都内にある62㎡(平米)、築48年の中古マンションを1LDKにリノベーションした、男性のひとり暮らしの住まいです。部屋の真ん中に据えた造作キッチンを中心に、各エリアへぐるりと回遊できる動線をつくりました。ホテルライクな洗面や珍しいフォルムの造作キッチン、床材タイルの使い方など、随所に「家らしくない」デザインセンスが光るお住まいをご紹介します。
土間から続く、ホテルライクな洗面まわり
玄関の土間にはモルタルを使用しています。フローティングタイプの造作シューズクロークには、足元に間接照明を仕込みました。隣に設けたベンチは、靴の脱ぎ履きに便利で必ず採用したかったんだそう。上がり框には真鍮を使い、細部までデザインを行き届かせています。

玄関ホールを上がると、造作キッチンと一体になった洗面台が現れます。脱衣所には洗面台を置きたくなかったんだそう。あえて洗面を外に出すことで、生活感を抑える設計です。
置くものはハンドソープなど、本当に必要なものだけに絞っています。横に大理石の壁を1枚立てることで、ホテルライクな雰囲気に仕上がりました。"洗面感"が出すぎないよう洗面ボウルはあえて浅めのものを選びました。
部屋の中心に配置した、回遊動線をつくる造作キッチン

キッチンは、部屋の真ん中に配置した独特なレイアウトです。料理や洗い物をする時、なるべく目の前が開けているほうがよいと考え、眺望のよさを生かし、外を見ながら作業できる配置にしています。
素材はマホガニーの色味を選びました。照明や日光になじみ、ぬくもりも感じられる仕上がりにこだわっています。

キッチン前面は食器の収納スペースに。デザインの中に機能性も併せ持つ設計です。
床材はカフェやアパートの外廊下といった空間から着想を得て、タイル床に。掃除がしやすく、汚れも目立ちにくいうえに見た目もよいのだそう。
インテリアショップで選んだ、愛着のある家具たち

造作キッチンの先には、音楽を聴いたり本を読んだりしてくつろげるリビングが広がっています。
照明は剥き出しの電球ではないものを探すなかで、インテリアショップで見つけた60年代オランダ製のシェードを見つけて即決したといいます。

レコード台やスツール、ソファなども一点一点ショップに足を運びお気に入りを選びました。


「新しいものより使い込まれたものに愛着を感じる」とお施主さま。選ぶ家具は本当に必要なものだけに厳選し、色みも派手なものは避け、統一感を意識しているといいます。
家全体が木の色と白でまとまっているため、色を添える存在として花や植物を置くように。この家に住み始めてから、頻繁に花屋へ通うようになったといいます。

赤い絨毯とヴィンテージチェアが印象的な寝室

寝室にはカーテンで仕切られた赤い絨毯を敷いています。
赤には元々高級感のあるイメージがあり、タイルと似た色味にするのはもったいないと感じ、あえて派手な色を選んだといいます。木材にも赤みがかった色を使っているため、赤い絨毯を入れても違和感がなく、シーツも同じような色味のものを新調しました。
寝室の扉はあえてつけていません。扉をつけると空間が狭苦しく感じられること、朝日が差し込んでも苦にならないため、風通しのよさを生かすことを優先したのだそう。
前の家の不満と生活動線の見直しから始まった設計
前の家はキッチンが壁付けで、作業中は常に壁を見なければならず、息苦しさを感じていたといいます。リビングダイニングも四角形の空間で、真ん中に使い道のないスペースができていました。そこで今回は、キッチンを中心に、その周りで生活できるほうが使い勝手がよいと考えこのレイアウトが生まれたのだといいます。

設計にあたっては、朝起きてから夜寝るまでの生活動線をひとつずつ洗い出しました。朝起きて水を飲む動作、ドライヤーを使った後の流れ、携帯を充電したい場所など、日々の暮らしのなかで感じていた不便を書き留め、設計していきました。
リノベる。を選んだ理由。暮らしに寄り添う設計プロセス
「そもそもリノベーション自体に興味があり、リノベーションをしたい、自分で設計した家に住みたいという思いがあった」とお施主さま。
リノベる。のことは実際にリノベーションをする3年ほど前から社名を知っていたといいます。いざ自分がやると決めた時に資料請求をし、対応もよく、話の内容もリーズナブル(合理的)で、信頼できると感じたそうです。他社も見に行きましたが、暮らしのなかの課題をともに解決していく寄り添い方が、自分に合っていると感じ、最終的にリノベる。を選んだとお話してくれました。
打ち合わせは、今の住まいで直したい部分や、どんな生活・ライフスタイルを望むかというヒアリングから始まりました。伝えた要望を、リノベる。のデザイナーが形に落とし込みます。いくつかの案のなかからイメージに近いものを選び、さらに細部を詰めていく進め方をし、漠然としていたイメージが、話を重ねるなかで少しずつ具体化していきました。
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