中古マンション購入前に知っておくべき注意点!5つの重要項目をご紹介

中古マンション購入前に知っておくべき注意点!5つの重要項目をご紹介
リノベーション基礎知識

多くの方にとって、人生でいちばん大きな買い物となる住宅購入。失敗・後悔しないためにはプロに相談するのがいちばんですが、自身でも最低限の基礎知識があれば、より安心です。

ここからは、購入検討時に確認すべき5つの重要事項を紹介していきます。
資金計画、住宅市場状況、物件選び、資産価値の見極め、契約時の注意点などチェックしていきましょう。

最近主流となってきている「中古マンション」ならではの注意点もありますので、これから住宅購入を検討する人は必見です。

目次

中古マンション購入にかかる費用をチェック。資金計画における注意点とは?

家を買うときの「資金計画における注意点」と言えば住宅ローンの返済計画を思い浮かべるかと思いますが、それだけではありません。
購入時に物件価格以外にかかる初期費用、現金が必要なタイミング、購入後にかかる費用など、
中古マンション購入を検討するなら事前に把握しておきたいお金にまつわる重要項目を解説します。

資金計画

ローンの借入れ条件にも関わる「頭金」

頭金とは、住宅購入をする際に最初に支払うある程度まとまった現金のことです。

頭金ゼロでも住宅購入できないことはないですが、「頭金を用意できる人」は、金融機関の住宅ローン審査に通りやすいと言われています。
頭金を用意できる=貯蓄をできる人であり、返済能力があるとみなされるのです。
一方で、貯蓄がなく、頭金を用意できない場合、審査に通らない可能性も出てきます。
また、頭金を多く支払うほど、住宅ローンの借入額は減り、毎月返済する金額も抑えられます。

しかし、頭金を貯めるために購入を先延ばしにして家賃を払い続けていては、居住費の生涯支出総額が多くなってしまいますし、
頭金を支払うために貯蓄を無理に削ってしまうと、急遽現金が必要になったときに工面できなくなって困ってしまうことも。

自身やご家庭のライフプランや資金を考えながら、頭金を準備した方がいいのか、頭金ゼロで購入した方がいいのかを検討しましょう。

借入可能限度額ではなく、無理なく払える金額から逆算したい「住宅ローンの借入額」

住宅ローンの借入可能額は、年収をもとに返済金額を決め、そこから逆算で算出します。
年収に対して、年間返済額が占める割合のことを返済負担率といい、この返済負担率を25%〜35%の範囲内としている金融機関が一般的です。
結果的に年収の7~10倍となりますが、実際のところ、借入可能額の上限と、無理なく返済できる金額は別物です。
現実的にどの程度の金額まで無理なく返済可能なのか考え、逆算してローンの借入れ額を考えましょう。

現金で、物件価格の5~10%必要な「手付金」

購入したい物件を見つけたら、売買契約のタイミングで必ず現金が必要になります。それが「手付金」の支払いです。
全額住宅ローンを組むつもりだからと現金を用意していなくて、支払いができない、ということがないようにしっかり準備しておきましょう。

契約

中古マンションの売買契約で用いられる「手付金」は、基本的に「解約手付」に当てはまり、
契約締結後、買主は支払った手付金の放棄、売主は受け取った手付金の倍額を買主に支払うことで解約することができます。
この「手付金」の相場は物件価格の5~10%程度で、3000万円の物件であれば150万~300万円となります。
(売主に減額交渉ができる場合もあります)

住宅ローンの融資が行われる前に支払うケースが多いため、原則として現金で支払うことになりますので、注意が必要です。
※問題なく引き渡しが終われば、売買代金に補填されるため、物件価格を全額ローンで借りる場合には、ローン決済時に手付金として支払った金額が手元に戻ってきます。

物件価格とは別に必要な購入時の「諸費用」

契約時
契約時の諸費用として最も大きな割合を占めるのが仲介手数料であり、その金額は物件価格の3%+6万円。他には、売買契約書や住宅ローン契約書に貼る印紙税、住宅ローン「フラット35」利用の場合は、適合証明手数料も必要となります。

  • 仲介手数料
  • 売買契約印紙税
  • 適合証明手数料


引き渡し・融資実行時
引き渡し・融資実行時は項目が多く、要注意。住宅ローンに関わる代金は、金融機関によって金額が異なります。一般的に事務手数料・ローン保証料・団体信用生命保険料・火災保険料なども必要となります。税金に関する登録免許税や司法書士報酬といった登記に関する費用が必要なのもこのタイミングです。

  • 住宅ローン契約印紙税
  • 融資事務手数料
  • ローン保証料
  • 団体信用生命保険料
  • 火災保険料
  • 登録免許税
  • 司法書士報酬

中古マンション購入にかかる諸費用は、契約時・引渡し時合わせて、物件価格の5~8%程度が目安です。※新築マンションの場合などは諸費用の内容が異なります。

忘れちゃいけない購入後の「税金・維持費等」

取得後
物件取得後にも費用が発生します。不動産取得税をはじめ、毎年の固定資産税や、毎月の修繕積立金・管理費などがこれに該当します。

  • 不動産取得税
  • 固定資産税(毎年)
  • 修繕積立金(毎月)
  • 管理費(毎月)

物件によって異なるため、物件選びのときには、これらも加味した月額のシミュレーションをすることをおすすめします。

必要費用を把握して、ライフプランを考慮した返済計画を立てましょう

資金計画は、中古マンション購入に必要な費用を漏れなく把握した上で、今後のライフプランを考慮しながら検討することが大事です。
子供のいる家庭では、将来の教育費についても考えておく必要があるでしょう。住宅ローンと並行して、子供の成長に伴い必要になる教育費を想定しておくと、住宅ローンの返済が厳しくなるリスクを軽減できます。子供の教育費は、一般的には成長するにつれて支出が増える傾向にあります。幼少期から貯蓄をしておくなどの計画もあわせて検討されることをおすすめします。

インテリア小物

知らないと後悔する?住宅市場の最新情報。物件購入時に押さえておきたい3つのチェック項目

家を買うときには以下をチェックしておきましょう。

①市場価格、相場
②住宅ローンの金利
③減税や補助金制度

年々変化するものなので、イメージや固定概念を捨てて、購入を検討するタイミングで最新情報を調べてください。

中古マンション市場のチェック項目は、築年数別の成約件数、㎡単価、価格、専有面積

中古マンションの成約数や価格相場
首都圏における2022年の中古マンションの成約物件の件数、㎡単価、価格、専有面積の平均は以下の表です。
自身の希望予算や希望条件とこれら実績データを見比べて、乖離がある場合には、いくら探しても希望条件に合う物件に出会うことはありません。もしも相場よりも安い物件があれば、必ず何か安い理由があるはずですので要注意物件と考えましょう。
掘り出し物件を探したくなりますが、このように相場データが明確な不動産市場において、物件を売却したい人や業者がわざわざ相場より安い金額をつけることは考えにくいのです。

中古マンションの成約物件の件数、㎡単価、価格、専有面積

※出典:公益財団法人東日本不動産流通機構 年報マーケットウォッチ2022年・年度 「中古マンションの築年帯別状況[首都圏]」

住宅ローン市場のチェック項目は、金利

住宅ローンには、変動金利、固定期間選択型金利、固定金利(完全固定金利)の3つの金利方式があります。
さらに、各金融機関によって金利は異なり、年齢や年収、勤務先、頭金の有無や金額など、借りる人の条件によっても異なります。プロに相談し、いくつかを比較して自身に合う住宅ローンを見極めましょう。

  • 変動金利
  • 固定期間選択型金利
  • 固定金利(完全固定金利)

詳しい内容はこちら>> 住宅ローンの種類や仕組みを解説!金利方式や返済方法を知っておこう

住宅ローン金利の決められ方
固定金利と変動金利では推移の仕方は異なります。理由は簡単で、それぞれ指標とする金利が異なっているからです。固定金利は「長期金利」、変動金利は「短期プライムレート」を基準としています。つまり金利の変動も異なります。

詳しい内容はこちら>> 今後の住宅ローンの金利推移はどうなる?変動の要因と動向を考えよう

減税や補助金制度のチェック項目は、条件と申請手順

昨今急激な変化が起きているのが、省エネ住宅に対する優遇制度です。いずれも条件や申請手順が複雑ですが、使える支援は使いたいですよね。購入を決めた際は、不動産会社や設計施工会社に相談してみましょう。

2023年は、国土交通省、環境省、経済産業省が連携し進めている「住宅省エネ2023キャンペーン」で以下の事業が実施されます。

  • こどもエコすまい支援事業
  • 先進的窓リノベ事業
  • 給湯省エネ事業

中古マンション購入時の最重要項目!? 物件選びにおける注意点とは?

失敗しない中古マンション購入における物件選びのチェックリストは以下。意外と思うポイントあるかもしれませんが、これを知っておくことで、運命の物件に出会えるかもしれません!

①築26年以上
②耐震基準
③管理状況
④ハザードマップ

中古の価格メリットを最大に享受したいなら、築26年以上

一般的に中古マンションの価格は、建築されてから20年〜25年間で大幅に下がっていきます。そして下がり続けた価格は、築26年以降で下落幅がゆるやかになる傾向にあります。

中古マンションのメリットを「価格」と考える人にとっては、築26年を1つの基準にすると候補を絞りやすいかもしれません。しかし、現在中古マンションの価格は全体的に上昇しており、想像よりも値下がりしていないことも多い現状です。今や、首都圏を中心に、市場の中心は新築ではなく中古マンションに移っているとも言われていて、需要は高まり続けているため、今後、価格が下げ止まるタイミングは、もっと築年数が経過してからになっていく可能性も考えられます。

人気のエリアで物件探しをする場合などは、築30年、40年のマンションにも目を向けてみてはいかがでしょうか。予算に合う物件が見つけやすくなる可能性は高まります。
ちなみに、リノベる。のワンストップリノベーションサービス利用者は、半数以上が築30年・40年越えのマンションを選んでいます。

リノベる。顧客の成約物件築年数

※リノベる株式会社 自社調べ

「新耐震」「旧耐震」だけじゃない、耐震性の見極め

耐震性を考えると築年数や耐震基準の新旧に意識がいきがちですが、適切にメンテナンスされているか?や、そもそもの立地の問題も大切な要素です。マンションの修繕履歴・今後の修繕計画を含めた管理状態、ハザードマップは、安全性にも関わる非常に重要なチェック項目です。

確認ポイントは多岐にわたるので、「耐震基準の新旧だけにとらわれず、旧耐震でも可能性がある」ということだけ覚えておいてください。具体的なチェックは、プロに相談するのが安心です。

「旧耐震」「新耐震」という言葉をよく聞きますが、これは耐震基準の新旧を指しています。
旧耐震基準:1981年6月の改正以前の耐震基準のこと
新耐震基準:1981年6月に導入された建築基準法に基づく現行の耐震基準のこと

当然ながら新耐震基準で建てられたマンションの方が、建築時の建物の安全性は高く設定されています。予算的に問題がない場合は、新耐震基準で建てられた物件を選ぶことで心理的な安心感も得られます。しかし、住みたいエリアで希望予算内の物件を探したら、旧耐震しかヒットしない、ということも都市部だとよくあります。そんな時には、「旧耐震」か「新耐震」かだけでない判断基準も持って、総合的に見極めることをおすすめします。

旧耐震基準の物件の地震被害の実態
旧耐震基準の物件が新耐震基準の物件に比べて、大地震で甚大な被害を受けているかというと、実は大きな差はありません。

<東日本大震災における宮城県 耐震基準別の建物被災状況>
旧耐震:大破・中破の割合1.7%
新耐震:大破・中破の割合1.0%
「新耐震・旧耐震で被災状況に大差なし」とされています。

※出典:東日本大震災 宮城県マンション被害状況報告

老朽化・寿命を決めるのは、マンションの管理状態

中古マンションの管理状態とは、人間に置き換えると健康状態。
適度な運動・バランスの取れた食事をし、定期的に健康診断を受けて不調を早めに対処する人と、偏った食事や喫煙、飲酒、運動不足、睡眠不足、過労、ストレスなどを放置している人、どちらが健康的に長生きする確率が高いでしょうか。

以下は、内覧・内見時や契約前に必ずチェックしたい項目です。
1.共有部分の日々の管理状態
エントランスやゴミ置き場、駐輪場、キッズスペースなど共用部分の清掃状況、掲示板やポストが荒れていないか、敷地内の植栽が整えられているかなどから判断します。

2.大規模修繕の実施履歴
外壁塗装や防水工事含めたマンションの大規模修繕工事は、10〜15年に一度のペースで行われるのが適切と言われています。修繕工事を実施する主な目的は、劣化箇所の修繕と資産価値の維持・向上。定期的に、補修と機能性維持・向上の工事を行うと、マンションの寿命は長くなると言えます。

また、居住者のニーズを汲みこんだ工事設計がされていると、将来的に建物の設備の機能性がグレードアップする場合もあります。オートロックや宅配ボックスが設置されたり、玄関扉や窓サッシの交換が実施されるケースもあるのです。管理会社や管理組合から「重要事項説明書」等の書類を取り寄せ、これまでの工事頻度、内容をチェックしましょう。

マンション修繕工事

3.長期修繕計画書、積立金
修繕は、履歴だけでなく今後の計画も必須です。そして工事にはお金がかかりますので、計画があるだけでなく、計画を実施できるだけのお金がちゃんと積み立てられるのか、確認する必要があります。計画があってもお金が足りない場合、計画が見送られるか、修繕積立金の値上がりや修繕工事のための一時負担金が発生する可能性も。購入前に把握しておきたい情報ですよね。

また、修繕積立金を滞納していると、買った人に支払い責任が生じてしまう場合も。滞納状況もチェックしておきましょう。

生活環境だけじゃない、立地選びの重要項目「ハザードマップ」

物件スペックと同じくらい重視する方が多い、立地環境、立地条件。
治安や、街の雰囲気、公共施設の有無など周辺環境と一緒に注意深くチェックしたいのが、ハザードマップです。

これを怠ると以下のような災害リスクにつながります。

  • ハザードマップで付近一帯が浸水被害の多い地域であることに購入後に気付いた
  • 家のすぐ裏が山になっており大雨の際に土砂崩れが心配

日本では、東日本大震災や熊本地震、北海道胆振東部地震など大規模な地震が発生しています。また、豪雨災害による水害も頻発していることを考えると、立地は中古マンション選びの際の重要なポイントです。

例えば沿岸部で家を探す場合、津波の影響による浸水被害がない高台の場所などを選ぶようにしましょう。

いざ物件を決め購入!物件契約時の注意点とは?

ドキドキの不動産売買契約。細心の注意が必要ですが、難しい書類がたくさん出てきて目を背けたくなるかもしれません。
大事な注意点だけピックアップして紹介しますが、実際には、信頼できるプロと伴走したいポイントです。

契約前に「重要事項説明書」「管理規約」をチェック

物件契約時、「重要事項説明書」、「付帯設備表」、「物件状況報告書」などの書類の読み合わせを行います。疑問点・不安点を残さずに納得して契約に進んでください。
実際には、はじめて見る書類ではじめて聞く言葉が多く、一度で理解するのはとても大変です。しっかり読み込むために、契約前に書面を確認しておくとよいでしょう。

フルスケルトンのリノベーション工事を予定している場合には、「付帯設備表」、「物件状況報告書」など、解体を予定している現況設備等を説明する書類の重要度はほとんどなく、代わりにマンションの「管理規約」のチェックが必須です。専有部分の工事の関するルールが記載されていて、中には「絨毯をフローリングに変更することがNG」というようなマンションもあります。契約後に「思っていたリノベーションができない」とならないように気をつけてください。

書面の確認

引き渡しまではおおよそ2か月。流れと支払い開始時期をチェック

購入したい物件が決まったら、住宅ローンの事前審査を申請することから、契約関係が始まります。住民票や印鑑証明など必要書類やお金の流れ、現金が必要なタイミングなど、詳細は必ず、プロである不動産仲介業者に相談しながら進めましょう。物件引渡しまでの期間は、物件によっても異なりますがおおよそ2か月前後です。
リノベーションをする場合には、工事費用のローン手続きが発生するので、ワンストップリノベーション会社に相談するのが安心です。

【契約の流れ】
購入申込み(「買付」と言うことも)
 ↓
住宅ローン事前審査
※リノベーション工事費用もローンで支払いたい場合には、物件購入価格と工事費用の総額で、ローンの審査をします。このために、工事の見積もりが必要になります。
 ↓
ローン事前審査通過
 ↓
売買契約(手付金支払い)
※リノベーションする場合には工事請負契約も、このタイミングで行ないます。
 ↓
住宅ローン本審査
 ↓
ローン本審査通過
 ↓
金銭消費貸借契約
 ↓
決済・物件引渡し
※リノベーション工事スタート。

決済が完了すると、基本的にはローンの返済が始まります。リノベーション工事をする場合には、工事期間中、賃貸の家賃と購入した物件のローン返済を二重ですることに…。金融機関によって、ローン返済の支払い開始時期を調整できることもあります。ワンストップリノベーション会社なら、こういった相談にも乗ってくれるはずです。

物件の資産価値を見極める!注意すべきポイントは?

一般的には、これから中古マンションを購入しようとする時に、その物件の売却を考えることはあまりないかもしれません。しかし、ライフステージや価値観の変化で、10年後・20年後、物件を売却せざるを得なくなる可能性は、誰にでもあるものです。そんな時に、売れない・貸せない、と困らないために必要なのが、資産価値の観点。

計画的に家の売却を考えている人はもちろんですが、そうでない人も、資産価値を十分考慮しておくことがとても大切です。

大事なのは、資産価値が「高い」ことではなく「下がらない」こと

資産価値とは不動産を財産として評価した際の価額のことで、土地の価値と建物の価値、2つの要素で構成されます。みなさんが購入する中古マンションも、土地の価値と建物の価値の合計で、その物件の資産価値が決まります。資産価値を物件の「販売価格」と置き換えてみるとわかりやすいでしょう。

立地が良ければ、当然ながら土地の資産価値は高くなります(例えば、超都心のマンションと、郊外の駅から徒歩30分のマンションを比較して想像してみてください)。
建物が新しければ、当然ながら建物の資産価値は高くなります(例えば、最新技術を取り入れた新築の豪華絢爛なマンションと、築50年のエレベーターなしのシンプルな構造のマンションを比較して想像してみてください)。

では、「資産価値」を重視すると、<好立地の新築マンション>を選ぶのが正解でしょうか?

答えはNoです。
今この瞬間に新築の建物は、20年後は築20年。つまり、将来、「今」よりも建物の資産価値が下がることが予測できるのです。構成要素の1つである建物の資産価値が落ちると、当然、その中古マンションの資産価値(ひいては販売価格)が下がることとなります。
土地の資産価値は、一般的に大きな変動はありませんが、建物の資産価値は、基本的に新築時をピークにゼロに向かって下がっていくのです。

大事なのは、「今、資産価値が高いこと」ではなく、「購入後(売却するかもしれない将来)、資産価値が落ちにくいこと」なのです。

資産価値が下がりにくい物件選びの必須項目は2つ

築26年以上がねらい目
下のグラフは築年帯別の㎡単価を表しています。築26年を超えると、下がり幅がぐっと小さくなっています。建物の価格が下がり切り、これ以降は土地の価値で、価格が維持されていくことが予想できます。
中には、このロジックで、5年10年ごと、ライフスタイルや家族構成の変化に合わせて、家を買い替えていく人もいます。

首都圏中古マンション築年帯別の平均㎡単価(2021年度)

東日本不動産流通機構および不動産経済研究所のデータをもとにリノベる作成(2021年)

売却しやすい好立地
物件にどれだけ価値があっても、「買いたい人」がいなければ意味がありません。将来、売却する時に困らないのは、買いたい人がいるエリア・立地の物件です。

物件の資産価値を上げられる、リフォーム・リノベーション工事

築古の物件は、リフォーム・リノベーション工事をすることで、資産価値が上がると言われています。
設備や配線・配管の刷新による機能維持・向上はもちろん、現代のライフスタイルに合った間取りへの変更、断熱等の性能向上工事などがされていると、していない物件と比較して資産価値は上がります。

カフェ風の内装

理想の物件を手に入れるために『+リノベーション』という選択肢を見逃さない!

中古マンション、築古マンションは妥協、というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、築古のメリット・デメリットをしっかり把握し、あえて築古マンションを選んで購入する人たちも多くいます。
大事なのは、住宅購入で何を手に入れたいか。重視したいこと次第で、中古・築古マンションが最適な選択肢になる場合も。

物件選びの幅が広がる!

中古マンションの購入を検討する時、重視したいポイントが「価格」と「間取り」という方が多いです。そのほかにも、多少の譲歩はできても、エリア・立地や広さも、何でもよいわけではないですよね。

マンション購入のために上限なくお金を出せる、と言う人は少ないはずです。みんな、限られた予算の中で最もよい選択をしたいから、悩み、迷います。
そんな時、リノベーションで内装を自由にする前提で物件選びをしてみると、選択の幅が広がります。
また、機能・性能向上工事をするとすれば、これまで見ていなかった築古にも視野を広げられるかもしれません。

物件サイトで探していても、なかなかピンとくる物件が見つからない、という方は、物件選びの幅を広げるためにも、一度リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。

好条件の築古中古マンションを自分好みの住まいへリノベーション!

「リノベる。」利用者に多いのが、好条件の築古中古マンションを購入して、自分好みのオーダーリノベーション工事をする方。
資産価値の落ちにくい物件を選ぶことで、2回3回と売却→購入+リノベーションを繰り返す方もいます。

オーダーリノベーションというと、少しハードルに感じる人もいるかもしれませんが、「リノベる。」には多くの事例があり、先輩たちのおうちを参考にしたり、設計デザイナーがみなさんの暮らしをヒアリングしながら提案してくれるので安心です。

新築よりも無理のない資金計画で、資産価値の安定した自分好みの間取り内装のおうちが実現できます。

【注意】リノベーションに適さない構造のマンションも!

中古マンションを購入してリノベーションを検討する場合は、間取り変更が可能な物件かどうか建物の構造に注意する必要があります。
一般的にマンションの構造は「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があり、このうちリノベーションに向くものは「ラーメン構造」です。「壁式構造」は壁で建物を支えており、室内に撤去できない壁がある場合があります。

リノベーションをする際、撤去できない壁があると間取りの自由度が制限されてしまいます。事前に構造の確認をせず購入したマンションが壁式構造だった場合、「希望するリノベーションができなかった」という後悔につながることも。計画している間取り変更が可能かどうかを、購入前にプロにチェックしてもらっておくと安心です。

工夫が詰まったリノベる。のリノベーション事例!

理想の住まいを実現された方々のたくさんのリノベーション施工事例をご紹介。
中古マンションの物件探しから、自分たち好みの間取りや内装を実現するまでのストーリーも様々。
『+リノベーション』の可能性を実感できること、間違いなしです。

事例をみてみる

中古マンション購入の前に注意点を確認して、理想のマイホームを手に入れよう!

中古マンションの購入においては、事前確認をしっかり行うことで防げる失敗もあります。
購入後に「知らなかった……」「もっとちゃんと見ておけばよかった……」と後悔をしないために、押さえるべきチェックポイントを整理したうえで、物件探しをしましょう。

中古マンション購入における注意点についてご紹介してきました。
価格に惹かれて安い中古マンションを購入すると、後々後悔することもあります。物件価格だけにとらわれることなく、慎重に資金計画・物件選びをして満足のいくマイホームを手に入れてください。

筆者
リノベる。JOURNAL編集部
物件探しからアフターサービスまで、リノベーションに関わることを一社完結のワンストップで手掛ける「リノベる。」
そんな「リノベる。」が住宅購入、リノベーション知識、ローン、リノベーション事例や暮らし方、お施主様インタビューなど住宅購入やリノベーションをご検討の方に役立つ情報をお届けしています。
始めてのマイホームで中古物件を購入される方や、リノベーションを検討される方も少しずつ増えていますが、多くの方にとって「中古マンションの購入」「リノベーション」は、まだ身近なものとは言えないのが事実だと思います。このリノベる。JOURNALを通して、一人でも多くの方に「中古マンションのリノベーション」という選択肢について知っていただけると嬉しいです。
※リノベる。JOURNALの紹介 ≫≫≫

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