81㎡(平米)の中古マンションを、1LDKにリノベーションした事例です。購入時は築17年ほどの中古マンションだったといいます。生活感を徹底的に隠したステンレスキッチンから、あえてこだわらなかった寝室まで、夫婦それぞれの価値観がにじむ住まいづくりをご紹介します。
鏡張りの扉と斜め壁で広がりを感じる玄関
玄関は、既存の間取りをそのまま生かした空間です。決して広い玄関ではないため、開放感を出す工夫を凝らしています。収納扉には鏡を張り、視界を広げました。壁の一部を斜めにカットすることで、玄関に入った瞬間の視界も広げているといいます。

正面の扉は、フルオーダーメイドで造作。「お家の第2の玄関にしたかった」との思いから、扉の内部にも木材を詰め、あえて重みを持たせています。ガラス越しに奥の空間が見えることも、開放感につながっているとのことです。

生活感を隠し切ったステンレスキッチン
LDKは、隣接するもう1部屋を解体してひとつの大空間にまとめました。グレートーンとダークブラウンで統一し、落ち着いた印象にまとめています。

中でも最もこだわったのが、大きなサイズのステンレスキッチンだといいます。「生活の中心を食事に置きたかった」という思いから、大型のキッチンを選択。

夫婦で並んで料理をすると喧嘩になるため、作る人と洗い物をする人で役割を分けているそうです。
キッチン上部にはルーバーを設置し、空間の切り替えを演出しました。壁から浮いているように見せるため、隙間の詰め具合をミリ単位で調整したといいます。

収納とダイニングにまで行き届いた工夫
キッチン周りは、調理器具から食器まですべて壁面収納に集約しています。天井高まですき間なく詰めた棚にすることで、埃がたまりにくい設計にしました。掃除の手間を減らしたいという思いから、収納の高さや奥行きを細かく検証したそうです。

キッチン背面の壁にはピクチャーレールを設置し、絵を飾れるようにしています。大きな作品は夫さんが手がけたもの、ドライフラワーは妻さんが集めて手作りしたものだといいます。
キッチン前面のカウンター部分は、天板と脚の位置関係にもこだわりました。座った際に必ず脚が入るよう、隙間の寸法を計算して選んでいます。以前の住まいはコンパクトなカウンターキッチンで、来客時の動線に苦労していたそうです。今回は料理をしながら手渡しできる動線が生まれ、遠回りせずに配膳できるようになったといいます。

大型インテリアを置いても圧迫感のないリビング
リビングには、3〜4人がけほどの大型ソファを設置しました。生活の中心となる場所と考え、重厚感のあるサイズを探したといいます。風通しを考え、壁の一部にすき間も設けました。目線に入らない高い位置を選んで開口し、風だけを通す工夫にしたそうです。

壁は単色ではなく質感を残した塗装で仕上げ、天井の雰囲気と合わせたといいます。
時計は大きいサイズが見つからなかったため、ルーバーの端材を使って自作しました。「オンリーワン」の時計として、住まいづくりの思い出を形に残しています。

日当たりのいいワークスペース
建物がせり出した窓辺のスペースを生かし、ワークスペースを造作しました。妻さんがテレワークの際にデスクワークをする場所だといいます。日当たりのよさを生かし、植物を置くこともできる設計です。

壁のように見える部分は、実は本やプリンターを収納できる隠し扉。取っ手をつけず、収納だとわからない見た目に仕上げています。天井のカクカクした形状は、断熱材の出っ張りを納めるためだといいます。
「不安」を「安心」に変えた、リノベる。との物件探し
夫さんは建築学科出身で、もともと住まいへの強い思いを持っていたといいます。一方で住宅手当がでていたため、賃貸に住み続けるか、資産として住まいを持つかを比較検討していたそうです。リノベるの相談会へ参加し、早いほうがいいと判断し、購入を決めたといいます。「隠すお家を建てました」という担当者と価値観が近いと感じたことも決め手になったといいます。
物件探しでは、資産性と、広いLDKをつくれるかを重視したとお施主様。希望条件に近い物件をあらかじめ絞り込んでもらえたことで、迷わず選定できたといいます。