小上がりとは?和室・子供部屋に取り入れるメリット・デメリットと活用事例を紹介
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旅館などでよく見かける、和室の小上がりスペース。日常から切り離されたようなリラックス効果をもたらしてくれる、癒しの空間ですよね。
実は「小上がり」は、ご家庭のリビングや子ども部屋などに取り入れることで幅広い使い方が可能になります。今回は収納や間取りづくりなど、小上がりを使った事例をもとにその活用方法をご紹介します。
目次
- 小上がりとは、どんなスペース?どのような使い方ができる?
- 小上がりを活用するメリット・デメリット
- 小上がりスペースを設置する費用目安は
- 和室や寝室も!小上がり活用リノベーション事例5選
- 上下の空間も活用して、効率的な住まいづくりに
小上がりとは、どんなスペース?どのような使い方ができる?
「小上がり」とは居室の中に設けられた、段差で区切られたスペースを指し、スキップフロアとも呼ばれます。
高さを活かして内部を収納としたり、来客をもてなす客間や寝室として使ったりするなど、限られた空間を有効に使うためにおうちづくりに取り入れる方も多くいらっしゃいます。
小上がりを設置することで同じ室内でもゾーン分けが可能になるため、平らな床では表現しづらい遊び心のある間取りを実現することができます。
小上がりを活用するメリット・デメリット
段差をつけて居室内に設ける「小上がり」ですが、そもそも小上がりスペースをつくるメリットやデメリットにはどんなことがあるのでしょうか?
ご自宅のリビングや和室、子供部屋に小上がりを取り入れるメリットとデメリットをそれぞれご紹介していきます。
リノベーションやリフォームをされる際の参考していただけたらと思います。
メリット
【基本的なメリット】
壁で仕切らずゾーン分けができるため、広さを保ってさまざまな使い方ができる
【具体的なメリット】
①床下の活用(収納)
②床上の活用(お昼寝・おむつ替え)
③高低差の活用(子供の遊び場・家具)
【+αの工夫】
あえて仕切ることで半個室に
では、詳しくご説明していきます。
メリット①小上がり床下の活用 マンションでも床下収納をつくれる
手狭になりがちなマンションで「収納サイズを大きく取ると、お部屋の有効スペースが減ってしまう」という問題を解消してくれるのが、小上がり+床下収納。収納容量をたっぷり取っても、その上部を有効活用できます。
メリット②小上がり床上の活用 オムツ替えやお昼寝スペースとして使える
リノベる。のお客様にも人気のこの用途。オムツ替え、お昼寝だけでなく、ちょっとゴロンとしてリラックスすることもできる、子育てファミリーの強い味方です。
メリット③高低差の活用 子供の遊び場になる
他とは高さの違う小上がり、子供の自由な想像力で楽しいキッズスペースに。小上がりがリビングにある場合は、家事をしながら子供が遊ぶ様子を見守りやすいというメリットも。床におもちゃが転がっているより邪魔にならないのも嬉しいところです。
メリット③高低差の活用 ソファやベッドのように使える
ちょっと腰かけたり、洗濯物を畳んだりと家具の代用として使うこともできます。リラックスするにも家事をするにもちょうどいいファジーなスペースとしての活用方法もあります。
【+αの工夫】あえて仕切ることで半個室に
ブラインドやカーテン、障子を取り付けると、個室のように仕切って使用することも可能です。子供のお昼寝スペースとして、ゲストの寝室として、日常でも特別な場面でも活躍してくれます。
デメリット
小上がりのメリットをいくつかご紹介してきましたが、やはり注意が必要な点もあります。
- 子供が小さい場合、段差に注意が必要
- 天井が低いと逆に部屋が狭く感じられる
- 家具の配置替えなどに影響が出る
- バリアフリーにできない
- ロボット掃除機を使用する際、一度で掃除できない
それぞれ詳しくご説明していきます。
子供が小さい場合、段差に注意が必要
小上がりを子供の遊び場として使用できるのはメリットのひとつである一方、段差があるためやはり注意も必要です。ハイハイ時期やつかまり立ち時期の赤ちゃんがいるご家庭は、特に目を配る必要があります。
部屋が狭く感じられる場合がある
マンションリノベーションの場合特に、天井の高さとの関係でリビングなど小上がりのあるスペースが少し狭く感じられるケースもあります。
模様替えのバリエーションが制限される
家具を置くスペースが限られるため、インテリアの配置に工夫が必要になったり、模様替えのフレキシビリティに影響する場合があります。
バリアフリーにできない
小上がり部分と他のスペースで床に段差ができるため、お部屋全体をバリアフリーにしたい方には向きません。
ロボット掃除機を使用する際、一度で掃除できない
おうちのお掃除に活用している方が増えているロボット掃除機ですが、小上がりをつくった場合、小上がりとそれ以外のスペースとで分けてお掃除をする必要がでてきます。
段差があることで生じる一長一短がありますが、根強い人気の小上がりスペース。
どのような取り入れ方をすると暮らしが快適になるのかを、リノベる。のリノベーション実例から具体的にご紹介していきます。
小上がりスペースを設置する費用目安は
おうちの中に和室のような小上がりスペースをつくる場合、どのくらいの費用がかかるのか、費用の目安をご紹介します。
最も手軽なのは、大型家具店などで並べるだけの畳ユニット家具を購入する方法です。組み立てが必要な場合もありますが、工事の必要はなく設置するだけで完了します。1.5畳で5万円程度の価格帯で販売されています。
次に比較的簡易なのは、ユニットを組み合わせるタイプのメーカー品を利用する方法です。10万円台〜数10万円程度の導入費用がかかりますが、部屋のサイズに合わせて設置することができます。
既存の内装はそのままで、ユニット式の収納付きの小上がりスペースのみを新設工事する場合で、一般的には下記のような価格になります。
【費用目安】
3畳(床下収納付き):約40万円〜(工事費含む)
収納が不要な場合は、ぐっと費用を抑えることが可能です。収納の有無、収納のタイプ、付属の家具、工事にかかる日数などの要素で価格が変動します。検討されている方は、工務店やリノベーション会社に見積もり依頼をし、具体的な価格を確認してみてください。
このほかに、リビングやダイニングの一部をリノベーション、リフォームして小上がりスペースをつくる方法があります。
サイズや形状、デザインなどを好みに合わせて決められるため、こだわりの空間づくりができます。畳を使った和室のような小上がりや、洋室に馴染むフローリングの小上がりなど、オーダー次第で出来上がりのイメージも自由。
例えばリビングの一角に小上がりだけをオーダーメイドする場合、引き出し式収納、跳ね上げ式収納など、収納のタイプが費用に大きく影響します。収納やデザインにもこだわってリノベーションする場合、総額で60万円〜といった価格帯が一般的です。
実際には、小上がりと一緒にリビングなども全体的に工事をする方が多く、そういった場合は工事費用も上がります。インターネットに記載されている概算は、会社によって諸経費や設計費が含まれていない場合があります。ネット上の数字だけで比較せず、気になる会社には問い合わせて具体的な見積もりをもらい、正確な判断をしましょう。
和室や寝室も!小上がり活用リノベーション事例5選
リビングそばにあると嬉しい、小上がりを使った収納
小上がり兼収納の活用事例:その1
空間にアクセントをもたらす、シックな色合いの畳小上がりです。3つの引き出し収納がついており、収納力抜群!お子様のおもちゃや布団、雑誌などさまざまな物の収納に役立てられます。急な来客時にも、これだけスペースがあればサッとお部屋をきれいにできそう。
【参考|リノベる。ショールーム】
▼新宿|ベンチ風の小上がり
https://www.renoveru.jp/showrooms/shinjuku
▼銀座・有楽町|引き出し収納付き小上がり
https://www.renoveru.jp/showrooms/ginza-yurakucho
小上がり兼収納の活用事例:その2
「両親が上京したときの宿泊用に…」と考えて用意したという、こちらの小上がりスペース。畳の下にある板を開くと、内部が収納空間になっています。たっぷり容量なので、オフシーズンの衣類や家電、来客用の布団など、かさばりがちな物の収納にもぴったりです。
▼このおうちをもっと見る
「ふたりらしい、彩りデザインと賢い空間活用術」
https://www.renoveru.jp/renovation/189
小上がり兼収納の活用事例:その3
高さのある小上がりなら、内部の空間はそのぶん大きな収納スペースとなり、幅広い使い方が可能になります。スペースに余裕を持って入れておきたい大切な家具や、高さのあるアウトドアグッズなどもしまっておくことが可能です。
可愛らしい階段と白い壁、収納入口のアーチはまるで小さな隠し部屋のよう。将来、お子様を授かったときのキッズスペースにもぴったりです。
▼このおうちをもっと見る
「スキップフロアがユニークなニューヨークスタイルの住まい」
https://www.renoveru.jp/renovation/162
小上がりで仕上げるアイデアルーム
部屋そのものを、小上がりにしてしまうこともできます。縦の空間を効率的に活用するアイデアです。
小上がり寝室兼収納の活用事例:その1
寝室全体を底上げしてスキップフロア仕様にし、床下収納をつくっています。寝室下の収納は、大人ももぐって入ることができる広さです。季節の家電やスーツケースなど大型の荷物もすっぽり収まるので、重宝できそうですね。
▼このおうちをもっと見る
「ふたりらしい、彩りデザインと賢い空間活用術」
https://www.renoveru.jp/renovation/189
小上がり寝室兼収納の活用事例:その2
「寝るだけだからベッド上のスペースはそんなに必要ないよな…」というご主人の気づきから、就寝時以外は使うことのない寝室部分を小上がりにし、コンパクトにおさめている事例です。小上がり下の収納はアウトドア用品や日用雑貨などが収納できて機能的な上に、見た目もスッキリ。大胆な発想ですが、とても理にかなったアイデアです。
▼このおうちをもっと見る
「ふたりの、65.92㎡アイデアハウス」
https://www.renoveru.jp/renovation/184
上下の空間も活用して、効率的な住まいづくりに
小上がりはリラックススペースとして活躍するほかに、空間を効率的に活用する役割も持っています。特にマンションなどスペースが限られている物件では、小上がりで上下を区切って空間を有効に活用するのもひとつのアイデア。
賃貸ではほとんど見かけることのない空間だからこそ、リノベーションならではの贅沢な気分を味わえます。みなさんもお気に入りの事例をもとに、小上がりのある住まいづくりを考えてみてはいかがでしょうか。
【記事監修】リノベる。設計担当安江浩(やすえひろし) 大学卒業後、設計事務所で戸建住宅の設計等を担当。様々な建築家とコラボレーションを経験後、オフィス什器メーカーにてオフィス設計に従事。 |
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