リノベーションの失敗談に学ぶ|絶対に押さえるべき4つのポイント

見せる収納にインテリアが飾られたリノベーション後のダイニングスペース
リノベーション基礎知識

最近よく耳にするようになった「中古を買ってリノベーション」。新築を購入するより費用が抑えられたり、内装や間取りを自由につくれたり、さまざまな理由で人気を集めていますが、思うようにいかず失敗する例もあります。

「完成した住まいがイメージとかけ離れてしまった」
「リノベーションをする物件が、思った以上に老朽化していた」
「資金計画がうまくいかず、リノベーション内容を縮小せざるを得なくなった」

今回は、経験者の失敗談を例にあげながら「後悔のないリノベーション」をおこなうためのポイントを解説していきます。

ウッドテーブルに置いた写真立てと植木鉢

リノベーションに失敗しないための4項目

よくある失敗談をまとめると、以下のとおり。この4つの項目を押さえて、満足度できる理想のリノベーションを叶えましょう。

【リノベーションに失敗しないためのポイント】
1.業者選び
2.物件選び
3.プランニング
4.資金計画

リノベーションの失敗談 1. 業者選び

リノベーション会社によって工事の内容や費用が大きく異なります。また、リノベーション会社によってそれぞれ得意としている分野があります。物件探しから設計施工・アフターサービスまで一貫しておこなうワンストップサービスを提供している会社や、価格重視の会社、デザイン性重視の会社など。自分が何を重視するかに合わせて適切なリノベーション会社を選ぶことが大切です。

リノベーションは、人それぞれ求めるものが異なるので、すべての人に合う完璧なリノベーション会社というのは存在しません。だからといって、どこに依頼しても同じということでもありません。経験者の体験談をもとに、自分の重視するポイントを一緒に考えてくれる会社を見つけるためのポイントをまとめたので、見ていきましょう。

棚に置かれた本

業者選びの失敗例

「センスが合わず、仕上がりに満足できなかった」

デザイナーとセンスが合わなかった。いろいろな提案をしてくれて、真剣に取り組んでくれるのはわかるけれど…。こちらの意見と微妙に異なり、自分のイメージとかけ離れたデザインになってしまった。

Eさん(30代/女性)

「説明が足りていなくて、追加工事に不安を感じた」

工事中に設計変更を依頼したところ、ここを変えたらそっちも、そっちを変えたらあっちもといった具合で、後から後から追加工事がでてきた。付随する工事が出るなら、最初に説明してほしかった。

Fさん(20代/男性)

仕事に熱心に取り組んでくれる会社だったとしても、依頼者とのセンスや感性がずれていると、いくら説明しても考えが伝わらないことがあります。もし、何度意見をすり合わせても合わないと感じるようであれば、担当変更を申し出ることもひとつの手です。

工事は始まっているけれど、やっぱり変更したい…と思うことはどうしても出てきてしまうものです。リノベーションは建物工事になるため、一部を変更したつもりが他の部分にも影響が出てしまうことも、やむ負えません。トラブルを避けるためには、都度確認をおこなって相手に説明を求めることが大事です。些細なことでも、素人にわかるよう丁寧に説明をおこなってくれる相手かどうか対応を見極めましょう。

他にも、作業が遅い、事前説明がない、など業者によって対応はさまざまです。トラブルを避けるためにも依頼主のことを考えてくれる業者を選びましょう。

テーブルと椅子

リノベーション会社選びのポイント

まずホームページで、コンセプトやサービス内容、施工事例を確認し、自分に合ってそうだと感じたら、実際にショールームなどに出向いてみましょう。[リノベる。]をはじめ、リノベーション専門会社では、リノベーションの基礎知識が学べるセミナーを各会社が開講しているので、受講するのがおすすめです。

自分の目で見て、直接話を聞いて、どんなリノベーションをしているのかを確認することが大切です。セミナーや講座に参加するときには、家族やパートナーと一緒に参加して、お互いの意見をすり合わせることも大切です。

リノベーション会社の種類

リノベーションを取り扱う会社は、主に下記の4種類に分けられます。それぞれに利点、得意・不得意があるので、「どんなリノベーションを行うか」に合わせて選択するとよいでしょう。

業者の種類 概要・特徴

1.ワンストップ型リノベーション専門会社

物件探しからリノベーション工事、さらには資金計画や、ローンの申し込みまで一貫しておこなえる、リノベーションに特化した専門会社。※リノベる。はこれ※

2.大手住宅メーカー

広範囲な営業網をもつハウスメーカーやデベロッパーのこと。部材の生産から設計、施工にいたるまで、工場生産化率を高めてシステム化されている。

3.設計事務所
(建築家)

建築物などの設計を主たる業務としている個人または法人格の事務所のこと。設計事務所には、建築デザイン設計(意匠設計)、構造設計、設備設計、土木設計など、各専門分野に特化しているケースが多い。

4.工務店

一般に比較的狭い営業エリア内で地元に密着した活動を行っている建設会社のこと。修繕や部分的なリフォームを得意とする。

会社ごとのメリット・デメリット

それぞれの詳しい特徴を見ていきましょう。

1.ワンストップ型リノベーション専門会社
その名の通り、住宅購入から検討するリノベーションに関わるすべてを、最初から最後まで任せることができます。新築マンション購入ではなく、中古マンションを購入してリノベーションしたい!と決めている人、リノベーションでの住宅購入に興味はあるが具体的にどうしていいのかわからないという人におすすめです。

2.大手住宅メーカー
大手だからこそのメリット・デメリットがあります。リノベーションしようと考えている物件を新築当初に建てたハウスメーカーやディベロッパーであれば、その物件の状態を熟知している場合が多く、スムーズに話が進めやすいと言えます。一方で、メーカーごとに使用できる建材・資材が限定されている場合が多くあります。自由な内装づくりができないのがネックです。

3.設計事務所
本来建築物の「設計」を担う会社で、施工を自社ではおこないません。施工をおこなう会社を設計事務所が手配してくれることがほとんどですが、場合によっては工事費用の調整やスケジュール管理などを自分たちでおこなわないといけないケースも。

4.工務店
地域密着型の会社が多いので、近隣の評判を聞いて依頼するとよいでしょう。また、大手ハウスメーカーなどの工事を請け負っている会社もあり、直接依頼する分、同じ内容の工事でも人件費を多少浮かせることができます。ただし、ショールームがなかったり、今までの事例がまとめられたカタログを常備していなかったり、デザインセンスの確認がしづらいというデメリットがあります。

フローリングと室内窓のあるダイニングに集う家族

リノベーションの失敗談 2. 物件選び

続いてのポイントは物件選びです。新築や築浅物件をわざわざ購入してリノベーションをする人は少ないですよね。そうなると、必然的に築年数を重ねた物件を選ぶことが多くなります。しかし、古すぎると思いもよらぬ箇所の劣化や、耐震性が危うい、柱を解体できず大規模なリノベーションができないといった場合があります。

せっかく買っても、自分の思い通りの工事ができなければ意味がありません。物件を選ぶポイントを押さえて後悔のないリノベーションをおこいましょう。

観葉植物と本を開く人の手

中古物件選びの失敗例

「不動産会社で物件を紹介してもらい購入したら、まったくリノベーションに適していなかった」

不動産会社で相談し、中古物件を購入。購入後、リノベーション会社にリノベーションの依頼をすると、動かせない配管があり水回りが移動できない、規約により床の仕様を変更できないなど、間取りを刷新する自由なリノベーションができなかった。

Cさん(30代/男性)

「内窓や断熱を追加しすぎて、予算オーバーしてしまった」

年数がかなり経っている物件だったので、内窓や断熱、床暖房、収納などを追加していたら見積もりを見てびっくり。予算を大きくオーバーしてしまい、結局絞り込むことに……。

Dさん(30代/男性)

耐力壁は撤去することができないので、位置によっては大規模な工事ができません。また、水道管やガス管などが状況によっては移動できないこともあるため、キッチンやお風呂場を動かさない前提でリノベーションを進めなければならないケースもあります。

また、最近建てられた物件では当たり前のように気密性が高かったり、収納や床暖房などの設備も充実していたりしますが、築年数の経っている物件にはないことがあります。購入した築古物件の状態と購入価格のバランスによっては、築浅の物件を購入したほうが安く済むこともあるので、物件選びはリノベーションのプロと一緒におこなうのがおすすめです。

デスクとスツール

中古物件選びのポイント

中古物件を選ぶ際の5つのチェックポイント

1.耐震性

耐震強度は一定基準を満たしているか

2.管理状態

ゴミ捨て場や自転車置き場などの共用部の管理状態を確認

3.物件の構造

希望通りのリノベーションが実現できる物件か

4.修繕計画

「重要事項説明書」で修繕履歴や計画、積立金の状況を確認

5.共用部分

中古マンションの場合、窓、玄関ドア(外側)、ベランダなどの共用部分は勝手にリノベーションできないので、現状の状況をしっかり確認

1.耐震性
建築基準法が改正された1981年以降に建てられた物件であれば、新耐震基準で建てられており一定の「耐震性」の保証があり、大きな地震でもリスクは少ないと言えます。一方で、それ以前の物件(旧耐震物件)でも、そもそも高い耐震構造を採用しているものや、新耐震基準をクリアする診断を得ているもの、改修や補修をおこなっているなど、耐震対策がとられているものが多くあります。詳しくは「構造計画書」で調べることができます。

2.管理状況
管理状況が悪い例として、共用部にゴミが散らかっていたり、自転車が置き場からはみ出しているような物件があげられます。こうした場合、マンションの管理組合がしっかり機能していない可能性が高いといえます。目に見える場所さえ行き届いていない物件は、他の共用部分に関しても対応が疎かであったり、設備や住民間のトラブルが起きやすかったりと、何かと不便が多いので避けた方が無難です。

3.物件の構造
物件の壁の種類や工法によっては、自分の思った通りにリノベーションができない可能性があります。床や壁についてはそもそも規約で変更を制限されている場合もあるので、管理規約などをしっかりと確認しましょう。

4.修繕計画
修繕計画の中でも「計画修繕」と呼ばれる大規模な修繕があります。マンションではおよそ10年に一度行われるのが基本です。履歴を確認して、これまでにどのような修繕が行われているのか、積立金はどのようになっているのか、きちんと実行されているのかを確認しましょう。

5.共用部分
物件の一部でありながら「共用部分」であるのが窓やドアです。これらはマンションの景観に関わってくるため、所有者の一存でリノベーションをおこなうことはできません。ただし、管理組合によっては届け出を行うことで実施が可能になる場合もあります。他にも、「再現性」ともかぶってきますが、柱やダクト、配管、防災設備など、建物全体に関わってくる設備も「共用部分」に当たるため、勝手な変更はできません。

ヴィンテージ風のリビング

リノベーションの失敗談 3. プランニング

プランニングをする前に、自身や一緒に暮らす人が理想とする住まいのアイデアを書きだしてみましょう。デザイナーに部屋の間取りやデザイン、設備や素材など、自分のイメージを余すことなく伝えるためにも重要な準備です。プランニングは、長く居心地のいい家をつくるために欠かせないポイントです。

プランニングの失敗例

「やりたいことが多すぎて、優先順位がつけられず、予算もオーバーした」

打ち合わせで盛り上がり、キッチンやお風呂のグレードアップや壁紙をおしゃれなものに、床暖房など希望を全て取り入れると見積もりが大変なことに。完全に予算オーバーだったのでグレードダウンしました。はじめに、自分にとって何が大切か優先順位をつけておけばよかったと後悔しました。

Eさん(40代/女性)

「実際に住んでみたら、実は子育てがしにくい家だと気づいた」

プランニングの際によく考えたはずなのに、住んでみたら死角が多く、子供が目の届かない場所へ行ってしまうことに気づいてしまい……。もうすぐ2人目も生まれるので、これを機に住み替えを検討中です。

Fさん(30代/男性)

理想とする住まいを考えると、アイデアは尽きません。すべてを実現できればよいですが、予算を考えると難しいですよね。プランニングでは、やりたいことを絞り込むのも大切です。また、家族構成や出産や育児、老後などのライフイベントをしっかりと見直すことで、無駄のないリノベーションをすることができます。

リノベーションの目的を明確に

すべての希望をリノベーションで叶えようとするとお金がいくらあっても足りません。まず、優先順位を決め、そこにかける費用の割合を決めましょう。料理が好きならキッチンを、シックな空間が好きなら照明や壁紙を、ファミリーで住むならそのための間取りを。自分にとって何を重視するかを決めることが大切です。

ただし、設備やデザインにお金をかけ、基礎や構造に関わる費用を削るのはおすすめできません。土台あっての家ですから、目に見えない基礎こそしっかりとリノベーションしましょう。

リノベーションの失敗談 4. 予算・資金計画

リノベーションを検討する際に一番気になるのが、「いくらかかるのか?」ですよね。予算や資金計画を立てても、あれもこれもプランに組み込んでいるうちに、当初の資金計画が崩れてしまうことも。そうならないためのポイントを押さえておきましょう。

予算・資金計画の失敗例

「工期がずれ、家賃とローンの二重払いの期間が長引いた」

理想の住まいを手に入れるため中古物件を購入しました。引き渡しも無事に終わり、ローンの支払いも始まりました。ところが、担当のデザイナーに自分たちが考えるデザイン内容が伝わらず、工事の期間がずれてしまい、ローンと家賃の二重払いで苦労するはめに……。

Gさん(40代/女性)

「解体後、想定以上の老朽化が判明し、資金計画が崩れた」

解体工事がはじまり順調に進んでいると思った矢先、解体したら配管や基礎がひどく老朽化していることが判明。修繕費用がかさみ、予算オーバー。せっかく念入りに資金計画を立てたのに、思うようにいかなかった。

Hさん(30代/男性)

リノベーションでは、配管や壁の内側など解体しなければ分からない修繕も多く、解体工事後に想定外の工事が発生する…ということはつきものです。場合によっては想定外の工事をおこなう分、工事期間が延びてしまうこともあるため、「住んでいる家の支払い」と「購入した物件の支払い」が重なってしまう可能性があります。

バッファを持たせた予算見込みや資金計画をおこなうと安心です。

窓際の小机と木目のチェア

リノベーションで失敗しないために

ここまで、リノベーションに失敗しないための4つのポイント「業者選び」「物件選び」「プランニング」「資金計画」と、それぞれの失敗例・注意点を見てきました。リノベーション計画は、これらについて確認・注意しながら進める必要があります。

とはいえ、4つのポイントすべてのバランスを取りながら進めるのは、なかなか大変です。業者を選んでやり取りをして、物件探しを依頼して見に行って選んで、資金計画も立てて……。やり取りをする窓口が増えれば増えるほど、綿密なスケジュール管理も必要になります。「仕事や家事、子育てなどがある中で、そんなに同時進行できない!」そんな方には、ワンストップ型のリノベーション専門会社がおすすめです。

ワンストップ型リノベーション専門会社とは

ワンストップ型のリノベーション専門会社(ワンストップリノベーション):
不動産の物件探し、資金計画、不動産購入の契約、リノベーションの設計・施工、アフターサービスまでをすべておこなうリノベーションの専門会社

ワンストップ型は、ひとつの会社で物件探しからリノベーションの設計、工事ができます。また、ファイナンシャルプランナーなどに相談して立てる資金計画やローンの相談まで対応してくれる会社もあります。

ワンストップリノベーション会社には、大きく分けて2種類の会社があります。

  1. 不動産業務とリノベーション業務を行っている会社。

2. リノベーションのコーディネート会社で、複数の不動産業者と連携し、ワンストップ型に対応している会社。

リノベる。ロゴ

ワンストップ型リノベーション会社のメリット

【4つのメリット】
1.  物件とリノベーションの総予算から計画するので、費用面のコントロールができて安心

2.購入前にリノベーションに適した物件かチェックしてもらえる
3.担当窓口が決まっているので手間が少ない
4.物件とリノベーションの一体型ローンが利用できる。二重ローンを防げる

本来並行して行わなければならない「物件探し(不動産会社)」「リノベーション(施工業者)」「ローン(銀行)」をひとつの窓口でおこなえるため、利用者の負担が少ないのが特徴です。すでに物件の目星がついている場合は、内覧前に相談に行くとよいでしょう。

フローリングにアイランドキッチンのあるダイニングキッチン

まとめ

【リノベーションで失敗しないコツ】
1. 自分のコンセプトに合った業者をえらぶ
2. プランニングはライフイベントを考慮する
3. 資金計画に悩んだらワンストップ型がおすすめ

リノベーションの利点は、新築と比べコストを抑えられる上に、立地やこだわりのデザイン、間取りなどを叶えてくれること。大きな買い物ですからポイントを押さえ、失敗しないように入念な下調べと確認を行うことが大切です。

リノベーションをおこなうにあたり「何を重要視するか」を明確にし、リノベーション会社は「自分のコンセプトと合っているか」に注目して選びましょう。

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