築44年・70㎡(平米)の中古マンションを3LDKから1LDKへ。バイクを眺めて暮らす「アメリカンハウス」リノベーション
築44年・70㎡(平米)の中古マンションを、3LDKから1LDKに一新した今回のリノベーション。テーマは、知人のインテリアブランドから着想を得た「アメリカンハウス」だそうです。米軍住宅のような世界観を、間取りから素材、細部の金物まで作り込んだお住まいです。玄関の土間からLDK、水回りまで、こだわりのポイントをご紹介します。
広い土間と可動棚の靴収納でつくる、開放的な玄関
玄関を入ると、土間スペースが広がっています。夫婦そろって靴がお好きで、壁面には可動棚のオープンな靴棚を造作。靴の高さに合わせて、棚数を調整できるようにしています。土間の壁には、寝室に面した室内窓を設けています。視線が奥までつながることで、狭くなりがちな土間に解放感が生まれました。

パーケットフロアとツートンの壁、扉の「引き算」で仕上げた廊下
廊下の床材は、パーケットフロア。昔の学校の教室にもあったような、どこか懐かしい素材です。壁は白とブルーグレーの2色で塗り分け、ツートンにしています。

床も壁も装飾的な分、色や模様の情報量は多くなりがち。そこで水回りとWICは白い扉を採用。引き算のデザインによって、空間がうるさく見えないよう工夫されています。

バイクを眺めながら暮らせる、広々としたLDK
大きな要望は、LDKをできるだけ広く取ること。
家にいる時間はほとんどリビングで過ごすため、ゆったりした空間を求めたそうです。

夫さんの趣味はバイクで、家の中でも眺めながら過ごしたいという要望がありました。
そこでキッチンの前にバイクを1台置けるスペースを確保しています。コーヒーを飲みながら眺められる、趣味を楽しむ設計になりました。
壁は上部を明るい色、下部を暗めの色に塗り分けています。
視覚的に天井を高く見せる効果を狙った、デザイナーの意匠だといいます。

窓からは高速道路と富士山が見え、これも物件の決め手のひとつだったといいます。
二重窓を採用しているため、すぐそばを走る高速道路の音もほとんど気になりません。
物件は最上階のため天井を躯体現しにすることはできず、可能な限り高く上げてもらったそうです。
ヴィンテージ家具とグリーンで仕上げた、ダイニング・インテリア
ダイニングテーブルはヴィンテージ風のチーク材です。ちょうどよいサイズのものが見つかり、購入したといいます。椅子はパシフィックファニチャーで購入したアメリカ製のもので、頑丈さが特徴です。壁の色に合わせて、テラコッタカラーを選んだそうです。

インナーテラスにはグリーンを多数配置し、冬になると室内に取り込んで育てています。なかでも大きなアガベの「ドラゴントゥース」がお気に入りだそうです。結婚したときに株を半分譲り受け、育ててきたものだといいます。

リビングのソファは、前の家から使い続けているものです。テレビ台には、60年代ミッドセンチュリーのヴィンテージのサイドボードを活用しました。
リビング奥のスペースは、仕切りを作らずデスクを置いたワークスペースです。在宅勤務が多いため、仕切らず開放的なまま仕事場にしたといいます。

コンセントプレートやスイッチプレートもアメリカンスイッチで統一し、世界観を大切にしています。

オールステンレスにこだわった、造作キッチン
キッチンは、オールステンレスにしたいという要望から始まったといいます。その素材にこだわり、専門店を訪れて選んできたキッチンだそうです。

本体にはサンワカンパニー(現・ミラタップ)の「グラット45」を採用しています。
収納部分はクリナップ製で、ステンレスの質感を揃えながら使いやすさを優先しました。
右側のキッチンパネルにはタイルを貼り、アクセントと汚れ防止を兼ねています。
洗面やトイレまで抜かりなく。水回りにも散りばめた、こだわりの世界観
トイレの床は、キッチンと同じ素材で統一しました。壁もツートンで塗装し、水回り全体でデザインをそろえています。

洗面スペースは、トイレと浴室を分ける日本の生活様式に合わせつつ、広めに設計しました。壁は一面タイル張りで、海外のバスルームのような雰囲気です。

室内窓で、採光とプライバシーを両立した寝室
寝室は、大きめのベッドとテレビを置ける広さのみを確保。寝るだけのスペースとして設計されています。床は他の空間と同じパーケットフロアが続き、壁も同じ色で塗られています。

奥の室内窓は、玄関の土間スペースに面しています。土間側の窓を開けると、光と風を室内に取り込める仕組みです。
もともとは外の窓に面した位置に寝室を配置する案もあったといいます。共用廊下に面した場所で寝るのは避けたいという思いから、土間をワンクッションとして挟んだそうです。これにより、採光と通風を確保しながらプライベート性の高い空間が実現しました。
好きなものに囲まれて暮らす、ふたりの住まい
賃貸の頃と比べ、バイクや植物など、好きなものに囲まれて暮らせるようになったといいます。キッチン選びや洗面の位置など、細部まで自分たちで決めたことで生活がしやすくなったそうです。米軍住宅らしい世界観と、今の暮らしやすさを両立させたお住まい。中古マンションだからこそ叶えられる、自分たちらしい住まいづくりの事例といえます。


















