もうすぐ3人家族から4人家族になるファミリーが暮らす、都心の51.17㎡。限られた空間の中で、ご夫婦と小さなお子様2人が快適に暮らすためのヒントが詰まったおうちです。
使い方を固定しないLDK
廊下のない間取りがこのおうちの特徴のひとつ。一般的に廊下として使われる分の空間は、玄関から奥のベランダまで一続きの大きなリビングに取り込まれています。キッチンを対面タイプではなく壁付けにしたことでキッチンとダイニングの境い目がなくなり、リビング・ダイニングスペースにさらに余裕が。
「大型のソファを置いていないので、リビングのレイアウト変更が楽におこなえます」と旦那様。ゆったり座ってくつろぐ場所はソファではなくビーズクッション。家族でのんびりする時、お友達を招いてホームパーティーをする時など、用途に合わせて配置変更できる自由度の高さが特徴です。リビングでは、3才半になる娘さんがストライダーや三輪車を走らせて遊ぶこともあるそう。
今と将来の使い方を明確にしたベッドルーム
用途を限定しなかったリビングに対し、使い方を明確にしてリノベーションしたのがベッドルーム。現在は家族3人の寝室として使用していますが、将来2人のお子様に個室が必要になったら、子供部屋にする予定です。
仲良く部屋を共有できるよう、ひとつの部屋の中で照明の回路は2つに分けてあけてあります。スイッチも部屋の手前と中間の2ヶ所に。それぞれにオンオフの操作ができるようになっています。レイアウトは家具などで簡単に仕切ることができますが、照明回路の変更となると工事が必要です。子供の成長により暮らし方が変わることを想定して、リノベーション工事に組み込んだそう。
デザインはシンプルに
LDKはナラ材の無垢フローリングに白塗装の壁と梁、天井は躯体あらわしのスケルトンと、全体的にとてもすっきりとした空間です。シンプルな仕上げは奥様のご希望によるもの。プランを考える中で「室内窓」「小上がり」「造作家具」も検討したそうですが、結局どのスペースにも取り入れず、シンプルな案に落ち着いたと言います。「結果的にコスト面でもメリットがありました。」と奥様。
ミニマルなデザインの中、目を引くのがリビングとキッチンの壁。バルペイントというイタリアのメーカーの塗料で仕上げられています。「デザイナーさんが提案してくれて、どの壁に使うかで迷いました。日本の住宅で使われたのは初めてだそうです」と旦那様。すっきりとした中に特別な素材を取り入れることで、空間のアクセントになっています。
物件購入の決め手は、ライフプラン
同じ中学校の同級生というご夫婦。物件購入の決め手になったのは、お二人のご実家へのアクセスと資産価値でした。住宅関係のお仕事をされている旦那様は、宅建やFP、さらに住宅ローンアドバイザーの資格をお持ちのいわばマイホーム購入のプロ。「このエリアの新築物件相場はかなり高額。築古で内装がボロボロの状態だったこの物件だからこそ買えました。この辺りで50㎡あれば、もしも将来売ったり貸したりすることになっても需要がなくて困るということはないだろうと思い、購入を決めました」と旦那様。もともとは60㎡以上の物件をご希望でしたが、資産価値を重視し、空間の狭さはリノベーションで解決しよう、と発想を切りかえたそうです。万人にとっての正解がない物件選び。優先順位を明確にして、ご自身にとっての正解を導き出されました。
中古ならではの想定外
購入された物件は築48年。既存内装の解体時、トイレ部分に壊せない壁が出てきたそうです。工事前につくっていたプランを変更して、トイレの向きを90度回転させることに。「結果的には、今の向きの方が使いやすくて良かったです」と奥様。「表層のリフォームではなくリノベーションをしたいと思ったのが、家を買うきっかけのひとつでした。想定外のことが起きたときも含めて、ひとつずつ自分たちにとって一番いいと思えるものを選ぶのは楽しかったです」と旦那様。
ご家族にとっての居心地の良さを丁寧に選んだおうちで、もうすぐ2人目のお子様が加わり、4人暮らしが始まります。
面積 | 51.17m² |
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間取り | 3DK→1LDK |
建物 | 中古マンション |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
リノベーション完工年月 | 2018年1月 |
完工時築年数 | 築48年 |
場所 | 東京都新宿区 |
家族構成 | 4人暮らし |
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