先進的窓リノベ2026事業は、既存住宅の窓を断熱性能の高い窓に改修する工事に対して、費用の一部を補助する制度です。窓の断熱性能を高めることで、冷暖房費の削減や結露の軽減、室内の快適性向上が期待できます。
本記事では、対象者・条件、補助金額と対象工事、2025事業との違い、ほかの補助事業との併用可否、申請方法や受付時期、利用時の注意点までを整理して解説します。
目次
先進的窓リノベ2026事業の対象者・条件
制度を使えるかどうかは「住宅の種別(新築か既存か)」「工事内容」「対象製品」「施工事業者の登録状況」などで決まります。まずは対象者と基本要件を押さえましょう。
原則として対象は既存住宅のリフォームです。すでに人が住んでいる(または過去に住んだことがある)戸建てやマンションの住戸、購入済みの中古住宅などで、窓の断熱性能を高める工事を行う場合に検討します。新築や建替えは対象外となるため注意が必要です。
補助の対象になるのは、制度が求める断熱性能を満たす製品を使った窓改修です。性能の裏付けが取れる製品であることが重要で、型番レベルでの確認が必要になります。
申請手続きは、原則として事業に登録した施工事業者が行います。登録業者に依頼して工事と申請を一体で進める仕組みなので、工事会社の選び方が重要です。
また、補助対象となるのは制度が定める日以降に着手した工事です。契約や着工のタイミングが要件に影響することがあるため、見積もり段階で「いつからの工事が対象か」「どの手順で進めると安全か」を工事会社と確認しておくと安心です。

先進的窓リノベ2026事業の補助金額と対象の窓リフォーム
補助額は一律ではなく、工事の種類(内窓・外窓・ガラス交換など)や製品の性能区分、窓サイズ区分などにより細かく変動します。どの改修が対象になり、いくら見込めるのかの考え方を整理します。
補助額は「どの工法で」「どの性能の製品を」「どのサイズの窓に」使うかで決まります。一般に、同じサイズなら断熱性能が高い製品ほど補助が手厚くなる設計で、費用対効果の高い仕様に誘導する意図があります。
対象になりやすい代表的な工事は、内窓の設置、外窓交換(カバー工法・はつり工法)、ガラス交換です。内窓は既存窓の内側にもう1枚窓を足すため工期が短く、コストも抑えやすい一方、外窓交換はサッシごと更新できるため劣化や建付け不良の解消にもつながります。
補助単価は窓のサイズ区分(小・中・大・特大など)と住宅の区分(戸建てか集合住宅か)によっても変わります。たとえば、内窓や外窓交換は面積区分が影響し、ガラス交換は1枚あたりで区分されるため、同じ部屋でも窓の形状や分割枚数で補助見込みが変わる点に注意が必要です。
補助上限は戸あたり最大100万円とされており、上限に近づけたい場合は大きい窓や熱の出入りが多い窓から優先して計画すると合理的です。実際の光熱費削減は断熱だけでなく、日射の入り方や暖冷房の使い方にも左右されるため、「体感の不満が強い窓」「結露が出る窓」「長時間いる部屋の窓」から順に投資すると満足度が上がりやすいです。

先進的窓リノベ2026事業と2025事業の違い
2026と2025では、補助上限や補助単価など、利用者の負担感に直結するポイントが変わっています。比較しながら計画の立て方を確認します。
補助金額の違い
2025事業は、最大200万円(一戸当たり)だったのに対し、2026事業は最大100万円(一戸あたり)が目安とされ、上限が約半分になっています。窓の数が多い戸建てや、外窓交換を多用する計画では、この上限差がそのまま自己負担の増減に反映されやすくなります。
工事別の補助目安も、年度によって単価レンジが更新されます。たとえば、2026事業の目安では、内窓設置はサイズ区分ごとに数万円台、外窓交換は工法とサイズによって数万円〜数十万円、ガラス交換は1枚あたり数千円〜数万円台といった幅があります。ここで重要なのは「同じ内窓でも性能区分とサイズで大きく差がつく」ことで、どのグレードを選ぶかが補助額にも体感にも影響します。
減額の影響を小さくするには、工事範囲の優先順位を明確にすることが効果的です。具体的には、熱損失が大きい大開口の窓、結露が出る北側の窓、すきま風や建付け不良がある窓など、課題がはっきりしている場所から手当てします。外窓交換で根本改善したい箇所と、内窓で効率よく改善できる箇所を分けると、補助上限のなかでも満足度の高い配分になります。
また、補助額の増減は費用回収の見通しにも関わります。光熱費削減だけで回収年数を計算すると長く見えることがありますが、窓改修は結露・カビの抑制や、冷暖房の効きの改善による体感価値が大きい工事です。補助額の比較だけでなく、生活上の困りごとがどれだけ解消されるかも含めて判断すると、後悔しにくい計画になります。
ほかの事業との併用は可能?
住宅省エネの関連施策は複数あり、条件を満たせば併用できるケースがあります。窓改修と相性がよい組み合わせを、制度ごとに確認します。
住宅省エネの補助制度は、窓だけでなく設備や給湯などメニューが分かれており、同一の工事内容に対して補助金を二重に受け取ることはできませんが、窓は窓、給湯器は給湯器というように対象が分かれる形での併用は可能です。
併用を前提にする場合、見積もりの段階で工事項目を分解して整理し、どの制度にどの工事を載せるかを登録事業者と一緒に設計するのが近道です。
みらいエコ住宅2026事業
みらいエコ住宅2026事業は、窓以外の省エネ改修メニューや省エネ設備の導入を支援する枠として位置づけられることが多く、窓改修と同時に計画しやすい制度です。たとえば、断熱と設備をセットで改善すると、室温のムラが減り、少ないエネルギーで快適性を確保しやすくなります。
併用の考え方はシンプルで、窓の断熱改修は先進的窓リノベに、そのほかの対象工事はみらいエコ住宅に、というように役割分担させます。注意点は、工事内容の区分を見積書・契約書・写真などの証憑で説明できる状態にしておくことです。
窓改修は効果が大きい反面、室内側の結露や換気不足など、別の課題が見えてくることがあります。設備や換気・断熱のメニューと同時に検討できる制度があるなら、家全体としてのバランスを整える機会として活用すると、満足度が上がります。
給湯省エネ2026事業
給湯省エネ2026事業は、高効率給湯器などの導入を支援する制度で、窓断熱と非常に相性がよい組み合わせです。窓で熱損失を減らすと冷暖房負荷が下がり、給湯器の高効率化と合わせて家庭のエネルギー使用量を総合的に削減しやすくなります。
併用のメリットは、工事のタイミングをまとめられる点にもあります。窓工事は居室内の養生や採寸が必要で、給湯器交換は屋外作業が中心ですが、同じリフォーム会社や連携先で段取りを組めると、日程調整や書類準備が一括化しやすくなります。
確認ポイントは、対象となる機種であること、設置要件や撤去・処分の扱いが要件に合うことです。
先進的窓リノベ2026事業の申請方法と流れ
申請は原則として登録事業者が手続きを担うため、施主側は事前準備と確認が重要になります。一般的な手続きの流れを、契約前から工事後まで時系列で整理します。
流れは大きく「登録事業者に相談する」「対象製品と工事内容を確定する」「契約・着工」「工事完了後に申請・交付」という順で進みます。施主が行うべきことは、申請書類をつくることよりも、対象条件から外れないように意思決定の精度を上げることです。
最初の段階では、依頼予定の会社が先進的窓リノベの登録事業者であるかを確認し、補助対象となる改修案を出してもらいます。このとき、断熱グレードの違い、工法(内窓・外窓交換・ガラス交換)の違い、部屋ごとの優先順位まで提案できる会社だと、補助と効果の両面で失敗しにくくなります。
次に、補助対象製品であることを型番レベルで確定し、見積書・契約書に反映します。途中で仕様変更が入ると、補助対象から外れたり、補助額が変わったりするため、変更が起きた場合は必ず「対象製品のままか」「申請内容の修正が必要か」を確認します。
工事後は、完了写真や納品情報など、申請に必要な証憑がそろっていることが重要です。写真の撮り漏れや書類の記載不足は、審査の遅れや差し戻しにつながるため、工事完了時点で登録事業者とチェックリストを使って確認するとスムーズです。
先進的窓リノベ2026事業の申請受付開始時期と期日は?
補助金は期間内でも予算上限に達すると受付終了することがあります。受付開始の目安、締切の考え方、早めに動くべき理由を解説します。
申請受付は、例年の運用や公表資料の見通しから、春頃に開始し年末に向けて締切が設定される形が想定されます。ただし正式日程は公表され次第の確認が必要で、最新情報は公式発表を基準に判断するのが安全です。
重要なのは、締切日があっても予算上限に達した時点で前倒し終了する可能性があることです。人気が高い制度ほど申請が集中しやすく、業者選定や採寸・発注に時間がかかると、間に合わないリスクが現実的に起こります。
早めに動くべき理由は、申請のためだけではありません。補助対象製品はグレードや納期が幅広く、繁忙期は施工枠が埋まりやすいからです。受付開始を待ってから業者を探すのではなく、事前に概算見積もりと対象製品の当たりを付けておくと、申請機会を逃しにくくなります。
過年度「先進的窓リノベ2025事業」参照の際の注意点
過年度(2025事業)を参照して検討している場合、受付状況や要件の誤認が起こりやすい点に注意が必要です。よくある落とし穴を事前に把握しておきましょう。
過去の情報を見ながら計画を立てること自体は有効ですが、年度が変わると上限額や単価、対象期間、運用ルールが変わることがあります。特にネット上の古い記事や業者サイトの掲載情報は更新が追いついていない場合があるため、最終判断は必ず最新の公表情報と登録事業者の確認で行うことが大切です。
また、2025事業は交付申請の受付が終了しているという情報もあり、同じ条件で申し込めるとは限りません。年度をまたぐ検討では「どの年度の制度で申請する計画なのか」「着工時期は要件を満たすのか」を明確にして、見積もりや工程を組み直す必要があります。
補助金は、対象外要因がひとつでもあると全体が通らないことがあります。よくある落とし穴は、新築扱いになるケース、登録事業者ではない会社に依頼してしまうケース、対象外製品を選んでしまうケースです。以下を事前に押さえておくと、手戻りを大きく減らせます。

先進的窓リノベ2026事業 利用の際の注意点
制度を正しく活用するために、注意点を事前に把握しておきましょう。補助金は対象外の要因がひとつでもあると全体が通らないことがあります。
新築には利用できない
先進的窓リノベは、基本的に既存住宅の改修を対象とした制度です。そのため、新築住宅の取得や、建替えで新しく建てる住宅には利用できません。「窓を高性能にしたいから補助金が出るはず」と考えてしまうと誤認しやすいポイントです。
注意したいのは、増改築や大規模な工事が絡む場合です。工事の実態としてはリフォームでも、制度上の扱いが新築相当と見なされると対象外になる可能性があります。該当しそうな場合は、着工前に登録事業者へ工事内容と建物状況を伝え、制度上の整理をしてもらうことが重要です。
また、対象工事の着手時期が決められている場合、契約日ではなく「着工日」が基準になることがあります。スケジュールを急ぐほど判断ミスが出やすいので、補助金を前提にするなら、先に要件確認を済ませてから工程を確定させるのが安全です。
事業者登録している業者への施工依頼が必要
申請の主体は原則として登録事業者であり、施主が個人で申請を完結させる仕組みではありません。つまり、どれだけ条件に合う工事でも、未登録の業者に依頼すると申請できないという点が最大の注意点です。
見積もり依頼時に確認したいのは、登録の有無だけではありません。登録番号の提示ができるか、対象製品の取り扱いに慣れているか、申請代行がどこまで含まれるか、必要書類の案内や写真撮影のルールまで説明できるか、といった運用面が実務上の差になります。
補助金は「工事さえよければ後から何とかなる」ものではなく、事前の設計と書類整合が重要です。窓の採寸、製品選定、工法判断、写真管理まで一貫してできる事業者を選ぶと、補助金の取りこぼしを防ぎやすくなります。
対象となる製品ではない場合、補助金の対象にはならない
補助対象は、制度が指定する性能要件を満たし、対象製品として登録・掲載されている窓やガラスに限られます。似た性能表示でも、型番違い、仕様違い、サイズ条件未達などで対象外になることがあるため、最終的には型番レベルで確認する必要があります。
現場で起こりやすいのは、見積もり時は対象製品だったのに、納期や色、部材の都合で同等品へ変更した結果、対象外になってしまうケースです。性能が近いから大丈夫という判断は危険で、変更が出た時点で登録事業者に「対象製品リスト上の扱い」を再確認してもらうのが確実です。
発注ミスを防ぐコツは、契約前に窓の一覧表をつくり、部屋名・箇所・工法・サイズ区分・製品型番を揃えておくことです。ここまで整理しておけば、打ち合わせ時の認識違いが減り、申請書類の整合も取りやすくなります。
まとめ
先進的窓リノベ2026事業は、既存住宅の窓を高断熱窓に改修する費用を補助する制度です。2025事業から補助上限が半減するなど条件が変更されているため、登録事業者への依頼と対象製品の型番確認が欠かせません。予算上限による前倒し終了の可能性もあり、早めの準備が重要になります。この記事で解説した対象条件や注意点を参考に、快適で省エネ性能の高い住まいづくりに役立ててください。
筆者
リノベる。JOURNAL編集部
物件探しからアフターサービスまで、リノベーションに関わることを一社完結のワンストップで手掛ける「リノベる。」
そんな「リノベる。」が住宅購入、リノベーション知識、ローン、リノベーション事例や暮らし方、お施主様インタビューなど住宅購入やリノベーションをご検討の方に役立つ情報をお届けしています。
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