システムバスとユニットバスとの違いは?メリット・デメリットも紹介
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バスルームのリフォームを考えている方におすすめなのが「システムバス」です。種類、デザインが豊富で、短い期間できれいなバスルームに変えることができます。今回は、ユニットバスとの違いやメリット・デメリットを解説。パーツの種類や交換費用、リノベーション事例もご紹介します。
※最下部にある「費用情報に関するご注意事項」をお読みください。
目次
システムバスとは?
システムバスは、あらかじめ工場で作られた浴槽、浴室の壁、床、天井などを現場に搬入し、組み立てた浴室のことをいいます。似た用語としてユニットバスもよく耳にしますが、システムバスとユニットバスは、実際どのような違いがあるのでしょうか。
実は、システムバスとユニットバスに、明確な違いはありません。ひと昔前には「ユニットバス」という言葉しかなく、お風呂とトイレが一体となったものを指していました。しかし最近では、追い炊き機能やミストサウナなど、機能性の高いユニットバスが普及しています。そのことから、ユニットバスと差別化するために「システムバス」という言葉が使われるようになりました。
戸建て用とマンション用ではサイズが異なる
システムバスには戸建てとマンション用があり、高さや大きさなどの規格に違いがあります。一般的に、戸建ての浴室のほうが床下や天井が高いため、システムバスのサイズもマンション用よりも大きめの規格になっている場合が多いです。基本的に性能に違いはありません。
したがって、リフォーム時にはシステムバスを導入するスペースを確認したうえで、適切なサイズを選ぶようにしましょう。
介護用システムバスにすることも可能
システムバスには介護用に規格化された商品もあります。浴槽のまたぎは高齢者や介助者にとっては負担になりやすい部分です。介護用のシステムバスであれば、挟み込みの手すりを設置できるなど、入浴時の苦痛を軽減でき事故防止にもつながります。在来工法よりも費用や工期を抑えられ、介護のしやすさや清掃性など機能面に優れている点も特徴のひとつ。介護用入浴リフトの設置に対応した商品もあり、介護の状態によって商品を選ぶことができます。
システムバスのメリット・デメリット
ここからは、システムバスにリフォームするメリット、デメリットを解説します。それぞれを知った上で、システムバスの導入を検討するとよいでしょう。
メリット
メリット1:在来工法にくらべて工期が短い
浴室をリフォームする際、在来工法とユニットバスの2つの導入方法があります。在来工法とは、現場で一から作り上げる方法。ユニットバスは、工場で作られたパーツを現場で組み立てる方法です。在来工法とユニットバスのリフォームにかかる工期を比べると、作業量が少ないユニットバスのほうが早く完成します。工期が短いため、下記のようなメリットもあります。
・早く自宅のお風呂が使えるようになり、銭湯代などの費用が抑えられる ・工期が短い分、人件費が抑えられる
メリット2:浴室のお手入れが楽になる
浴室で厄介な、水垢、カビ、結露の発生、排水溝の掃除。これらの汚れがついてしまうと、きれいに落とすのに手間がかかりますが、システムバスにすることでお手入れが楽になります。最新のシステムバスの素材は、防水性、防汚性に優れ、浴槽や排水溝などの清掃が楽になる工夫が凝らされているのです。
メリット3:断熱性・保温性に優れている
システムバスに使われる素材は防水性が高く、床、壁、天井などのつなぎ目が一体となっているのが特徴です。つなぎ目がないため、水漏れの可能性は低くなります。また、断熱性、保温性にも優れており、ヒートショックなど急激な温度差による身体への影響が少ないのでおすすめです。
デメリット
デメリット1:設計の自由度が低い
システムバスは決められた規格に沿って選ばなければならないので、設計の自由度が低い点がデメリットです。また、場合によってはご自宅の浴室のサイズと合わない可能性もあります。バスルームの細部にまでこだわりたい方は、システムバスではなく在来工法がおすすめです。
デメリット2:費用が高い
在来工法からシステムバスにリフォームする場合、システムバスを入れ替える場合と比べて、費用が高くなる傾向があります。また、築年数によっては土台部分の補修が必要となり、さらに費用がかかることがあります。
デメリット3:設備の後付けが困難なことがある
既存のユニットバスに新たな設備を追加したい場合、壁や天井の解体といった大規模な工事が必要となるケースがあります。また、希望の設備を後付けできないこともあるので、注意が必要です。
システムバスはこんな人におすすめ
上記のメリット、デメリットをふまえると、システムバスは以下のような人におすすめです。
- 短い工期で施工したい
- リフォーム費用を安く済ませたい
- デザインの細部までこだわらない
- 保温性や断熱性を重視したい
- 新たな設備を追加する予定が無い
- 浴室のお手入れを楽に済ませたい
システムバスの各パーツはどんな種類がある?
システムバスは、浴槽、ドア、窓、フタなどのパーツを組み合わせてできています。それぞれのパーツの種類と特徴を解説していきます。
種類1:浴槽
システムバスの要である浴槽には、さまざまな素材や形状、機能があります。
浴槽の素材
表面が滑らかで防汚性に優れた「人工大理石」や、保温性のある「FRP床材(ガラス繊維強化プラスチック)」が主流です。
浴槽の形状
形状は3タイプあります。なかでも一般的なのは、体を伸ばして肩まで浸かれる「和洋折衷タイプ」です。そのほか、ある程度足を伸ばして入浴できる広さの「洋式タイプ」、深く座った姿勢で全身浸かれる「和式タイプ」があります。
浴槽の機能
浴槽の穴から気泡や湯が噴出する「ジェットバス」や、肩に大流量のお湯を流す機能が人気です。そのほか、浴槽を照らす照明などがあります。
種類2:床
昨今主流になっているのは、安全性に優れお手入れが簡単な床です。システムバスの床に使われている素材や機能性を見ていきましょう。
床の素材
システムバスに使われている一般的な床材は2つあります。1つは、樹脂でできている「樹脂床材」。もう1つは、ガラス繊維に樹脂素材を混ぜて作られた「FRP(繊維強化プラスチック)床材」です。樹脂素材は、滑らかな質感で、すべり止め加工も施されているのが特徴といえます。また、耐水性に優れ、水はけがいいのもメリットです。一方、FRP床材はプラスチックのような質感を持ちます。強度が高く、防水性に優れているのが特徴です。
床の機能
メーカーによっては、浴室の床に触れたときの冷たさを軽減するタイプや、クッション性の高いタイプがあります。そのほか、床表面の凸凹を減らし掃除がしやすいタイプ、傷や汚れがつきにくいタイプがあります。
種類3:ドア
ドアは大きくわけて、「開き戸」「引き戸」「折れ戸」の3種類があります。それぞれの特徴を紹介します。
開き戸
浴室に使われる開き戸は、引き戸や折れ戸にくらべて開けやすいのが特徴です。そのため、小さなお子さまやお年寄りの方がいるご家庭に適したドアといえます。ただし、ドアを開ける際に十分なスペースが必要となるので、その確保ができるかどうかチェックしておきましょう。
引き戸
引き戸は、開き戸のようにスペースを取らないため、浴室や洗面所のスペースが狭い場合に有効です。また、大きく開くことができるのもメリットといえます。ただし、リフォーム前のドアが開き戸だった場合には壁を改造する必要があり、そのぶん費用がかかります。また、場合によっては、他のタイプのドアしか設置できないこともあります。
折れ戸
折れ戸は、真ん中でドアを折って開けるタイプのドアです。メリットは、省スペースで済むことと費用が安い点が挙げられます。デメリットは、お子さまやお年寄りにとって開け閉めしにくく、レールの隙間部分の清掃に手間がかかることです。
種類4:窓
一戸建て住宅であれば、リフォーム時に窓を取り付けることができます。浴室に窓を取り付けるメリットと注意点を解説します。
窓を設置するメリット
浴室に窓を設置すると、以下のようなメリットがあります。
- 外から光を取り込め、浴室が明るくなる
- 換気・風通しがよくなり、カビ予防になる
- 開放感が得られる
窓を設置する際の注意点
浴室に窓を設置する際は、以下に注意しましょう。
- 窓のタイプ(気密性の高い「引き違い窓」、何枚かのガラスの板がハンドルを回すことで開閉する「ルーバー」など)
- 窓の大きさ
- 外から中が丸見えにならないための目隠し
- 防犯対策(格子など)
種類5:フタ
浴槽のフタも選べることがあります。浴槽のフタには、「組み合わせ式」「シャッター式」「折りたたみ式」の3種類があります。それぞれの特徴、メリット・デメリットを見てみましょう。
組み合わせ式の特徴
組み合わせ式は、2〜3つの板を組み合わせたタイプのフタです。凹凸が少なく、お手入れが楽にできるのがメリットといえます。また、断熱素材が入ったものだと、保温効果が高まります。ただし、立てかける場所が必要になるのがデメリットです。
シャッター式・折りたたみ式の特徴
くるくると巻いて開け閉めするタイプを「シャッター式」、シャッター式の凸凹の幅が広いタイプを「折りたたみ式」といいます。 シャッター式や折りたたみ式は開閉が簡単で、人が入っている部分だけ開けられるのがメリットです。凹凸部分にカビが生えやすい点が、デメリットと言えるでしょう。
システムバスへの交換費用はどのくらい?
システムバスの交換・リフォームに必要な費用の相場を解説します。システムバスへ交換するには、以下の2種類があります。
- 既存のユニットバスから新しいユニットバスにリフォーム
- 在来浴室からユニットバスにリフォーム
費用も、以下によって差が出るため念頭に置いておきましょう。
- 一戸建てか集合住宅か
- サイズ
- グレード
- 下地補修の有無(在来浴室からの場合)
既存のユニットバスから新しいユニットバスにリフォームする場合の費用は、50万円〜150万円前後です。在来浴室からユニットバスにリフォームする際は、65万円〜150万円程度の費用が相場となります。
手軽にできる!システムバスのリフォーム塗装
「予算の都合上、システムバスを交換することは厳しいが、見た目は綺麗にしたい」という方におすすめの施工方法が塗装です。
浴槽や床材、天井材などシステムバス全体に特殊な樹脂塗料を吹き付けることで、まるで新品のような見た目にすることができます。また工期は1日と非常に短期間。表面のコーティングによってカビや汚れなどもつきにくくなるため、日頃のお掃除を楽に済ませることができるメリットも。
バスルームのリノベーション事例4選
ここからは、バスルームの事例を4つご紹介します。システムバスの事例ではありませんが、こだわりのデザインやレイアウトは、理想のバスルームを検討する際の参考にしていただけると思います。
リビングとの間に室内窓を設けたバスルーム
在来工法というオーダーメイド仕上げのこだわりのバスルーム。置き型のバスタブが特徴的です。また、室内窓が取り付けられており、バスルームからリビングが覗けるようになっているのもポイントです。
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『バスタイムを愉しむ、大人のペントハウスリノベーション』
https://www.renoveru.jp/renovation/260
湿気対策も叶う窓際の明るいバスルーム
バスルームを窓際に配置することで、湿気の心配を解消。窓から風と光が取り込め、室内の明るさと換気対策の両方が叶いました。また、バスルームと洗面室の扉、壁はガラスにし、窓からの採光をほかの部屋へも届けられるようになっています。
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『子供がやんちゃになれる幸せ空間。』
https://www.renoveru.jp/renovation/179
ホテルライクなバスルーム
バスルーム、トイレ、洗面所をまとめ、海外のホテルのような空間に。浴槽や壁を白で統一したバスルームは、清潔感があります。また、照明やミラーが個性をプラスしてくれています。
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『4人家族のワンルーム』
https://www.renoveru.jp/renovation/342
ガラス張りでバスルームとリビングに一体感を
ガラス張りが印象的なバスルーム。大きなガラスを張ることにより、ほかの部屋とのつながりが感じられ、空間が一体となって広々とした印象をもたらします。また、浴槽から外の景色を堪能できるのも魅力です。
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『ウォーターフロントを楽しむ暮らし』
https://www.renoveru.jp/renovation/17
システムバスについてのよくある質問
これまでの内容をふまえ、システムバスのリフォームを考える際によくある質問をまとめました。
Q:システムバスとユニットバスの違いは?
A:両者の言葉に明確な違いはありません。元々はユニットバスという言葉しかありませんでした。ミストサウナなど様々な機能を備えたユニットバスが普及したことから、従来のイメージとして定着。お風呂とトイレが一体となったタイプの商品と差別化するために、システムバスという言葉が使われるようになりました。
Q:システムバスのリフォーム費用の相場は?
A:既存のユニットバスから新しいユニットバスにリフォームする場合は、50万円〜150万円前後、在来浴室からユニットバスにリフォームする場合は、65万円〜150万円程度が相場です。なお、一戸建てか集合住宅かといった住宅のタイプや、システムバスのサイズ、グレード、下地補修の有無などによって、費用は異なります。また、オプションの有無や地域、施工会社によっても金額が異なるため、あらかじめ施工会社に問い合わせして見積もりをもらうようにしましょう。
Q:システムバスをリフォームする場合の工期は?
A:工期については、システムバス全体を施工するのか、一部のみを対象とするのかによって異なります。また、地域や施工を請け負う会社、オプションの有無によっても差があります。そのため、あくまで目安となりますが、システムバス全体をリフォームする場合、既存の浴室が在来工法の場合は4~10日間程度、システムバスであれば2~5日間程度かかると考えておきましょう。
まとめ
システムバスのメリット・デメリット、各パーツの特徴、交換時の費用の相場をご紹介しました。システムバスは、在来工法にくらべて工期が短く、防水性に優れメンテナンスが楽になるのが魅力です。また、最近ではデザイン性に優れたシステムバスもあります。バスルームをリフォームする際は、システムバスの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
費用情報に関するご注意事項
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会社や工事の規模やサービス内容により費用は大きく異なりますので、ご了承下さい。
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