築52年・57㎡(平米)、2度目のリノベーションで叶えた回遊動線の中古マンションリノベーション
面積:57㎡
間取り:ワンルーム
建物:マンション
完工時築年数:築52年
家族構成:ふたり暮らし
今回ご紹介するのは、築52年・57㎡(平米)の中古マンションをリノベーションした事例です。お施主さまにとって今回は2度目のリノベーションで、10年前に手がけた前回の住まいのアップグレード版だといいます。家じゅうをぐるりと巡れる回遊動線と随所のDIYの工夫、そして前回の反省を生かした数々のリベンジポイントをご紹介します。
正面の壁で左右に分かれる、回遊動線の玄関
玄関は正面に壁を設け、左右に動線が分かれる造りです。家全体を回遊できる動線にするため、ここで2手に分けたといいます。


洗面の排水管の都合で床を上げる必要があり、段差を階段にしています。右手に進むとモルタルの土間が、そのままキッチンまで続きます。玄関という空間をあえて区切らない設計だといいます。
大容量収納で叶えた、ワークスペースと寝室
ワークスペースには、机を2台並べたコーナーがあります。コロナ禍の在宅ワークをきっかけに、2人分の作業スペースを新設したといいます。

隣接する寝室は、マットレスの寸法ぎりぎりに合わせたコンパクトな空間です。収納のために天井を下げ、上部を大容量収納にしたといいます。ベッドはクイーンサイズで、幅は170cmあります。

前回はリビングの一角が寝室で、生活音が気になっていたそうです。そこで今回は独立した寝室を設けました。前回の反省を生かした、リベンジポイントのひとつだといいます。
造作とステンレスにこだわった、キッチン
パントリーには随所にDIYの造作が光ります。冷蔵庫の横の棚は、壁の一部のように見えるほどぴったり造作したといいます。

キッチン本体にはサンワカンパニーのステンレスキッチンを採用しました。幅は約255cmあり、パーツを外して丸ごと洗えるなど手入れがしやすいそうです。

壁は白とグレーのゾーンに分け、キッチンや水回りは濃いグレーでまとめています。
キッチン脇のカップボードには、家全体の照明を操作できるスイッチ盤を自作しました。以前は既製のスイッチでしたが、自分好みにつくり替えたといいます。

IHを埋め込んだ、遊び心のあるダイニング
ダイニングテーブルは造作で、キッチンと同じ高さのフラットな板が続くデザインです。中央にIHプレートを埋め込むという念願のアイデアを、2度目のリノベーションで実現させたといいます。


友人を招いても座れるよう、片側に3人座れる奥行きを持たせています。椅子はあえて統一せず、それぞれ好きなものを選んだといいます。照明はトムディクソンのもので、内側の金色をアクセントに取り入れたといいます。前回はテーブル脇に壁があり、座りづらい造りでした。今回は壁をなくし、人数が増えても端に座れるよう改良したといいます。
グリーンと躯体現しでつくる、くつろぎのリビング
リビングにはグリーンを配置し、前の家から連れてきたエバーフレッシュを主役にしています。

天井のレールで鉢を吊るして飾ることもできるそうです。壁は薄いグレーで、モルタルよりやや黄みがかった色合いに統一しています。天井や一部の壁は躯体現しのままとし、質感を生かしているといいます。黒いアイアンのハンガーパイプは、室内干し用に新設しました。前回はこの設備がなく不便だったため、リベンジポイントとして加えたそうです。ソファはL字型で、落ち着いたネイビーを選んでいます。

リビングとつながる、開放的なバスルーム・洗面
もうひとつのリベンジポイントが、リビングとつながる窓付きのバスルームです。前回はガラス扉のみで、開放感が物足りなかったといいます。


今回は大胆に窓を設け、湯船からリビングを眺められる設計にしました。配管の取り合いから、窓のサイズには苦労があったそうです。ユニットバスはタカラスタンダードの上位モデルで、床は磁器タイルです。鏡はあえて設けず、掃除の手間を減らす仕様にしたといいます。
洗面スペースは棚やタオル掛けまで自分たちで造作しました。

水栓には真鍮のゴールドを差し色として取り入れたといいます。上階の配管には防音テープを巻いてもらいました。以前気になっていた水音は、対策後に聞こえなくなったそうです。
クローゼットと躯体の履歴を残した、収納と回遊動線の到達点
洗面スペースの奥にはクローゼットがあり、寝室上部の収納とひと続きです。

服は「入る分だけ買う」というルールにしています。壁の一面には、コンクリートブロックがそのまま残されているといいます。解体時に配管を覆うブロックが現れ、風合いを生かして残しました。ここを抜けると玄関に戻り、家全体を一周できる回遊動線が完成するそうです。前回の住まいは41㎡(平米)と広さが足りず、回遊動線はありませんでした。今回は広さを確保できたことで、新たに加えられたといいます。
2度目だからこそ選んだ、リノベる。と資産性への視点
2度目のリノベーションでも、お施主さまは事前に他社を何件も回りました。それでもやはり違うと感じ、再びリノベる。に依頼したといいます。他社は自社の得意なデザインを押し出す提案が多い状況でした。一方でリノベる。は要望をしっかり聞き、デザインを押し付けなかったといいます。住宅ローンの手続きが、前回より格段にスムーズになりました。1回目は融資の手続きで苦労したそうです。物件選びは、立地や管理状況、資産性もリノベる。と確認しています。将来の住み替えも見据え、資産として安心できる物件を選んだといいます。個性の強いリノベーションでも、気に入った1組に届けば十分という考え方です。むしろ尖った住まいの方が、刺さる相手には高く売れるそうです。
回遊動線とリベンジポイントを詰め込んだ、2度目の住まいづくり
回遊動線でぐるりとつながる玄関から、造作にあふれたキッチン・ダイニング、念願の窓付きバスルームまでを実現した住まいです。随所のDIYと、前回の反省を生かしたリベンジポイントが息づいているといいます。1年暮らした今も、少しずつ手を加えながら暮らしを育てています。2度目だからこそ見えてきた資産性への視点も踏まえ、理想を形にできたそうです。中古マンションを住みながら育てていく楽しさを教えてくれる事例です。
デザインキッチンを軸にした、ふたりの理想の住まい
東洋キッチンのオールステンレスキッチンを中心に、玄関からダイニングまで面取りのデザインで統一感を出した住まいです。パントリーや配線の隠し方など、見えない部分にまでこだわりが詰まっています。60点、70点の物件でもリノベーションで理想の暮らしに近づけられることを教えてくれる事例です。


















