リノベーション・リフォームの間取り変更した事例をご紹介。費用相場や注意点も解説
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オンオフの切り替えで、間取り変更をともなうリノベーション・リフォームは、暮らしやすさを大きく改善できる一方で、建物の構造やマンションの規約などによって、できること・できないことがあります。
この記事では、間取り変更のリノベーション事例を3つ紹介しながら、メリット、費用相場の目安、計画時に押さえておきたい注意点をわかりやすく整理します。
目次
間取り変更を行ったリノベーション事例をご紹介
間取り変更の程度や費用相場をつかむには、実際の事例を見るのが近道です。ここでは代表的な間取り変更の事例パターンを3つ紹介します。
間取り変更は、壁を1枚取るだけの小規模な改修から、水回りやゾーニングまで再設計する大規模工事まで幅があります。費用は工事の範囲だけでなく、配管や電気の移設量、内装を部分補修で済ませるか全面更新するかによっても変わります。事例では、よくある要望をもとに、工事内容と費用が増えやすいポイントをまとめています。
事例①
隣接する和室の壁を撤去してLDKを拡張し、部屋数を減らしてでも開放感を優先するパターンです。壁がなくなることで視界が広がり、家具配置の自由度が上がります。また、もとの部屋とLDKそれぞれに窓がある場合、2方向から光が入るようになり、日中の明るさが大きく改善します。
工事範囲は、間仕切り解体に加えて、天井・床の補修、クロスの貼り替え、巾木などの仕上げ材の調整が含まれることが一般的です。壁内にコンセントやスイッチ、エアコン配管が通っている場合は、電気工事や設備移設も発生します。
費用の目安は、壁撤去と最低限の補修だけなら比較的抑えられますが、LDK全体の内装更新や造作家具などを追加すると高くなります。工事期間は数日から数週間程度で、部分工事か空間全体のつくり替えかによって差が出ます。
before:4LDK → after:1LDK+WIC+WS+納戸
事例②
壁付けキッチンを対面キッチンに変更し、回遊動線をつくるパターンです。料理をしているときも家族と会話しやすく、配膳や片付けの移動距離を短縮できるため、満足度の高い間取り変更の代表例です。元のキッチンスペースをワークスペースやパントリーに変更すると、同じ面積でも使い勝手が大きく変わります。
工事範囲が広がる理由は、キッチン本体の交換に加えて、給排水の配管延長、換気ダクトの取り回し、200V電源やコンセント増設などの電気工事が必要になるためです。マンションでは排水勾配の確保が課題になりやすく、希望する位置に設置できない場合や床上げが必要になる場合があり、計画に影響します。
費用を抑えるには、キッチンの移動距離を短くすることと、換気経路を確保しやすいレイアウトにすることが重要です。対面式のレイアウトだけでなく、冷蔵庫、パントリー、ゴミ箱の配置まで含めた動線計画を立てることで、完成後の使いにくさを避けられます。
です。
before:3LDK → after:1LDK+PR+フリースペース
戸建てからマンションへリノベーションで叶えた新しい住まいのカタチ
事例③
住宅全体のゾーニングを入れ替える大規模な変更パターンです。たとえば、戸建て住宅で2階をLDKにして明るさと眺望を取り込み、1階を寝室や水回りなどのプライベート空間にまとめると、生活の中心が明確になり、家族の過ごし方が整います。
大規模な変更では、壁を取り払って広い空間をつくるほど、耐震補強や梁・床の補強など、構造面の調整が必要になりやすいです。水回りを別の階に移動したり、大幅に位置を変更したりする場合は、配管経路の確保、段差調整、防音や振動対策まで検討範囲が広がります。
工期とコストが大きくなる主な理由は、解体してみないとわからない要素が増えるためです。事前調査として図面の確認だけでなく、現地で天井裏や床下の状況、梁の位置、配管ルートを確認してもらい、実現の可否と代替案を早い段階で把握しておくことが成功のポイントです。
before:4LDK → after:2LDK+WIC
間取りをリノベーションで変更するメリット
間取り変更は見た目を新しくするだけでなく、日々のストレスや家事負担を減らし、住み心地の改善につながります。間取りの不満は、広さそのものよりも動きにくさや片付かないといった、生活の流れの滞りとして現れることが多いです。間取り変更は、その滞りを根本から解消できる点が大きな強みです。
ただし、メリットを最大化するには、見栄えのよい図面をつくることよりも、実際に使う人の生活習慣に合わせた配置にすることが重要です。たとえば、収納は量よりも動線上に配置されているかで使い勝手が大きく変わります。ここでは代表的な3つのメリットを見ていきましょう。
動線を改善できる
家事動線では、キッチンから洗面所、物干しスペースまでの移動距離や方向転換の回数が少し減るだけで、毎日の負担が蓄積によって大きく軽減されます。回遊動線をつくると行き止まりが減り、家族同士のすれ違いも起きにくくなります。
動線改善は、部屋の位置を大胆に変えなくても十分な効果が得られます。通路幅の確保、ドアの開く向きの変更や引き戸への交換、収納位置の見直しだけでも、混雑するポイントを解消できる場合があります。
ライフスタイルによって優先すべき動線は異なります。在宅ワークが多い場合は仕事スペースを生活動線から少し離す、子育て中であれば見守りやすい位置にカウンターを設けるなど、生活シーンに応じた配慮が必要です。まず日常で困っている場面を具体的に整理すると、不要な工事を避けやすくなります。
before:4LDK+N → after:3LDK+WIC
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部屋が広くなる
間仕切り壁を撤去してLDK全体をつなげたり、和室をリビングに統合したりすると、同じ床面積でも空間が広く感じられます。視界が広がることに加え、光と風が室内を通り抜けることで、圧迫感が軽減されるためです。
家具の配置の自由度が高まるため、動線を家具で塞いでしまう失敗も減らせます。その結果、部屋の広さ以上に日常の暮らしやすさが向上することがあります。
一方で、広い空間は空調効率や音の問題が生じやすくなります。引き戸や室内窓で緩やかに仕切れるようにする、断熱性能の向上や内窓の設置をあわせて検討するなど、広さと快適性を両立する工夫が有効です。
before:3LDK → after:1SLDK+WIC+WS
部屋数を変えることができる
ライフステージに合わせて個室の数を調整できるのは、間取り変更の大きな価値です。子供部屋を新設する、寝室に隣接してウォークインクローゼットを設ける、趣味の部屋や書斎を確保するなど、目的に応じて空間を再構成できます。
部屋を増やす場合は、壁を立てるだけでは完結しません。ドアの位置、必要な収納量、コンセントや照明スイッチの配置まで含めて計画しないと、使いにくい部屋になる可能性があります。
逆に部屋数を減らす場合は、収納スペースの確保が重要です。壁を撤去すると収納場所も減るため、物が散らかりやすくなることがあります。壁付き収納の代わりにどこに収納を配置するかまで設計に含めると、快適な住環境を維持できます。
before:2SLDK → after:2LDK+2WIC
間取り変更をするリノベーションの相場
間取り変更の費用は、壁の撤去・新設だけで済むか、水回りの移動まで含むかによって大きく変わります。ここでは代表的なケースごとの費用目安を示し、見積もりで金額が変動しやすい要因も解説します。
間取り変更の見積もりは、同じ図面に見えても工事内容が異なることがよくあります。たとえば、壁を撤去する場合でも、床や天井の仕上げをどこまで統一するかによって金額が変わります。また、電気配線やエアコン配管、換気ダクトなど、壁の中や天井裏にある設備をどう処理するかで工事の難易度が上がり、費用に差が生じます。
相場はあくまで目安として捉え、見積もりに何が含まれているかを項目ごとに確認することが、予算管理では最も重要です。
壁の撤去などによる部屋数の変更時の相場
間仕切り壁の撤去や新設を中心に部屋数を変える場合、壁工事は1箇所あたり数万円から数十万円程度が目安です。撤去だけで済むか、下地補修や電気設備の移設をともなうかで金額が変わります。
費用が変動する代表的な要因は内装です。壁を撤去すると床や天井、クロスの色や柄の違いが目立ちやすく、部分補修で済ませるか、空間全体を張り替えて統一感を出すかで費用が大きく変わります。
部屋を新設する場合は、ドアや収納の新設費用が加算される点にも注意が必要です。壁をつくったものの、スイッチの位置が遠い、収納がないといった後悔は少なくありません。造作の家具や電気設備の配置まで含めて比較検討することをおすすめします。

水回りの位置変更を含めた相場
キッチンや浴室、洗面所、トイレなど水回りの移動をともなう場合、設備交換費用に加えて、配管工事、換気設備、電気工事、下地処理、床の段差調整などの付帯工事が必要になり、費用が高くなる傾向にあります。特にキッチンはレイアウト全体と連動するため、位置変更が入ると工事範囲が広がりやすくなります。
マンションでは床の構造が影響します。二重床であれば配管を通しやすい一方、直床の場合は配管スペースが限られるため、希望する位置に移動するには床を高くする必要が生じることがあります。排水勾配の確保が必要なため、単純な移動距離だけでは判断できません。
相場を確認する際は、設備本体の価格だけで比較しないことが重要です。移動距離、換気経路、床の工法、解体後の補修範囲が組み合わさって費用が決まるため、現地調査後の見積もりで付帯工事の内訳まで確認することをおすすめします。
間取り変更リノベーションの注意点
間取り変更は希望がそのまま実現できるとは限りません。構造上の制約や建物特有のルールを事前に把握し、必要な調査と申請を前提に計画を進めることが重要です。
間取り変更で失敗しやすいのは、理想のプランを考えた後に実現できない条件が見つかるケースです。最初に制約を確認しておくことで、プランの作り直しや追加費用を抑えられます。特にマンションでは専有部分と共用部分の区分、管理規約、遮音基準など、工事前に守るべきルールが多く存在します。マンションでも戸建て住宅でも、構造や工法によって撤去できない壁があるため、見た目だけで判断することはできません。ここからは、間取り変更で押さえておくべき主な注意点を解説します。
壁式構造の壁は撤去できないケースも
壁式構造は、壁が建物全体を支える仕組みのため、耐力壁にあたる壁は撤去できない、または大きな開口部をつくれないことがあります。そのため、LDKを隣室とつなげて拡張するといった希望が実現できない場合があります。
一方、ラーメン構造は柱と梁で建物を支えるため、間取りの自由度が比較的高い傾向があります。ただし、どちらの構造でもすべての壁が撤去できるわけではなく、梁や柱型、配管を通す縦の空間など別の制約が残ることもあります。
構造の確認方法は、図面や竣工図書を確認する、または管理会社や施工会社に問い合わせるのが確実です。壁が撤去できない場合は、壁を残して建具でつなげる、部屋の用途を入れ替える、部分的な改修にとどめて優先度の高い箇所に費用をかけるなど、代替案を検討することで満足度を高めることができます。
ドアや窓、ベランダなどの共用部分の変更はできないケースも
マンションでは、専有部分と共用部分の区分により、玄関ドアや窓サッシ、ベランダなどは原則として変更できないことが多いです。室内側のリフォームは自由度が高く見えても、建物の外側に面する部分ほど制約が強い点に注意が必要です。
また、管理規約には工事申請の手続きや工事可能時間のほか、フローリングの遮音等級など性能面の条件が定められている場合があります。希望する床材や建具が使えないこともあるため、早い段階で確認するほど計画がスムーズに進みます。
計画前に確認したいのは、工事申請の流れ、使用できる材料の条件、配管や換気経路の制限、必要な届出書類の有無などです。マンションリノベーションに慣れた施工会社に相談すると、管理規約に沿った提案や申請手続きの代行まで含めて対応してもらえるため、円滑に進めやすくなります。

まとめ
この記事では、間取り変更の実例と費用相場、注意点をご紹介しました。工事の規模や予算、構造による制約などを把握することで、リノベーション・リフォームをより具体的に検討できるようになったのではないでしょうか。動線の改善、開放的なLDK、家族の成長に合わせた部屋数の調整など、リノベーションを通して思い描く暮らしの実現に役立ててくださいね。
筆者
リノベる。JOURNAL編集部
物件探しからアフターサービスまで、リノベーションに関わることを一社完結のワンストップで手掛ける「リノベる。」
そんな「リノベる。」が住宅購入、リノベーション知識、ローン、リノベーション事例や暮らし方、お施主様インタビューなど住宅購入やリノベーションをご検討の方に役立つ情報をお届けしています。
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