自転車もDIYも心置きなく。マンション内に土間の「ガレージ」をつくった73㎡(平米)・築32年の中古リノベーション
面積:73㎡
間取り:2LDK→1LDK+ガレージ
建物:マンション
完工時築年数:築32年
家族構成:ふたり暮らし(夫婦)
築32年・73㎡、2LDKだったマンションを1LDK+ガレージにリノベーションした住まいです。
夫さんはITエンジニア、妻さんはマーケティングの仕事をしながら、アウトドアやバイク、DIYなど多彩な趣味を楽しんでいます。
もっとも大きな特徴は、マンションの中に本格的な「ガレージ」をつくったこと。自転車のメンテナンスからDIY作業まで、心置きなく楽しめる空間の工夫をご紹介します。
自転車もDIYも思いきり楽しめる、土間の「ガレージ」
玄関を入ると、広い土間の空間が広がります。おふたりが「ガレージ」と呼ぶこの場所には、自転車やベンチ、靴棚が並びます。
靴棚は夫さんのDIY作品です。足場材をネット通販で購入し、靴のサイズに合わせて板の幅を太くして製作しました。棚の金具はリノベる。があらかじめ取り付け、棚板はおふたりで選んでいます。
玄関をこれほど広くとった理由は、夫さんの趣味にあります。自転車のメンテナンスをする機会が多く、リビングではなく土間でしっかり作業できる空間を望んでいたそうです。
入口には手洗い場も設けています。塗料を使った水を洗面所に流したくないという思いから、ここで手軽に水を使えるようにしたといいます。
壁材には、家の外をイメージした外壁塗装材のような、ザラザラとした石っぽい質感を採用。照明も街灯のような雰囲気で、マンションの中でありながら家の外にいるような空間を演出しています。
仕事も工作もこなす、インダストリアルな「ワークスペース」
ガレージの中には、もうひとつの空間があります。自転車置き場のほか、バイクのウェアやヘルメット、工具を収納できる棚も夫さんの自作です。
奥のスペースは夫さんの作業場。仕事をすることもあれば、工具や塗料を使ったDIY作業をすることもあるそうです。
このお部屋だけインダストリアルな雰囲気を出すため、トグルスイッチや鉄がさのような照明を採用。水栓バーも設けて、遊び心のある空間に仕上げました。
工具が増えてきたことから、今後は工作室のようにDIYを楽しんでいく予定だといいます。
キャンプ用品も家中の荷物もまとめる「納戸」
ガレージにはもうひとつの土間スペース、納戸もあります。キャンプグッズや靴、スーツなどをまとめて収納できる場所です。
棚にはスチール製の既製品を採用。ガレージのインダストリアルな雰囲気に合わせて素材を選びました。以前は自転車のタイヤ交換をリビングでしていましたが、ガレージができたことで気兼ねなくできるようになったそうです。
さらに家中の収納をこの納戸に集約したことで、リビングや寝室はすっきりと暮らせる空間になったといいます。
ヘリンボーンタイルが主役の、妻さんこだわりの洗面
ガレージの奥の扉を抜けると、段差を上がって住居スペースに入ります。上がってすぐの場所にあるのが洗面スペースです。
ブルーのタイルをヘリンボン張りにし、天井まで全面に貼った空間になっています。このタイルは妻さんがショールームで一目惚れし、100%好みで選んだものだそうです。
鏡は丸いデザイン、洗面ボウルや水栓もすべて妻さんがショールームで選びました。玄関の土間が夫さんのこだわりの空間だったこともあり、洗面は妻さんのこだわりの場所にしたといいます。
この洗面になってから花を飾ると素敵だと気づき、花のサブスクリプションを利用するようになったそうです。毎日使う場所だからこそ、気分が明るくなる空間だといいます。
隣接する水回りには洗濯機とタオルの収納スペースを確保。洗濯機の上の棚も夫さんのDIYで、ハンガーをかけられるパイプやタオル掛けのパイプを取り付けています。

床材はリビング側がフローリングであるのに対し、水回りは同じ木目柄でも水に強い塩ビシートに切り替えています。
ソファを置かず、映画を楽しむリビングと緑を望むインナーテラス
リビングは開放的な空間ですが、ソファは置かずダイニングテーブルのみを配置。テレビも置かず、プロジェクターで壁に映像を投影するスタイルです。
プロジェクターを乗せる台も夫さんのDIY作品で、投影しやすい高さに設計してつくりました。
続く「インナーテラス」と呼ばれる空間には、ソファを設置。窓から見える大きな木や芝生の広場が、この物件を決めた理由のひとつだったそうです。
妻さんのお気に入りの場所で、1人がけのソファでくつろいだり、プロジェクターで映画を観たりして過ごしているといいます。ソファはIKEAのものです。そばの収納棚もIKEAの既製品ですが、食器が多いことから棚板をDIYで追加。もとからの棚と違和感が出ないよう仕上げています。
目線が合う、1段下げた造作のキッチン
キッチンはリビングから1段床を下げた位置に設けています。調理する人と座る人の目線が合うようにという考えからの設計だといいます。
キッチン本体にはクリーンナップの「セントロ」を採用。ステンレスのスタイリッシュな見た目で、収納量もしっかり確保しています。
床材はリビングのフローリングに対し、水に強い塩ビタイルを選択。白色を選んだことで、日差しが入ると空間全体が明るくなります。
配置にも工夫があります。通常とは逆に、キッチンをバルコニー側に設置。緑が見える窓の景色を眺めながら食事ができるようにしました。
収納にもDIYが随所に光ります。奥行きのある収納は手前に引き出せるように改良し、よく使うお皿を取り出しやすくしました。

カウンター部分はフルフラットな見た目にこだわった造作です。バーカウンターのような雰囲気で、来客時にはメニューからお酒を選んでもらい、カクテルをふるまうこともあるそうです。
キッチンが変わったことで、妻さんも以前より料理をするようになったといいます。魚焼きグリルを設置したことで、魚料理をつくる機会も増えているそうです。
以前の住まいはキッチンが独立していて、1人で作業に入ると孤立してしまう間取りだったそうです。今のキッチンは、1人が料理をしながらもう1人がそばで話したりお酒を飲んだりできます。ふたりの時間を楽しめる動線になっているといいます。
光を取り込む寝室と、妻さんだけの「秘密の部屋」
寝室の壁には、リビングからの光を取り込めるガラスの室内窓と、開閉できる扉を採用しています。
寝るためのスペースとして最小限のつくりですが、シングルベッド2台分が入るサイズで設計。奥の壁だけブルーグレーのアクセントクロスを貼っています。
ウォークインクローゼットの奥には、妻さん専用のワークスペースがあります。週4日ほどの在宅ワークをこなす仕事場であり、朝の身支度をする場所でもあります。床には絨毯を敷き、くつろげる空間にしています。

ドレッサーの棚や引き出しも夫さんのDIY作品です。天井にはモールディングをつけ、窓のない空間を柔らかい印象にするためピンクがかった壁紙を選びました。玄関のインダストリアルな雰囲気とは対照的な、女性らしい空間に仕上がっています。
「不安」を「安心」に変えた、リノベる。との住まいづくり
おふたりは同じマンション群の中で暮らすのは3件目です。これまでは2度、賃貸で暮らしてきました。
リノベる。にお願いするにあたり、まず住まいの理想像を整理するカウンセリングを受け、出された宿題もふたりで一緒に取り組みました。
「いきなり物件を探すのではなく、自分たちが求める暮らしを整理してくれるプロセスが良かった」と妻さんは振り返ります。第三者が入ることで、それぞれの希望や共通点を見つけやすくなったといいます。
夫さんは当初、賃貸でも分譲でもマンションの間取りはそれほど変わらないと考えていたそうです。リノベーションへの期待も、大きくはなかったといいます。
転機になったのは、リノベる。のショールームで土間の収納を見たことです。マンションでもここまでできるのかと気づき、やってみたいという気持ちが芽生えたそうです。実現したガレージは、そのショールームの3倍から4倍ほどの広さになっています。
自分たちの暮らしに合わせてつくった、ふたりだけの住まい
マンションの中にガレージをつくり、キッチンを1段下げるなど、随所に斬新なアイデアが詰まった住まいです。夫さんによるDIY作品の数々も、プロ顔負けの仕上がりでした。
以前の賃貸暮らしでは、間取りに暮らしを合わせるしかなく、我慢や遠慮が続いていたそうです。今回、間取りを自分たちの暮らしに合わせてつくれたことが、大きな変化につながっているといいます。
夫さんの趣味と妻さんのこだわりを両立させながら、キッチンやインナーテラスではふたりで過ごす時間も大切にする。中古マンションのリノベーションだからこそ実現できた住まいです。
























