保することが大切です。近年の玄関ドアは防犯機能が充実しています。ふたつ以上の鍵がついているタイプのドアや、サムターン回しやピッキング対策がされているドアなどは一般的な玄関ドアにも搭載されています。 また、鍵も進化しており、ボタンを押すだけで施錠・開錠ができるタッチ錠や、遠隔操作ができる電気錠などがあります。ただし、防犯性が高いドアはその分割高になります。

玄関をリフォームするときの注意点

第一印象を決める玄関は、デザインや設備選びなどに注意が必要です。ここからは、玄関をリフォームするときに注意したいポイントをご紹介します。

ワークスペースのある玄関土間

部屋全体とのバランスを考える

玄関だけをリフォームする場合、部屋全体とのバランスを考えることが大切です。部屋のテイストと玄関のテイストが合っていないと、全体的にちぐはぐな印象になってしまいます。玄関からつながる空間や部屋全体とのバランスを確認しながら、色や素材を選ぶようにしましょう。 戸建ての場合は外壁とのバランスも加味することが大切です。玄関ドアを選ぶときには外壁の色や素材と合っているかも考えましょう。マンションは玄関の内側はリフォームできても、玄関ドアは交換できないのが一般的です。リフォームを検討する際には、事前に管理規約を確認しましょう。

玄関ドアを交換するときはサイズに注意する

玄関ドアを新しいものに交換するときは、サイズに注意することが大切です。既存のドアと新しいドアのサイズが異なる場合、ドア枠や壁を解体する必要があるため大がかりな工事になります。工事費用と日数が増えるため、予算を抑えたい場合は同じサイズの玄関ドアを選ぶようにしましょう。

コンセントを設置する

玄関は電化製品を使う機会が多くあります。照明や防犯カメラなどを設置したり、電気自動車の充電器や掃除機を置いたりすることもあるでしょう。そのため、玄関をリフォームする際にはコンセントの設置をすることが大切です。 使う電化製品をリストアップし、必要な数のコンセントを設置しましょう。コンセントの増設は壁に穴を開けることがあるため、玄関の壁紙を張り替えるタイミングでおこなうのがおすすめです。

汚れが目立たない色を選ぶ

玄関の床やドアは汚れやすい場所です。毎日使うため手垢がつきやすく、雨風による土汚れ、ほこりなども溜まります。頻繁に掃除ができない場合は、汚れが目立ちにくいブラック系、グレー系の色を選ぶようにしましょう。 一方、避けたいのはホワイト系です。高級感があり爽やかな印象を与えるホワイト系ですが、汚れが目立ちやすいのでお手入れが大変になります。

ベンチのある玄関

まとめ

玄関は毎日使う場所で、家の第一印象を決める重要な空間です。玄関のリフォームはデザインだけでなく、立地やどのように暮らしたいかという観点から考えることが大切です。そうすることで、玄関が使いやすく快適になるでしょう。住宅全体のデザインや間取りを変えたい場合は、部屋全体をリノベーションするのがおすすめです。

費用情報に関するご注意事項
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