リノベーションで耐震補強!補強箇所や費用相場も紹介

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リノベーション基礎知識

現在暮らしている住宅の耐震性が気になる人は多いのではないでしょうか。リノベーションをする際に耐震補強も同時に行うと、長期的に安心して暮らせます。そこで本記事では、耐震補強をする際の補強箇所や費用相場等について解説します。

リノベーションの種類

リノベーションは修復の規模で分類することができます。それぞれについて解説します。

大規模リノベーション

住宅の柱・梁など建物の要となる「骨組み」以外は、すべて変えるフルリノベーションのことです。間取りや外装を変えたり、設備機器等も新たに導入したりするなど、住宅全体を刷新することができます。フルリノベーションはスケルトンリノベーションと同義語といえます。

中規模リノベーション

住宅の骨組みのほかに壁などを残したまま、間取りの変更などを行うことができます。LDKの隣の部屋の壁を撤去してLDKを広くしたり、キッチンやお風呂、洗面所などを一新したり。間取りやデザインの変更だけでなくバリアフリーなど暮らしやすい住宅へのリノベーションも可能です。

小規模リノベーション

小規模なリノベーションでは、内装デザインやキッチン、お風呂、洗面台など住宅設備の刷新ができます。住宅の骨組みや階段、壁などは既存のままで間取りの変更は行わない場合もあります。

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リノベーションで耐震補強できる?

リノベーションは耐震補強を行う絶好のタイミング

戸建て住宅をリノベーションする際、耐震補強の工事も合わせて行うことが可能です。壁や床などを取り外した場合、耐震補強工事が必要かどうか現状の耐震性も把握しやすくなります。もし耐震性に問題があれば、耐震補強工事も同時に行いましょう。

快適で安心・安全な暮らしが可能に

日本は地震が多く、住宅の耐震性を高めて地震に備えておくことはとても重要です。たとえ築年数の経った中古住宅でも、リノベーションと耐震補強工事で、快適かつ安心・安全な暮らしが可能になります。リノベーション後に耐震補強工事を別途行うとコストも二重にかかりますが、同時に工事をすることで経済的なメリットもあります。

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「新耐震基準」「旧耐震基準」とは?

耐震基準とは、建築物の耐震構造の基準のことです。

新耐震基準は1981年6月1日以降の建築確認で適用された基準で、旧耐震基準はその前日まで適用された基準のことを指します。旧耐震基準は、震度5強程度の地震でも建物が倒壊しないよう設定されていました。新耐震基準では、震度6強~7程度の強い揺れでも倒壊しないよう設定されています。

地震による住宅の倒壊を防ぐためにも、新耐震基準を満たした住宅を購入するか耐震補強工事をすることが大切です。

建物の地震対策の種類

建物の地震対策には「耐震」のほかに「免震」、「制震」の3種類があります。それぞれの意味についても確認しましょう。

耐震とは

耐震とは文字通り地震の揺れに耐えることを意味します。「筋交い」や「耐力壁」などにより建物の強度を高めて、地震の揺れから建物を守ります。

免震とは

免震とは地震の揺れから免れることを意味します。免震構造の住宅では基礎部分に「アイソレータ」や「ダンパー」など、建物と地盤の間に免震装置をクッションとして入れています。建物に地震の揺れが直接伝わらないため、地震の揺れから建物を守ることができます。

制震とは

制震とは地震の揺れを吸収し低減させることを意味します。制震構造は大型ビルなどで採用されることが多く、建物に制振装置を組み込むことで地震の揺れを抑えます。

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耐震補強する箇所

では実際に耐震補強工事をする場合、住宅のどの箇所を工事するのでしょうか。木造戸建て住宅の耐震補強についてご紹介します。

基礎部分

耐震補強工事で最も重要な箇所は、住宅の基礎部分の補強工事です。住宅の基礎とは建物の「根」ともいえるもので、基礎にヒビが入っていればモルタルなどでヒビを修復します。また基礎が鉄筋の入っていない無筋コンクリートの場合は、基礎にアンカーボルトを打ちます。さらにコンクリートを充填させるなどして強固にします。

土台

木造住宅の基礎の上には、土台が設置されています。土台は古くなると腐食していたり、シロアリに食われていたりすることがあります。土台に不具合が生じている場合は、土台の交換やシロアリの駆除などの対策をする必要があります。

木造住宅では柱や梁のほかに、壁の内側の柱と柱の間に斜めに交差した筋交いという部材が使用されています。この筋交いは柱や梁と接合する部分に金属で固定することで、耐震性能は高まります。ほかにも「耐力壁」という建物を支える役割をする壁をバランスよく配置することで、耐震性を高める方法もあります。

接合部分

伝統的な木造住宅は、柱や梁、壁などがしっかりと接合されることで、ある程度の揺れに耐えることができます。しかし接合部分が緩んでいたりすると、地震の揺れに対し建物を支えることができなくなります。接合部分の補強には丈夫な金具などで固定したり、ポリエステル製や繊維製のシートを貼り付けたりするなどの方法があります。各部材がしっかりと接合されているかどうかは、住宅の耐震性能に大きく関わります。地震による倒壊を防ぐためにも、接合部分の強度は大切です。

屋根

古い木造住宅では、土葺き屋根や瓦屋根など重い屋根材が使用されていることがあります。こうした住宅では、地震のときに屋根の重みで倒壊する危険性が高まります。スレート材や金属性など軽い屋根に取り換えることで住宅にかかる重みを軽減し、耐震性を高める方法があります。

劣化部分

どんな住宅も年月が経つごとに劣化していきます。劣化した部分を放置すると、劣化は進行します。地震が起こると、劣化部分から家が大きく破損することも考えられます。このようなことが起こらないために、壁や柱、屋根にひび割れがないか、水回りの漏水がないかなどの確認が必要です。リノベーションの際に劣化した部分が見つかった場合は、必ず補修工事を行いましょう。

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耐震補強リノベーションの費用相場

耐震補強にかかる費用は工事の内容や規模、業者によって違います。リノベーションをする場合と同様、複数の業者から見積もりを取るなどして信頼できる業者に依頼しましょう。

新耐震補強工事の平均額は152万円

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合が2021年3月に発表したデータによると、耐震補強工事の平均施工金額は以下の通りです。

  • 旧耐震基準の住宅…189万円
  • 81-00住宅…152万円(※)

築年数の高い住宅ほど耐震補強費がかかる結果となっています。
(※81-00住宅とは1981年から2000年に建築された在来軸組工法で建設された住宅のことを指します。)

耐震診断も受けるとより安心です

耐震診断とは、旧耐震基準の建物の耐震性を新耐震基準により診断することです。日本耐震診断協会や建築士協会などで、相談・依頼することができます。日本耐震診断協会では、建築物の概要や使用年月、増改築の有無や経年劣化の状態を確認したうえで、耐震性の検討・評価をします。耐震診断費用の目安は以下の通りです。

  • 延床面積120㎡程の在来軸組構法の建物で、おおむね20万円~50万円

耐震補強する場合は、日本耐震診断協会などの各種協会、建築士、不動産会社などに相談して耐震診断も受けると安心です。

耐震補強工事は所得税控除補助金の対象に

2021年(令和3年)12月31日までに耐震改修工事を行うと、住宅耐震改修特別控除の対象となります。住宅耐震改修特別控除とは、一定の耐震改修工事を行った場合に、改修工事を完了した年の所得税額が一定額控除される制度です。昭和56年5月31日以前に建築された自宅を、現行の耐震基準に耐震補強した工事が対象となります。不動産会社や設計士など専門家と相談して、このような制度も上手に活用してみてください。

耐震改修工事の投資型減税の概要
改修時期 平成26年4月1日~令和3年12月31日
控除対象 昭和56年5月31日以前に建築された自宅
控象限度額 250万円(消費税率が8%または10%でない場合200万円)
控除期間 1年間
控除率 10%

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まとめ

戸建て住宅のフルリノベーションをする際は、耐震補強工事も併せて検討することをおすすめします。耐震診断・耐震補強工事をおこなって、安全・安心に暮らせる住環境を整えましょう。

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