玄関を開けると迎えてくれるのは約6メートルのラワン材の壁と扉。水回りと寝室への2つの扉を含め、等分に割り付けられたラワン材が整列した様子が、このおうちのシンプルな家づくりを象徴しています。
デザインからスタートした家づくり
ご夫婦がデザイナーにリクエストしたのは、装飾が少なくシンプルで使い勝手のいい家。通常間取りから考えるところを、デザインから検討していったのだそう。まずは使用する素材を限定。玄関正面のワイドな壁面がポイントとなるデザインを軸にして間取りの詳細を考える、という順番で進めました。
素材を厳選してシンプルに
天井と壁のベースは躯体現しに。そこに、天井はラワン有孔ボードの1種類、壁はラワン合板とタイルの2種類の仕上材を選定。床は全体にクルミのフローリングを使用し、ダイニングはモルタル、洗面所とトイレは水に強い塩ビタイルで仕上げました。玄関は既存タイルのレトロな雰囲気が気に入り、そのまま使用することに。
壁紙も塗装もなしという潔い決断で、希望通りのシンプルな空間ができあがりました。そこにご夫婦が大切にセレクトしてきた家具や雑貨、植物が置かれ、暮らしの温かみがプラスされています。
区画を生かして暮らしやすく
少し変形した形状の区画だったため、ダイニングスペースはキッチン・リビングと分けて配置することに。ダイニングの天井は少し段差をつけたデザインにし、天井と床の仕上材にも変化をつけ、同じ空間にありつつゆるやかにゾーニングされています。
日々の家事が楽になる工夫として、水回りとキッチン・リビングをぐるりと回遊できるように。水回りとキッチンの行き来がしやすく、洗濯機からバルコニーまでが直線でつながる動線になっています。浴室をコンパクトなシャワーブースにすることで叶った使い勝手のいい間取りです。
つくり込まない収納の工夫
収納は玄関右手のウォークインクローゼットに集約。スペースごとの造作棚などはつくらず、味のあるヴィンテージ収納家具に収められています。キッチンは吊るす収納で日々の家事の動作を楽にする工夫も。植物や室内干しのためのアイアンバーは取り付けず、照明のダクトレールを活用することで天井もすっきりしています。
戸建て派から中古リノベへ
マイホーム購入検討初期は、注文住宅が第一候補だったご夫婦。土地探しの難しさと、建物のデザインにピンとくるものがなかったとのことで、次第に中古マンション+リノベーションに惹かれていったのだそう。
マイホームに選んだのは、共用部の緑が豊かで、建物にヴィンテージ感のある中古マンション。遠くに森を見渡す気持ちのいい眺望と、ルーフバルコニーも決め手になりました。
「早起きして植物の世話をするのが楽しみになりました」と旦那様。ここからさらに、ご夫婦で好みの家具や食器、雑貨を集めるご予定なのだそう。理想のおうちを完成させていく楽しみは続きます。
面積 | 67.83m² |
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間取り | 3LDK→1LDK+WIC |
建物 | 中古マンション |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
リノベーション完工年月 | 2021年2月 |
完工時築年数 | 築43年 |
場所 | 大阪府堺市南区 |
家族構成 | ご夫婦 |
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