『リノベーション賃貸物件』はお得?メリット・デメリットと選ぶ際のポイントを解説!
更新日: 2021.09.28

賃貸物件を探す際に、「できれば新しい物件に住みたい」と思う方が多いのではないでしょうか。ただ、築浅の物件に絞って探すと、地域などの条件によっては物件数が少ないケースがあり、選択肢が狭まってしまう可能性もあります。そこで、既にリノベーションされた賃貸物件を検討してみるのも、一つの方法です。築年数が古くても、きれいにつくり変えられた内装の物件があります。今回は、リノベーション賃貸物件のメリットや選ぶ際のポイントについて、わかりやすく解説していきます。
リノベーション物件とは?
リノベーションは間取りや内装を刷新して、住宅性能や付加価値を向上させることを指します。古い間取りや内装を今の暮らしに合わせて改修された物件が、「リノベーション物件」と呼ばれています。なお、リノベーションは大きく分けると以下の2種類があります。
・部分リノベーション:壁紙や床材などの仕上げや内装を部分的に改修する
・フルリノベーション:住宅の構造部分だけを残して解体し、再構築する
フルリノベーションでは、間取りや水回りの位置を変更するなどの大幅な変更が行われます。
リフォームとの違い
リフォームとリノベーションには、どのような違いがあるのでしょうか?リノベーションが「既存の物件に付加価値を足すもの」であるのに対し、リフォームは「マイナスをゼロに戻すもの」と考えるとよいでしょう。つまり、リフォームの場合は劣化、破損しているものを新築当初の状態に戻す工事となります。
リノベーション賃貸物件のメリット
賃貸物件の中にも、築年数の経過した内装をリノベーションした物件があります。ここからは、リノベーション賃貸物件のメリットについてお伝えします。
内装がきれい
リノベーションされた物件は、内装部分が真新しくきれいなものも多くあります。外観とのギャップはありますが、室内の新しさやきれいさの点では新築の賃貸物件のような感覚に近いものがあります。
新築よりも家賃が安い
リノベーション賃貸物件は内装が新しくなった部屋を、相場より安い家賃で借りられる点がメリットのひとつです。新築の周辺相場より、10%~30%程度安く住める物件もあります。エリアを限定して物件探しをしていて、家賃の高さで悩んでいる方などにおすすめです。
デザイン性が高い
築年数が経過して人気がない物件も、デザイン性の高いリノベーションをすることで、再び入居者が決まりやすくなります。そのような理由で、他の物件にはない付加価値をつけるため、一般的に賃貸物件によくある内装とは異なるおしゃれな内装にしている物件も多く見られます。
即入居できる
リノベーションした家に住みたい場合、中古物件を購入して自分でリノベーションする方法もあります。その場合、中古物件を購入した後に、設計の打ち合わせをしてリノベーション工事をする時間が必要です。引っ越せる状態になるまでに数カ月かかります。
その点、リノベーション済みの賃貸物件の場合、契約後すぐに入居することも可能です。少しでも早く住み始めたい方には、リノベーション賃貸物件が適しています。
リノベーション賃貸物件のデメリット
一方、リノベーション賃貸物件にはデメリットもあります。
建物が旧耐震基準の場合がある
リノベーションされる賃貸物件は新築から年数が経った物件が多く、1981年の新耐震基準への法改正前に建築されたものも多く含まれます。旧耐震基準だから危険と単純に判断できるものではありませんが、気持ちの面でできれば旧耐震の物件は避けたいという方もいます。そういった方にとっては、建物の耐震基準がデメリットに感じられることがあります。
電気容量が少ない場合がある
一般的なひとり暮らし用の賃貸物件では、電気容量の契約は20アンペア、または30アンペアになっています。築古マンションでは、電気建物全体で20アンペアに設定されていて、希望しても電気容量を増やせない場合があるため注意が必要です。
見えない部分が劣化している場合がある
リノベーション賃貸物件は、見た目はとてもきれいで古さを感じることは少ないでしょう。一方で、壁や天井の内部の状態がどうなっているかはわかりません。そこまで確認するのは難しく、リノベーションした範囲が把握できない点をデメリットと感じる人もいます。
においが気になる場合がある
賃貸物件のリノベーションでは、配線や給水・排水管は変更しないことも多くあります。そこで問題となるのが、給水・排水管などがそのまま古い状態となっているケースです。水道管のサビや汚れを放置することで、下水のにおいが発生する場合があります。
リノベーション賃貸物件の価格相場
リノベーション賃貸物件の賃料に関連する要素として、主に以下のような項目があります。
内装以外の要素
賃料に影響する大きな要素として、立地があります。生活しやすく都心へのアクセスがいいロケーションにある物件は、家賃も高くなる傾向にあります。一方で、アクセスが多少悪くても、住みやすいリノベーション物件を手頃な家賃で借りることもできます。
リノベーション後の要素
リノベーション後に決まる要素としては、改修規模があります。貸し出す側の心理として、リノベーション費用を家賃に上乗せして回収したい気持ちが働きます。壁紙を張り替えるといった小規模なリノベーションは、工事費も高くないため家賃もそれなりに安くなるケースがあります。
リノベーション賃貸物件を選ぶポイント
ここからは、リノベーション賃貸物件を選ぶ際のポイントをご紹介します。
価格
新築の賃貸物件と比較した場合の、リノベーション賃貸の家賃のメリットは大きなポイントといえます。周辺エリアの同条件の物件と比較して、お得感があるかも確認してみてください。
メンテナンス履歴
建物の寿命には、定期的なメンテナンスの実施が大きく関わってきます。マンションの場合、長期修繕計画に基づいて適切に修繕が行われているかを確認できると安心です。
事故物件でないかどうか
リノベーション済み賃貸物件の中には、事故物件がないとは言い切れません。事故物件に関しては、告知義務がありますが定義があいまいで期間なども明確には定められていません。築年数が浅いのにリノベーションされている場合など、疑問に感じることがあれば不動産仲介業者に確認しましょう。
まとめ
リノベーションされた賃貸物件は、きれいな内装の状態で比較的安い家賃で住むことが可能な場合が多くあります。また、デザイン性も高く、即入居可能な点もメリットとなります。ただし、建物自体の古さや電気容量の面でデメリットがある可能性も認識しておきましょう。給水・排水管などの、見えない箇所が劣化している可能性もあります。ライフスタイルや予算に合わせて、選択肢の一つとしてリノベーション賃貸物件を検討してみてはいかがでしょうか。
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